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【プロットタイプ】厚化粧

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


注意事項2

何故、女の人って化粧するの? 大変じゃん。

ははん。化ける為だよ。


これが母との幼少期の会話。

幼少期、化粧をする母に問い掛けた事がある。『何故化粧をするの』と。すると母は何時ものバッサリと切り捨てる様な声でこう言った。

――化ける為だよ。

あの頃は一体何を言っているのか分からなかったが、今では何となく分かる。


化粧を落とした際、自分の本来の顔が明らかになる。何の色も、線もない顔立ち。年相応の緩やかに崩れゆく女の顔があった。

女という生き物は、そんな老いていく自分と向き合いたくはない。ずっと綺麗でいたい。

だから段々と、白粉が厚くなる。口紅の色が濃くなる。そうして何時しか本来の顔さえ分からなくなってしまうのだろう。私が付けて来た仮面が外れなくなる様に。

「ねぇ、瑠衣たん。私の化粧って、前に比べて厚くなったかな?」

化粧を落としながら、自らを強くさせていた仮面をゆっくりと落としながら、そう言った。

こんな面倒臭いことを聞いてしまう時点で、化粧が濃くなっていることを恐れているのかも知れない。本来の自分の顔を忘れてしまう事に怯えているのかも知れない。

瑠衣は半分だけ化粧を落とした私の顔に己の顔を近付けると、しげしげと観察し始めた。虚無の目が此方を捉える。変わらずの冷ややかさだった。

「してもしなくても違いなんざ分からねぇ。多少肌色が変わったぐらいだろ」

如何にも瑠衣らしい、世の男性を代表する様な言葉が聞こえて来た。それ故に、嘘偽りは全く感じなかった。其れがとても心地よい。

「昔母に『何で女の人って化粧するの? 大変じゃない? 面倒だし』って聞いたことあるの。そしたら化ける為だって言われた」

シミとかシワとか全部隠して、本来の自分を隠す為なのだと。これが自分なのだと錯覚させる為なのだと。夢を見たがる女の俗な願望が、そこにはあった。

「何時か厚くなった化粧が落ちなくなったら、其れが本来の自分に成り果ててしまうのかな? 私が今まで本心さえ分からなくなるほど演技し続けた様に」

「素顔もたまには晒せ。化粧頼りだと、本来の良さも分からなくなるぞ」

今でもたまに思う一言。

なんで女性って化粧するん? 面倒で大変じゃん。

其れに対して母の回答

化ける為だよ。


二十歳を超えた女性のすっぴん、見ることは少ないと思うんですけど、やっぱり年相応なんですよ。

歳を重ねた姿がそこにある。人間なのだと感じる顔立ち。


その無色彩の顔を見る度に、鎧を来ているんだな。と思うんですよ。

一番顕著なのは目と眉。明らかに覇気が削がれている。


でもそんな自分を受け入れたくないんですよ。

だから段々と本来の顔立ちさえ分からなくさせる程に厚くなる。

これが本来の自分なのだと染み込ませる。


そうしていたら、素顔さえも忘れてしまいそうだなと思って書いた話。

私も本来の性格なんて既に分からない様なもんですしね。


それと似ている事がなんだか苦しくなりました。


これね、物凄い偏見なんですけど

『別に化粧してもしなくても変わらんだろ』

というの、男性の認知として薄らありそう。

と思ってる人。

そんな発言を近々聞いたからかも知れない。

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