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A-Ⅲ:初期装備全売却は流石にキツかった

作者「ゲームスタート!(血涙)」

-この星に突如として召喚された開拓者のあなた。

 きっとこの旅路は過酷で困


スキップ!


プロローグは取説に書いてあったから別にええねん。確か急に召喚されちゃったけど開拓頑張ってね〜的な内容だったな


スキップ後、視界に広がる砂利、川、土、木


「身長は低めにしたから少し低く感じるな。しかしすごいなこの水、それに砂利。一粒一粒に判定があるぞ。ほんとにゲームか?」


それに体も現実とまったく同じように動く。


「普通身長が急に変わったりしたら動きに違和感を感じそうなもんだけど…特に無し。初めてのフルダイブがこれだと、別ゲーをプレイした時が大変そうだな…」


さて、俺は木々が生い茂る森の川辺にスポーンした訳だが、なんでこんな所にスポーンしてるかと言うとこれは剣士の特権だ。特筆した点がない代わりにレベルアップ時にスキルポイントがちょっぴり多く貰える。そしてある程度初期スポーン位置を指定できる。俺はチュートリアルとか受けないでさっさとレベリングして次の町までササッと行ってしまいたいタイプなんでな


ガササッ!


何者かが草をかき分けこっちに来る。リスか?うさぎか?人か?いいや違う…


「スライムだ!」


空色をした、丸っこいゼリー状のボディ、その中央に核っぽい物を備えたその愛らしい生物はどう見てもスライムである。


「先手必勝!」


インベントリから木の剣、とは名ばかりの木の板に棒をくっつけただけな何かを取り出し、核に振り下ろす。ゼリー部分の抵抗を受けながら木の剣が核にヒットする。しかしHPバーはあと3割ほど残っている


「もう一発ぅ!と思ったけど耐久が勿体無いから拳で!」


今剣を振り下ろしてできていたゼリーの隙間に拳を振り下ろす。そうすると派手なエフェクトが出たあとにポリゴンになって消え、そこには素材だけが残った。


「スライムボディと核の2ヒットで耐久2減少ってとこか。

素材は何かなー?『スライムゼリー』まぁそのまんまだな。」


スライム1匹ではレベルは上がらなかったか。あーてか、今ナチュラルに殴って倒したけど、倒せるんだな。作り込みやべー。

とりあえず森の中でしばらくスライム狩りでもすっか





少し時間が経ち、5〜7体目のスライムを狩り終えたところでやつは現れた。


「ウッキー!」


「なんだ?猿?」


ただの猿ではない。名前は『ロウポジモンキー』特徴的なのは、少し汚れているが白い毛に、刺青?みたいなのが入った肌、そして中でも特筆すべきはその手に持ってるものだ


「こいつ、武器持ってやがる…」


木の棒に石をつるで括りつけた簡単なものではあるが、石斧を持っていた。


「いや〜このクソ雑魚武器じゃ狩りが捗らねーなとか考えてたとこなんだよ。その武器寄越せやー!」


ガンギマッた目をしながらスカローは、木にぶら下がる猿に剣を振る。しかしその攻撃は空を切った


「外したか!」


「キキィーッ!」


空中に飛び上がり避けた猿が、落下そのままの勢いで斧を振り下ろす。


「うわっぶね!」


脳天に振り下ろされる斧を横に避け、咄嗟に猿の横っ腹を蹴り飛ばす。


「キィーー!」


「やっぱAGI上げといて良かったぜ。咄嗟に蹴り飛ばしちゃったけど剣での一撃の方が良かったかな。」


さて、次はどうくるか。相手が回避してくる以上こちらから攻めるのは悪手だろう。


「なら次はカウンター狙いで…ってうぉ!」

前回転しながら飛んでくる斧を避ける。


「投擲とかしてくんのかよ!」


「キィーッキィー!」


咄嗟に避けてバランスを崩したところに、飛び込んできた猿が引っ掻きをいれてくる。何とか左腕でガードしたがHPバーが6割弱削れる。


これ斧食らってたら一撃で乙ってたな?さすがに装備全売却はまずかったか…


「序盤なのに、いや、序盤だからこそ攻撃の見極めが必要なこの猿が採用されてるのか。ダメージはこの痺れる感じね、なるほどなるほど。…いやーしかし、なんて言うかなこれは。ぶっちゃけ舐めてたぜ」


舐めてたのはこの猿のことじゃない、鮫disの事だ。こんなMOBなんかどうせ決まった動きしかしないだろとかどっかで高を括っていたのだが、この猿の動きを見るに一匹一匹が独自の思考を持って動いてるみたいだ。もしこの仮定が真だとするとこれからの事がワクワクして仕方ない。ゲームにこんなワクワクさせられたことはあっただろうか?いやない


「ふっふっふっふ、楽しくて仕方がないなぁ!」


「?」


「ほーら、かかってこいよ。猿」


左手をクイックイッと動かすと、その明らかに挑発してる態度に猿はキレて突っ込んでくる。それをバックステップしながら躱し、爪での攻撃を剣でいなす。


「ウゥーーッキ!キィーーー!」


攻撃に石や砂利を混ぜたり、右へ左へと大きく動きながらの攻撃は意外と隙がない。無理をして攻撃すれば手痛い反撃を食らってしまうだろう。ただこれ以上ダメージを食らうのは避けるべきだ。だからこそ機会をうかがう、全てが噛み合う最高のタイミングを。


「今ぁ!」


少しだ、ほんとに少しのタイミングだったが、クリーンヒットできるタイミングで剣を振り切り、吹き飛ばす。


吹き飛ばされてひっくり返った猿が反撃をしようと顔を上げ、叫ぼうとする。


「キ…」ザシュッ


が、飛んできた斧が叫ぼうとした猿の頭に突き刺さり、もはやその猿は一声もあげることは無かった


「俺の勝ちだな」

2話もゲームの導入に使った作品は他にいないだろう!ハッハッハー!ということで今回やっとメインのバトル描写に入れた…こんな風にバトルシーンを細かく書いていく作品になります。よろしくお願いします

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