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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0595 大アンジュへの引越し

 マジェストンからロナバールへ戻った俺たちは、そのまま大アンジュへの引越し作業に入った。

とは言っても大した事はない。

ロナバールの家にはまだ1年少々しか住んでいなかったし、マジェストンでそれほど荷物が増えた訳でもないからだ。

マジェストンから持って来た物、ロナバールに残していった物をこれから俺たちの本宅たる大アンジュへ持っていくだけだ。

それにロナバールも俺の主な活動拠点であるので、当然残しておく物もある。

シャルルやポリーナ、エトワールさんたちも完成した大アンジュの子爵邸を見てみたいというので、みんなで大アンジュへと向かった。


 そして大アンジュではついに俺の本拠地たるホウジョウ子爵邸が完成していた!

まずは大アンジュの中心であるゼロ基点から半径1kmの土地を囲み、高さ30mで厚さ10mの壁があり、その周囲を幅20m、深さ10mの広く深い堀が囲っている。

さらにその内側にはまた同じような堀と壁がある。

その二重の堀と壁に囲まれた直径1km半ほどの土地の中には、八角形の壁に囲まれた建物がある。

それは貴族の屋敷と言うよりも、城か大要塞と言うべき建築物で、実際に強固な防衛施設となっていた。

中は俺たちの生活空間になっている事はもちろん、8箇所の武器庫と食料庫、ジャベック倉庫などがあった。

堀の内側にある壁は防御用の壁であると同時に、監視所や兵員室、投擲用の槍や石の倉庫などがあり、そこには何百万という槍や石が用意されている。

堀と屋敷の間には俺たちホウジョウ子爵家専用の各種魔法飛行艇発着所があり、堀の外にはそれ以外の飛行艇発着所と馬車置き場があった。

屋敷の屋上には対空魔法防御と魔法迎撃装置があり、他にも魔法に頼らない回々砲かいかいほうやバリスタなどの兵器もいつでも戦闘可能なように用意されていた。

これはまさに一大防衛基地だ!

これだけの物を建造するには当然の事ながら金貨何万枚という費用がかかったが、それはトランザムの遺産、ラーガン伯爵からの賠償金、大実験の時の魔物のドロップアイテムのおかげで問題なく賄う事が出来た。

何しろこれだけの物を建造してもまだ俺の全資産の5分の1も使ってないのだ。

もっともこれは木材や石材などの建材を自前で用意できた事、そして主労働力たるジャベックやタロスを自前で用意出来た事が大きい。

さもなければさすがの俺の資産も全て吹っ飛んでいた事だろう。

俺はその城のような自分の屋敷を見て回って改めて感心した。


「いやあ、我ながらこれは凄いね?

レオンにメディシナーの防衛設備とかも見せてもらったけど、それ以上だね」


その俺の言葉にエレノアがうなずいて答える。


「ええ、これから確実に戦争をするのがわかって開発した場所ですからね。

当然の事ながら万全を尽くしました」

「直径2カルメルの二重に囲まれた塀と堀の中に作る城か・・・

中心から10カルメル先の町の外郭の防壁と堀まで含めれば三重の塀と堀、そして城にはいくつもの兵員室に兵糧庫と武器庫、各魔法艇発着所に対空迎撃魔法ジャベック、それに対魔法防御ジャベックと大型防衛兵器倉庫か・・・

こりゃ本当に一大防衛基地だね?」

「ええ、それに現在建設中の大アンジュ全体に建造予定の街壁と、金剛杉の森自体を防壁と考えれば、五重の防壁となります。

 さらに航空攻撃に備えて大アンジュの周囲には、フレイジオとエトワールの作った数十の大型鳥型ジャベックが常に周回して警戒をしております。

以前にも申しましたが、これは私が存じている限り、このアースフィアでもっとも堅固な要塞です」

「それはアムダール帝国の帝都も含めての話なの?」

「はい、この大アンジュの要塞に比べれば、帝都の主城も子供の城のような物です」

「そこまでなんだ?」

「はい、他の国はともかく、ガルゴニア帝国は近い将来に必ずここへ攻めて来るでしょう。

その有事に備えて万全を整えるのは当然です」

「そうか」

「もっとも実際にはガルゴニア帝国が攻めて来ても、ここの外壁どころか、大アンジュの入り口に辿りつくのがやっとでしょう」

「そうだろうねぇ」


この大アンジュに辿り着くまでは魔物の跋扈する金剛杉の森を1000カルメル以上も行軍してこなければならないのだ。

当然、その間、うちが指を咥えて見ているだけのはずがない。

相手がガルゴニア帝国だろうと、どこだろうと相当の被害が出るはずで、大アンジュの入り口に辿り着くのも出来るかどうかだろう。


 一通り、大アンジュの屋敷と町の様子を見ると、俺たちは一旦ロナバールへと戻った。

まずはロナバールでする事が色々とあるからだ。

俺は大アンジュから戻ってくると、エトワールさんとシャルル、ポリーナに聞いた。


「3人はこれからどうするの?」


俺の質問にエトワールさんは意気揚々と答える。


「私はもちろん魔法協会の職員に復帰するわよ。

仕事をしながら魔法の勉強も続けるけどね」

「ボクも魔法学校を卒業したとは言え、まだバッカン師匠の所で修行を続けるつもりだよ」

「私はその・・私もしばらくはロナバールに住もうと思います。

一旦故郷へ帰って学校を卒業した報告はしますけど・・・」

「え?ポリーナはロナバールに住むの?

