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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0093 レオンハルト暗殺計画

「え?」


エレノアの質問を問い返すレオンハルトさんにエレノアが再度聞きなおす。


「つまりあなたが今回の怪我をした事がです。

それは果たして偶然なのでしょうか?」

「え~それは・・・そのう・・・」


レオンハルトさんが答えにくそうにしていると、そばにいたマーガレットさんが堰を切ったように話し始める。


「偶然なんかじゃありません!

これは誰かの差し金です!

間違いありません!」

「メグ、やめろ!」


しかしレオンハルトさんの制止も聞かず、マーガレットさんは話し続ける。


「いえ、言わせてください!

レオンハルト様!

今回の事だけではありません!

私はご存知のように、メディシナーの家を出て以来、ずっとレオンハルト様に付き従っていますが、ここ半年ほどは、それまでと全然違うんです!」

「違う?どういう風に?」


エレノアの質問に興奮してマーガレットさんが答える。


「はい、突然我々の前で事故が起こったり、ベッドに毒蜘蛛や毒蛇がいて、咬まれたり、飲み物に毒が入っていた事もありました。

我々が魔法治療士でなければ、とっくに何回か死んでいた所です」


マーガレットさんの話にレオニーさんとドロシーさんが驚く。


「なんですって?」

「マギー、あなた、そんな報告は今までは一度もした事がなかったじゃない?」

「ええ、それはレオンハルト様から、その事は報告するなと言われていたからなのよ。

でも、ここまでなったら、私も、もう黙ってはいられません!

明らかにレオンハルト様の命を狙っている者がいるのに、これ以上黙っている事なんて出来る訳がありません!」


もはやいかなる事があろうとも、全てを話す覚悟のマーガレットさんに、レオンハルトさんも諦めたようにぼやく。


「あ~あ、ばれちまったか・・・

格好悪いなあ・・・」

「レオン?どうしてマギーを止めていたのですか?」

「いや、だってよ、俺が狙われているからって、ドロシーや姉さんに報告するのも格好悪いじゃないか?

だからメグを止めておいたのさ。

そんな奴は、俺が自分でとっ捕まえてやろうと思っていたんだけど、まあそれがずるずると延びて、この有様になっちまったって事さ。

面目ない」

「まったく・・・あなたらしいわね、レオン?」


レオニーさんがあきれたようにため息をつくと、エレノアが静かに尋ねる。


「そして、そのあなたの暗殺の指示を出している誰かは、見当がつくと言うわけですね?」

「そりゃ・・・まあね・・」


レオンハルトさんの答えにレオニーさんもうなずいて答える。


「後ろで指示を出しているのは、あの人しかいないでしょうね・・・」

「御主人様、外で怪しい者は見つけましたか?」

「うん、一人、この宿屋を見張っているような奴がいたよ。

顔も覚えたから、街中で会えばわかる。

鑑定したらレベルは115だった」

「ではマーガレットさん、棺桶を一つ用意してください。

そしてそれを一旦この部屋に入れて、その後、我々で外に運び出しましょう」


そのエレノアの言葉にレオニーさんがうなずく。


「なるほど、レオンを死んだように見せかける訳ですね?」

「その通りです。

 顔を隠した私と、レオニーさん、レオンハルトさん、ドロシーさんの4人で、棺桶を担いで墓地まで行きましょう。

マーガレットさんは、先導をお願いします。

とても悲しそうな顔で、出来れば泣きながらお願いします」

「わかりました。

でも、それでどうするのですか?」


マーガレットさんの質問にエレノアが答える。


「おそらく確認のために我々の後をつけて来る人物がいるはずです。

御主人様はその我々の後をつけてくる人物をつけてください。

そして我々が棺桶を墓地で下ろし、去った後で、その中身を確認しようとするはずです。

その瞬間にその人物を捕らえてください」

「わかった」


俺は承知するが、マーガレットさんが不安そうにエレノアに尋ねる。


「作戦は良いと思いますが、捕まえる役が、そちらの方で大丈夫なのですか?

 レオンハルト様を狙っている相手はかなりの者で、レベルも115では、かなり高いと思うのですが?」

「大丈夫です。御主人様のレベルは現在260です。

迷宮で様々な魔物とも戦っておりますから、不覚を取るということはまずありません。

それに万一の時は、私もすぐさま加勢に参りますので御安心ください」

「に?260?こちらの方の年はいくつなのですか?」

「御主人様の年齢は15歳でございます。

ちなみに私のレベルは685でございます。

安心してください」

「じゅ15歳でレベル260?

しかもあなたはレベルが685なのですか?


マーガレットさんはかなりの衝撃を受けたようだ。

まあ、こんな子供がそんなレベルだったら、普通は驚くわな。


「はい、そうです」


驚くマーガレットさんにレオニーさんが説明をする。


「紹介が遅れてごめんなさい。

マギー、この二人は私の・・・ええと、何と言うか、友人で、今、第三無料診療所に勤めている人たちなんだけど、色々と事情があって、私達と一緒に行動をしてくれているの。

私達と同じように、いえ、私達以上に信じて良いわ!

安心してちょうだい!

とにかく、この二人は何もかも特別なのよ!」

「はい、レオニー様・・・

レオニー様がそうおっしゃるのなら・・・」


マーガレットさんが放心状態で、レオンハルトさんは逆に大うけだ。


「あっはっは!レベル260にレベル685だってぇ?

そりゃ凄い!確かに安心だ。

それにしても俺は俺の棺桶を自分で担ぐ訳か?

こりゃ傑作だな!」

「では早速実行しましょう」

「はい」


棺桶が用意されて、その棺桶が部屋から出されて墓地へと向かう。

先頭のマーガレットさんは魔道士の制服を着て、腕に喪章をつけて、悲しそうに歩く。

その後ろに棺桶を担いだ4人が続くが、俺が見張っていると、その棺桶をつける者がいる。

それはやはり俺が先ほど目星をつけた男だった。


やがて棺桶が墓地につくと、空いている場所に降ろされて、5人は去っていった。

案の定、エレノアの予想通り、5人が去るのを確認すると、男は棺桶に向かう。

俺は警戒して周囲を見渡すが、俺とその男以外には誰もいない。

その男が棺桶を開いて空っぽの中身を見て驚いた瞬間、俺がその男を襲う。

俺と男は無言でもみ合う。

確かにこの男はてだれだったが、エレノアに鍛えられた上に、散々迷宮で訓練をして、レベルに100以上の差があった俺とでは、すぐに勝負もつく。

俺は盗賊たちを捕縛した時のように、手際よく男を捕らえる。


叫べないように、口に布を噛まされて、観念して歩く男を俺は宿屋まで連れて行く。

部屋でピンピンしているレオンハルトさんを見た男は驚いた表情をする。

男が到着したのを見ると、待ちかねたようにエレノアが話し始める。


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