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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0902 アンジュとライラの出産

 いよいよアンジュとライラに子供が生まれる!

実際にはもう少し後の予定だったのだが、領域迷宮に3ヶ月もいたので、当初よりも前倒しの出産となった。

俺はまたもやオロオロしていた。

こういう事はあまり慣れないものだ。


 アンジュには男の子が生まれた!

もちろん魔人だ。

小さくともちょいとばかりとがった耳がちゃんと付いている。

名前は「アンゼルム」となった。


「うん、アンゼルム・ホウジョウか!

いいんじゃないの?

それともアンゼルム・サフィールの方が良いかな?」

「それは本人が大人になってから決めさせれば良いですよ」

「そうだな。

では当分はただのアンゼルムにしておくか?」

「ええ、それで良いと思います」


アンジュは結構落ち着いてさばさばとしたものだったが、逆に大騒ぎしたのがキャロルだ。

アンゼルムを見て、これ以上なくはしゃいでいる!


「こ、この御方がアンジュ御姉様の子供!息子さん!御子息!」


興奮するキャロルに俺も笑って話す。


「ああ、キャロルにも面倒をかけるだろうけどよろしくな」

「そんな!面倒だなんて!

もう!もう!何から何まで面倒を見させてください!

必ずや私が立派にお育ていたします!」


うん、何だか母親のアンジュよりも張り切ってるぞ?

そしてもう一人、俺とは初顔合わせで大興奮している人がいた!


「これが我が甥っ子か!

うむむ!アンジュよ!よくやった!」

「ははは、そんな大げさな・・・兄様」


それはアンジュが息子を生んだと聞いて、帝都からすっとんで来た、アンジュの兄のアンペールさんだ!


「いやいやいや、ホウジョウ子爵!

妹が散々世話になっておきながら、挨拶がこのように遅くなって申しわけありませんでしたな!」

「いえ、アンペールさんも忙しかったでしょうから・・・」

「ははは!いやいや、そちらから挨拶に来ても良かったのですぞ?子爵殿!」


そう言いながらバシバシと痛いほどに俺の肩を叩くアンペールさんの顔は笑っていない。

う、確かに帝都にいるのはわかっていたのだから、こちらから挨拶に行くべきだったかも知れない。

俺はどうせ結婚式などをするならば、その時にと思って、今までなあなあにすませていたが、ひょっとしてこの人、俺の方から挨拶に来るのを待っていたのか?


「そ、そうですね」

「ははは、何、新年の挨拶の時には帝都に来る訳だからてっきりアンジュの兄である私の所に来ると毎年待っていたのだがねぇ・・・」


あ、やっぱりこの人待っていたのか?

しかも毎年!

これはまずい!

俺がそう考えてどう言おうかと考えていると、さらにアンペールさんは被せて来る。


「しかしあまりにも子爵が挨拶に来ない上に、甥っ子まで生まれたと聞いて、さすがにこちらから来たのだがねぇ?」


あかん!これは相当根に持っているようだ!


「すみません!すみません!

別にお兄さんをないがしろにした訳ではないのですが!」


追い詰められる俺をアンジュもかばってくれる。


「兄様!止めてください!

御主人様は色々と忙しかったのですから!」

「ほほう?他の女性のお相手をするのに忙しかったのかな?」


う、そう来るか?

これは返事に困るな?


「いや、まあ、それは確かにありますが・・・」

「兄様!やめてください!

それ以上言うならもう兄様を嫌いになりますし、今後アンゼルムにも会わせませんよ!」


アンジュがそう言い放つと、途端にアンペールさんはしおしおと大人しくなる。


「ああっ!そんな!アンジュ!可愛いお前だけでなく、こんな可愛い甥っ子にまで会えなくなるなんて、そんな殺生な!」

「では御主人様と仲良くしてください」


そして一緒に祝いに来ていたアンジュの両親やおじいさんも俺をかばってくれる。


「そうだぞ、アンペール!

子爵様は帝都で一人でふらふらしているお前とは違うんだ!」

「ええ、そんな事を言うくらいなら、あなたも早く帝都でお嫁さんの一人でも見つけて来なさい」

「おお、別に子爵様のように3人や4人見つけてきても良いのだぞ!」


両親や祖父にも攻められて、アンペールさんも困ったようだ。


「くっ!わかった・・・ホウジョウ子爵よ、今後とも妹と甥っ子をよろしくな!」

「ええ、もちろんです」

「しかしその前に少々手合わせなど一回して欲しいのだがねぇ?」

「え?手合わせ?」

「ああ、これでも私も正規の魔法修士なのでね?

まさか私に劣る者が可愛い妹の婿になるなど許しがたい物があるのでねぇ・・・」


ああ、そういう事か?

俺はアンジュに一応念話で聞いてみる。


《アンジュ、これどうなんだ?

私がアンペールさんに勝ってしまっても良いのか?》

《はい、大丈夫です。

むしろ勝たなければなりません。

さもないと兄様は本気で御主人様を認めないと言い出すでしょう。

逆に御主人様が勝てば、御主人様の事をいやいやでも認めるでしょう。

ゾルフィさんと同じで、一秒でも早く勝負をつけてしまって構いません》

《え?それで本当に良いの?

お兄さん、正規の魔法修士みたいだし、気を悪くしないかな?》

《はい、おそらく気を悪くします。

でもそれはどう勝っても同じなので、瞬殺してあげてください》

《お兄さんはどれ位まで大丈夫かな?》

《そうですね、御主人様の魔力の10%程度なら何とか耐えられるかと》

《そうか》


俺たちの念話が少々長引いたので、アンペールさんも気が付いたようだ。


「ほほう?子爵閣下?