じゃあ、以前みたいにうちに下宿する?」


俺がそう言うとポリーナは何故か慌てて両手を振ってそれを断る。


「あ、いえいえ、住む所は自分で見つけますので御心配には及びません!

まだエレノア先生には色々と教わりたいので、度々お邪魔する事にはなるでしょうが」

「そうなんだ?

わかったよ、でももし良い所が見つからなかったらいつでもうちに来て良いからね」

「はい、ありがとうございます」


そうポリーナは元気に返事をしたが、シルビア、ミルキィ、アンジュ、ライラの4人は何故か俺とポリーナのやりとりに呆れているような感じだ。

はて?俺は何かおかしな事を言っただろうか?

別にそんな事はないと思うのだが・・・


 一応一通り、引越し作業が終わると、俺はあちこちに挨拶へ向かった。

無事に全員魔法学校を卒業したので、その報告の挨拶回りだ。

今回の俺たちは貴族風な格好をした一行だ。

挨拶に行くのは俺とエレノア、シルビア、ミルキィ、アンジュ、ライラ、ミルファ、豪雷、疾風、それにアレックとフリッツ、ライマーとニコラスだ。

ちなみにアレクサンダーたち四人は、結局の所、俺のシャモンであると同時に食客扱いという事になった。

帝国貴族の正式な跡取りも含めた子弟を俺の完全な部下にしてしまうのを憚ったからだ。

ペロンは今や食客ではなく、完全にホウジョウ子爵家の家臣となっているので、俺の食客は今の所、この4人だ。

まずは総督閣下たるミヒャエルの所だ。

ちょうど、そこにはジーモンとガスパールもいた。


「ミヒャエル、ジーモン、ガスパール、無事にみんな魔法学校を卒業できたよ!」

「おお、それはめでたいの!」

「しかも卒業と同時に天賢者とはの!」

「全くわしらの想像を超えるのもいい加減にして欲しいわい」

「はは、それはボクも予想外だったよ」

「すべては天賢者で師匠たるエレノア殿の手のひらの上という訳か?」

「ま、そんな所」

「恐れ入ります」


俺が笑って答えると、エレノアも頭を下げて答える。

そしてふと、ミヒャエルがアレックを見かけて話しかける。


「おや?そこにいるのはいつぞや余の所に来た、ヒンデンブルク侯爵の所の子息ではないかな?」

「はっ、アレクサンダー・ヒンデンブルクです。

先日は総督閣下にお話を伺い、大変参考になりました。

そして私も魔法学校を無事卒業し、しばらくの間はこの友人たちと共に、ホウジョウ子爵の下で様々な事を学ぼうとしている次第にございます」

「うむ、それは中々殊勝な事じゃのう。

貴公らの判断はおそらく正しいぞ」

「はっ、ありがとうございます」

「うむ、四人とも精進するが良い」


そしてミヒャエルは俺の方に向き直ると、少々決まり悪そうに話し出す。


「ふむ、ところで戻ってきた所を早速で悪いが、いくつかシノブに頼みたい事があるのだがの」

「何?」

「御主、基本的な住居は大アンジュにするのか?」

「うん、もちろんそうだけど、今の所、ロナバールにもサクラ魔法食堂の本店があるし、ロナバールの顔役たちの元締めにもなったから、実際に住むのはこっちと半々位かな?

種蒔きや収穫の時はあっちにいるだろうけど、それ以外はロナバールにいる事が多いと思うよ」

「うむ、それは助かる。

 そうだろうと思って御主に頼もうと考えていた事が3つほどある」

「3つ?」

「ああ、一つ目はロナバール議会の議員要請だ。

ここは知っての通り、ロナバールを主として居住している貴族と有力者で議会が構成されているからな。

今や大繁盛している食堂の店主であり、ロナバールの顔役たちの元締めでもある御主に参加してもらわぬ訳にはいかぬ。

ましてや御主は天賢者にまでなったのだ。

それほどの人物をロナバール市議会としても放置と言う訳にもいかぬ。

悪いがこれはほとんど強制で、義務のような物だと思って欲しい」

「うん、わかったよ」


確かに状況から言って俺がロナバール議会に参加するのは当然の事で、断る事は出来ないだろう。

俺はそれを義務として引き受ける事にした。


「もう一つは町の治安に関する事じゃ」

「町の治安?」

「ああ、御主も知っての通り、この3年間でロナバールは町の拡張が決定し、現在従来の街壁の外にほぼ第二街壁が出来上がり、内側の第一街壁との間に新しい街が出来つつある。

