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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0071 ルーベンさんとの訓練

 自由日の朝にルーベンさんと待ち合わせると、俺が尋ねる。


「準備はいいですか?」

「ああ、と言ったって、俺はろくな装備はないがね」


確かに見た限りでは、古びた魔法使いの服に、簡易的なわずかな魔法増幅をする杖だけで、他に装備はない。


「それは大丈夫です。では出発しましょう」

「よろしく」


航空魔法でルーベンさんと一緒に、近場の迷宮につくと、俺とエレノアが相談をする。


「どれ位の場所が良いかな?」

「今日一日でどれ位上げるおつもりですか?」

「流石に一片に50越えは無理だろうから、とりあえず、40半ば位までかな?」

「ではレベル70位の場所で良いのではないでしょうか?」

「そうだね?」


俺たちの会話に、ルーベンさんが驚いて尋ねる。


「え?ちょっと?今なんつった?」

「レベル70位の魔物が出てくる辺りがいいかなと」

「おいおい!冗談抜かすな!

俺はレベル28だぞ?

そんな場所に行ったら一発であの世行きだ。

コカトリスの森に行った方がましなくらいだ」

「大丈夫ですよ、僕たちがついてますから」

「本当かい?

そういや、お前さんたちはレベルいくつなんだい?」

「二人とも200を越えていますよ」


エレノアが600を越えている事を話したら、腰を抜かしそうだからこの位にしておこう。


「ひょえ~200だって?

凄いな?お前さんたち?」


さすがに200越えの人間は珍しいと見えて、ルーベンさんも驚く。

まあ、確かに一般的にレベル120辺りから、非常に少なくなって、レベル150以上の人間はほとんどいない。

第3無料診療所でも、おそらくレベル100を超えているのは、所長と副所長の3人だけだろう。


「ええ、だから安心してください。

それにルーベンさんには護衛もつけるから大丈夫です」

「護衛?」


不思議そうにするルーベンさんの前で、俺は護衛用のタロスを5体ほど出す。


「お前さん、ゴーレム魔法も使えるのかい?

本当にすごいな!」

「ええ、一応この5体をルーベンさんの護衛につけておきます。

戦闘は基本的に僕とオフィーリアでやります。

ルーベンさんは自分の身を守っているだけでいいですから」

「本当にそれでいいのかい?」

「はい、大丈夫です」

「そりゃありがたいな。

助かるよ」


準備が出来たので、3人で迷宮に入る。

しばらく歩くと早速魔物が出てくる。

ゴリラのような感じの大きな猿、ダンジョンエイプだ。


「おいおい、こんな魔物見た事がないぜ?大丈夫か?」

「大丈夫です」


俺が剣を一閃するとダンジョンエイプは一撃で倒れる。


レベル300近い俺には、当然の事ながらこの程度の魔物はどうということはない。


「大したもんだな」


あっさりと魔物を倒した俺にルーベンさんが感心する。

こうして俺たち3人は自由日の一日を迷宮でレベル上げに費やした。


その日、迷宮から出てくると、ルーベンさんのレベルは43になっていた。


「おいおい!今日一日で、俺のレベルが15も上がったぞ?

信じられない位だ!」

「来週の予定はどうですか?」

「ああ、来週も特に予定は入っていないから大丈夫だが・・・」

「では来週の自由日もまた一緒に迷宮に入りましょう」

「ああ、宜しく頼む。

しかしこんな事に付き合っていて、お前さんたちはいいのかい?

俺は何も礼が出来ないぞ?」

「構いませんよ。

こちらも鍛えるのにちょうど良いですから」

「いや、俺だって馬鹿じゃない。

お前さんたち、こんな程度の魔物じゃ、それほど訓練にならないだろう?

わざわざ俺のレベル上げのためにレベルを落としてくれているんだろう?」

「そうでもありませんよ、実際に我々の訓練にもなっていますから」


これはもちろん、嘘ではない。

自分自身の訓練になっているのも本当だが、考えてみれば、今後レベルの低い仲間が出来た場合のレベル上げの練習にもなっている。

それに俺だってこうしてエレノアにレベルを上げてもらったのだ。

しかしルーベンさんは申し訳なさそうに話す。


「悪いなあ・・・」

「いいえ、気にしないでください」


翌週もルーベンさんと一緒に迷宮へ行った。

今度は魔物のレベルが80程度の場所へ行ったので、前回と同じくらいの速度で、レベルが上がった。

俺もレベルが低い仲間を守りながら、いかにレベルを上げるかという訓練になったので、ちょうど良かった。

その日の夕方に迷宮から出てくると、ルーベンさんのレベルが58になっていた。

魔力量も3600以上になったので、ここまでレベルが上がれば、中位治療魔法程度なら一日に十回使っても大丈夫だ。

これならルーベンさんも診療所で安心して使えるだろう。


「信じられん・・・2日迷宮に行っただけで、レベルが58になるとは・・・」

「これで中位治療魔法くらいなら1日中使っても大丈夫でしょう?」

「ああ、そうだな。ありがたい事だ」

「疲れたでしょうから、明日はゆっくりと休んで、あさってには検定に行ってください」

「ああ、そうしよう」


次の週の初めにルーベンさんは検定を受けるために診療所を休んだ。

無事に六級の検定に受かったルーベンさんは、診療所でも中位治療魔法を使う事となった。

レオニー所長たちも長年勤続している信用ある期間職員の腕が上がったので大喜びだ。

期間職員でも中位治療魔法まで使える人間は少ないので大助かりらしい。

給料も期間職員で六級の基本給は8000ザイだったが、ルーベンさんはすでに長い間勤めていたので、9000ザイとなった。

一気に給料も1500ザイも上がったルーベンさんは喜んで俺たちに礼を言った。


「いや、これも全てシノブとオフィーリアのおかげだ!

まさかこの年で一気にこんなにレベルが上がる日が来るとは思わなかったよ!

おかげで俺も治療魔法が以前以上に使えるようになって助かる!

これでバンバン患者を治せるぞ!

何しろ以前は解毒魔法だって残り魔力量を考えて使っていたからなあ・・・

魔力量の残量を気にせずに魔法を使えるのがこんなに楽だとは思わなかったよ、

本当に感謝している!」

「魔力量はともかく、中位治療魔法は、もともとルーベンさんの力で取っていたんですからルーベンさんの力ですよ。

僕たちはそれをちょっと手伝っただけです」

「そうか、どっちにしても感謝しているよ。

残念ながら俺には何も礼が出来ないが、もし俺に出来そうな事があれば、なんでも言ってくれ」

「ええ、わかりました」


こうして元々無料診療所に長年務めて信用があったルーベンさんはますます信用が上がり、頼りにされるようになった。


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