な~にを妹と話し込んでいるのかな?

それほど私と戦うのは嫌なのかな?」


俺は念話を中止して慌てて答える。


「あ、いえ、そんな事はありません。

謹んでお兄さんと戦わせていただきます」

「ほほう!それは良い心がけだ!

しかぁ~し!

その「お兄さん」というのは私に勝ってからにしてもらおうか!」

「あ、はいわかりました」


そして俺たちは我が子爵邸にある闘技場へ場を移し勝負する事になる。

審判はアンジュ自身だ。


「双方、用意は良いですか?」

「ああ、いつでも良いよ!」

「もちろんだ!」


余裕綽々のアンペールさんにアンジュが念を押す。


「言っておきますが兄様、今のは油断したからもう一回というのは通じませんよ?」

「もちろんさ!」


俺が密かに鑑定してみると、アンペールさんのレベルは220だ。

なるほど、流石はサフィール族の族長の息子だけあって大した者だ。

そしてアンジュの合図で勝負が始まる!


「では始めてください!」

「デク・プロセント・フルモバート・アグレシー・パーフォ!」


勝負開始と同時に俺は全魔力の10%を雷撃に変えてアンペールさんに放つ!


バリバリバリバリッ!!!


今やレベル600を超えた俺の全魔力10%となると凄まじい!

それを見たアンペールさんは驚愕する!


「何っ!?ぐあぁ~っ!!」


かなり焦げたが命は無事だったので、すぐさま高位回復魔法をかけると、アンペールさんは復活する。


「ぶはあっ!

何だ今のは?」

「あ、無事でしたか?良かった!」

「ぬぬう・・・さすがは天賢者という所か・・・

まさかこれほどとは・・・」


驚くアンペールさんにアンジュが話す。


「さあ、兄様もこれで納得したでしょう?」

「ううむ・・・」


そしてアンジュの両親も説得する。


「そうだ、あきらめろアンペール!

どっちみちいつかはアンジュはお前の手を離れるのだからな」

「ええ、そうですよ。

今回はあなたが妹離れをする良い機会です」

「むむむ、仕方がない・・・

子爵殿、本当に妹と甥を頼むぞ」

「はい、もちろんです」


どうやらアンジュと両親のおかげでお兄さんも折れてくれたようで、俺はホッと胸を撫でおろした。


 ライラの方は女の子だ。

マイコ以外では初めての女の子だ!


「ラーミラって名前にしようと思うんだ、どうかな?御主人様?」

「ああ、良い響きじゃないか」


そしてこちらは孫狂いの祖母がいた!


「まあまあ!可愛いわね!ラーミラちゃん!

私がおばあちゃんですよ!」


ライラが出産すると聞いて、うちの屋敷にやってきたライレーンさんは自分の初孫に祭り状態だ!

その腕に抱いた孫を思いっきりグルグルと振り回す!


「ちょ!母さん!嬉しいのはわかるけど、そんなにラーミラを抱えて振り回さないでよ!」

「大丈夫よ!ねえ?ラーミラちゃ~ん!」


嬉しそうにするライレーンさんにそばにいたエレノアも釘を刺す。


「ええ、嬉しいのはわかるけど、生まれたての赤ん坊をそんなに振り回すのは感心しませんね?」

「うう・・・だって嬉しいんですもの!

だって私の初孫なのよ!」

「まあまあ、ライレーンさん、せっかく来たのですから、ゆっくりとして孫の顔を思う存分見て行ってください」

「うう、ありがとうね、シノブさん。

そうするわ」


そしてライレーンさんはうちにいる間に様々な甘い物を堪能し、孫を抱いてあらゆる人々に見せびらかす。

うちの連中も相手がかの伝説のライレーン女王陛下だと知っているので、下手な事を言えず、顔を引きつらせながら対応する。

侍のコジロウが俺にぼやく。


「いや~参りましたよ!

まさか俺みたいな者にまであのライレーン様が自慢して来るとは思いませんでしたよ!」

「ははは、それだけライレーンさんも嬉しいのさ」

「まあ、伝説のライレーン女王と会話したなんて、それこそ自分の孫に自慢が出来ますがね?」

「あはは、コジロウに孫が生まれたらせいぜい自慢するんだね?」

「そうさせていただきますよ」


ちなみにコジロウは孫どころか、まだ嫁さんすらいない。


 そしてもちろん竜人たちは全員が祭り状態だ!

当然の事ながらライレーンさんは相手が竜人だと、もちろん捕まえて孫自慢だ!

しかし竜人たちは誰もそれを苦にしてはおらず、むしろ全員が嬉しそうだ。

白竜のホワンが嬉しそうに俺に話す。


「私もライレーン様とこれほど御近付きになれるとは思いませんでしたわ。

これは本当にラーミラ様の御世話をしっかりとしなければ!」


そしてレドンすら感激している。


「うむ、それがしのような者がライレーン様とこれほど話が出来るとは・・・

これは親父殿に話したら羨ましがれますな。

まさにラーミラ様々でございます」


そして大陸横断貿易部隊から戻って来たアルトーンやブルースも、後日ラーミラに会いに来たライレーンさんと話したらしく、ニコニコとしながら俺に話す。


「いやはや、これほどライレーン様と話した事は生まれて初めてですよ!

ラーミラ様には心から感謝せねばなりませんな」

「全くです!

ライレーン様もよほどラーミラ様が可愛いのでしょうなぁ!」


こうして二人の子供は周囲に過激なまでに祝福されながら無事生まれたのだった。


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