そこで不安になるのが町の治安じゃ。

一応魔法協会の方にも頼んではあるが、中々人員が揃わなくての。

それに関しては少々恨み言を言わせて貰えば、大アンジュに新しい支部を作るために人員を割かれているからなのじゃ。

だからその代わりという訳でもないのじゃが、御主に町の治安の一部を担って欲しいのじゃ。

ちょうど顔役の元締めにもなった事じゃしの。

これは強制ではないが、出来れば引き受けて欲しい」


なるほど、状況はわかった。

しかしロナバールの治安を俺が担うともなれば大変だ。

これはうっかりと引き受けられない。


「わかった、それは考えておくよ」

「うむ、良い返事を待っておるぞ。

最後は余の趣味みたいなものじゃ。

ホレ、御主は昨年の夏に海水浴とかいう物をしておったじゃろ?」

「うん、そうだね」

「あれをこれからは毎年して欲しいのじゃよ。

それももっと大規模に一般人向けにな」

「え?何で?」

「ま、今説明した通り、このロナバールも町が大きくなった。

それに連れて何かここで新しい楽しみが欲しいんじゃよ。

人も増えるしな。

それで夏場に関してはあれをやって欲しいんじゃ。

派手に屋台なども出しての。

議会の方は余が通すので問題はない。

どうじゃ?」


なるほど、そういう事か?

要は俺に夏場になったら海水浴の管理と世話をして欲しいという訳か?


「う~ん・・・まあ、それは問題なく出来ると思うけど」

「うむ、頼みたいのはその3つじゃ」

「わかった、もちろん議員になるのは承諾するし、他の二つも検討しておくよ」

「頼むぞ」


俺たちはミヒャエルの所を辞去すると、次は魔法協会に向かった。

受付でカリーナさんとイルーゼさんに軽く挨拶をして本部長室へと向かう。


「やあ、これはシノブさんにグリーンリーフ先生、それに皆様方も!」

「お久しぶりです、コールドウェル本部長」

「無事に卒業おめでとうございます!

しかもシノブさんとアンジュさん、それにシャルルさんは天賢者とは驚きです」

「ええ、これも全て我々の師匠であるエレノア先生の指導の賜物です」

「まさにその通りですな!

グリーンリーフ先生の指導力には改めて尊敬の念がたえません」

「恐れ多いことです」

「ノートン君もメッソン君も無事に魔法修士になれたそうで何よりだ」

「ええ、お蔭様で」

「私もまさか魔法修士にまでなれるとは思いませんでした」


その二人の言葉にうなずいてゼルさんが話す。


「ノートン君はともかく、メッソン君は魔法協会うちに復帰するんだろう?」

「ええ、もちろんですよ!

またよろしくお願いします、本部長」

「うむ、こちらこそな」


ここで俺は本来の用件を切り出す。


「ところで大アンジュの魔法協会分所の件ですが?」

「ええ、もう御覧になったかと思いますが順調に建築中ですよ。

土地もずいぶんと広く確保していただきましたからね。

ただ所長の人選の方が少々手間取っておりましてね。

申し訳ありませんが、中々決まらないのですよ」


ああ、そりゃあんな辺境の場所に飛ばされるとなれば誰でも嫌だよな?

お互いに所長になるのを嫌がって押し付けあっているのはわかるよ。


「いえ、あんな辺境では無理もありません。

誰でも好き好んで辺境に行きたくはないでしょう」


しかしその俺の言葉をゼルさんは笑って否定する。


「ああ、違います!

逆ですよ!逆!

希望者が殺到して困っているのですよ。

所長の希望者だけでなく、職員の異動希望者もね」

「え?」

「何しろ新規の自治領主の分所、しかも近い将来には支部に昇格するのはほぼ確定の場所ですからな!

それに住居も最新式の住居が格安で用意されていると聞いて、職員も行きたがっているのですよ。

それと協会の食堂にサクラ魔法食堂が入ると聞いたのが一番効いているようですな」

「そうなんですか・・・」


確かに俺はゼルさんに色々聞かれて住居の事や協会の中に入る食堂の事を話していた。

しかしそれがこれほど職員受けするとは思わなかった。


「まあ、そんな訳で分所長が決まるのも今しばらくかかりそうです。

どうか御容赦ください」

「はい、わかりました。

どちらにしても分所が本格的に動き出すのは大アンジュからロナバールまでの道が出来てからでしょうから、それほど急がなくても大丈夫です。

まだしばらくはかかるでしょうから」

「承知しました」


ゼルさんの話を聞いた俺たちは、最後にアースフィア広域総合組合に向かった。


ここからはいよいよ魔法学校を卒業して天賢者で帝国子爵となったシノブとその仲間たちの本格的な活動が始まります!


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