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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0892 ニコラスの成果

 俺が東の旅から帰ってくると、ニコラスからトランダール伯爵領に関しての報告があった。

無事に高地であるムスタール地方での温室農業は成功し、稲は穂が出てしいなにはならず、見事に実ったそうだ。

さらに温室では赤茄子トマトや苺など、いくつかの温室栽培も成功して、温室栽培の基礎を固める事が出来たようだ。

そして温室ではない普通の場所でも大根やいくつかの葉物野菜は収穫が出来て、ほぼ農作物に関する問題はなくなったらしい。

温室水を利用したニジマスの養殖もハーベイ村からわざわざ何人かが来て、育て方を教えたと聞いた。

元々ハーベイ村は北方でどちらかと言えば寒い地方だったので、そこで育ったニジマスは寒い高山地帯でも順調に育っているようだ。

俺はハーベイ村の連中がニジマスの養殖に試行錯誤している時に魚粉、小麦粉、大豆などを使って固めた固形飼料ペレットの作り方を教えてあって、それで十分ニジマスは育っている。

その固形飼料ペレットの作り方もハーベイ村の連中が指導したそうだ。

ついでにニジマスの食べ方なども教えて、味も良いのでムスタールの人々は大喜びらしい。

この調子で温室を増やし、農業生産を上げれば、数年後には逆に平地へ農産物を売りに行けるほどになると聞いた。

俺は現地に視察に行って、その様子を見て満足していた。

そこにはすでに百を超える石垣温室が完成していた。

見事な光景だ!


「こりゃ壮観だね!」

「はい、ホウジョウ様に教わった石垣温室の結果が良好でしたので、一気に作ってみました」

「ああ、それじゃ仕上げと行くか!」

「仕上げ?

これ以上どのような事をするのですか?」

「いや、農業に関しては基本的にはこのまま規模を広げて行けば良いだけさ。

これからやるのはまた別の事だ。

実はそれに関してはすでにトランダール伯爵の許可はもらっているんだ」

「え?」

「まあ、見ていてよ」


俺は驚くニコラスたちに対して笑って、大量のジャベックとタロスを使って、山を切り崩し、これまでにないほどの広い平地を作った!

そしてそこには村の役場兼集会所と学校、そして診療所を作った!


「人間、食べ物と住む所の心配がなくなれば、次は教育と健康さ。

それをトランダール伯爵に話したら納得してくれてね。

一応場所と建物はこっちで作るから、人員はちゃんと配置して欲しいと頼んだら、伯爵が了承したのでね、学校と診療所を作る事にしたのさ。

ついでに役場と集会所もね。

これでこの地方もますます発展する事だろう」


俺の説明にニコラスとハーナンもうなずいた。


「確かにその通りです。

実はこの地方の人たちは他の場所に出稼ぎに行っても文字が読めず、計算もできないために、ロクな仕事が出来なかったのです。

そして栄養状態も悪いために不健康で病気がちなのも日常茶飯事でした」

「ああ、私もそんな事ではないかと思ってトランダール伯爵にも聞いてみたら予想通りだったのでね。

それでこの話をしたら伯爵もそれをどうにか出来ないかと聞いて来たのでね。

教師と診療所の魔法治療士をちゃんと派遣するつもりがあるなら、建物の方はうちで協力しても良いと言ったのさ。

それで伯爵が教員二人と、駐在員として魔道士を一人派遣するのを約束するから、どうか学校と診療所を作って欲しいと頼まれたのでね」

「なるほど!そこまで考えていたとは!」

「ええ、やはりホウジョウ様はさすがです!」


こうして貧困の極みのような場所だったムスタール地方にも食料の心配はなくなり、教育や医療の体制もささやかながら整った。

これからは自力で何とかやっていけるだろう。


 驚くほど自分の領地の農業と食生活が改善されて、そこの領主であるトランダール伯爵も喜び、ニコラスに何回も礼を言いに行ったそうだ。

うちにもそのトランダール伯爵から礼状が来た。

本来であれば敵とも言える自分に対してこのように親身になって土地の問題を考えてくれて、ニコラス兄弟を派遣した事を喜んでいた。

そしてこの礼はいずれ何かの形で返したいと書かれていた。

それを読んだ俺はニコラスに言った。


「凄いじゃないか!ニコラス!

あんな場所で農業を成功させるなんて、今までこの世界で誰にも出来なかった事だぞ!

これでもう君も農業に関しては1人前、いや、完全に先駆者だな。

私の所に来たトランダール伯爵の手紙でも君の事を農業の神が降臨したようだと褒め称えているよ!」

「とんでもない!

これも全てホウジョウ様の御指導があったからこそです!

私はそれを実行しただけです!

私の考えだけでは、例え何年たっても、とてもあんな温室や魚の養殖など考えられなかったでしょう。

まだまだホウジョウ様には遠く及びません!

これからも今まで以上に御指導をお願いいたします」

「ああ、こちらこそよろしくな」


どうやら今回の事で俺もニコラスも大きく成長したようだ。



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