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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0594 謎の養成施設

アベリアは魔法学士として卒業して仕事を探していた。


(なるべく、御給料が高い所で仕事を探さないと・・)


アベリアは家庭の事情により、経済が逼迫していたために、より稼げる仕事を探していた。

だが魔法学士とはいえ、まだ若いアベリアでは中々彼女の希望するほどに高い給金の仕事はなかった。

しかし彼女は魔法協会に張ってあったある張り紙に目を留めた。


(あら?これは・・・)


それは住み込みで子供の世話をして魔法を教えるという仕事だった。

しかもそれには個室完備、食事つきと書いてあった。

それならば、住む場所と食べる物にも困らない。

しかも給料は良かった。

特別な条件として、仕事内容に関しては他言無用であり、特殊な規則があるようだが、それ以外の問題はなさそうだ。

その程度の条件はよくある事なので、アベリアは覚悟を決めた。


(これにしましょう)


張り紙に指定された場所へ行って面接を受ける。


「魔法学士の方で間違いはないですね?」

「はい」

「学士番号は?」

「AM332の028です」

「ふむ、アムダルン校の方ですね。

住み込みで子供たちに魔法を教える事になりますが、よろしいですね?」

「はい、大丈夫です」

「そしてここで子供たちに魔法を教えている事は他言無用です。

またそこでの生活は少々規則があり、それを守っていただきます」


そう言って面接の相手はその規則の一覧をアベリアに見せた。

それは別に問題のあるようなおかしな規則はなかったのでアベリアも納得した。

但し、最後の項目にその規則を破れば膨大な額の罰金を支払う事になっており、それには少々驚いた。


「そこに書いてある通り、規則を破れば即解雇の上に、契約違反として膨大な額の罰金もいただきます。

払えなければあなたは容赦なく奴隷として売られます。

それでよろしいですね」

「はい、構いません」

「ではあなたを雇用する事にいたしましょう」

「よろしくお願いします」


 仕事を了承したアベリアは、聞いた事もない町へ連れて行かれ、そこの町外れにある孤児院を改造したような建物へ案内された。

そこは敷地を高い塀で囲まれて、外界とは完全に途絶していた。

町からも少々遠かったので、関係者以外の行き来はなかった。

食料などの調達も賄いの人物が一人いて、その人の指図で複数のジャベックが働き、住んでいる者たちの食事の世話だけでなく、掃除やその建物の中の雑用などは全てしてくれるので、アベリアは本当に魔法を教えるだけで良いそうだ。

広い庭があり、トイレや風呂も初めて見る驚くような仕組みでアベリアは色々と感心した。


 その日から住み込みで魔法を教える事となった。

どこから子供を連れてくるのかはわからないが、確かにここで教える子供たちは魔法の資質に優れていた。

アベリアはその子たちに魔法を教えていた。

子供たちは魔法だけでなく、剣術に才能がある子もいて、その子たちにはアベリア以外に剣術の師匠もいた。

どうやらここで働いている人たちは院長とほんの2,3人を除いて、全員がアベリアと同じような条件で雇われたようだった。

そしてその数人は全員がフードで顔を隠しており、しかも幻惑魔法で決して素顔を見せようとはしなかった。

しかし禁止項目にここの職員の素性を探るのは禁止と言うのがあったので、アベリアは特に気にせず仕事をする事にした。


そこは小さいながらも寮制の学校のようだった。

一体、どこからこんな子達を探してくるのだろうと、少々不思議に思ったアベリアは子供たちに事情を聞いてみると、そこにいる子供たちは各地から集められた孤児のようだった。

突然、孤児院やスラム街で暮らしている子供たちに知らない人物がやってきて、もしその気があるなら生活の面倒を見て、勉強や魔法も教えてやろうと誘われたという事らしい。

但し、そこで魔法などを覚えたら、当分の間はある組織に所属して働かなければならないという事だった。

子供たちはそれに納得してここに来たようだ。

事実、ここにいる子達はかなりひどい生活をしていたようで、毎日食事が出来て、安心して寝れる場所がある上に、勉強を教えてもらえる上に魔法まで覚えられるので、今までの生活に比べたら比較にならないほど良いと言っていた。

しかもここを出た後の仕事まですでに決まっているので、むしろ安心をしている様子だ。

そこの規則により、アベリアや子供たちは不要の外出は堅く禁止されていたが、別に外に出る用事もないし、特に問題はなかった。

もっともある程度魔法を覚えた子は、たまには課外実習と称して魔物のいる森などへ出かけるので、完全に外へ出ない訳でもなかった。

 アベリアは少々不思議に思いながらも、そんな子供たちと共に寝起きをしながら魔法を教えていた。

そして数年が経つと、子供たちの何人かは無事に魔法を覚えた後で、予定通りにどこかへ連れて行かれて、働いているらしい。

詳しい事は教えてもらえなかったが、どうも話を聞く限りではどこかの傭兵団のような組織に入って働いているようだ。

アベリアの働いている施設はその傭兵団の団員のための養成所のような物らしい。

そこで将来見込みのある子供たちを育成しているようだ。

そんな頃から自前の団員を育て上げるとはアベリアはかなり驚いたが、広い世の中、そんな事もあるかと納得して仕事をしていた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 俺はシルビアから報告を受けていた。


「オクトバの要塞の方は順調です。

案内人も見つかり、誘導も問題ありません。

「雲の旅団」本部の完成も間近です。

養成所の方も今の所、特に問題はありません。

素質のある子供を見つけて育成を始めました」

「うん、それなら良かった」


俺がグレゴールさんの案に従って実行した事、それは本当に「雲の旅団」を作る事だった。

そのために「雲の旅団」の根拠地をわざわざ作り、さらにその出先機関である受付の場所をわざわざ帝国の外になるオクトバの町の近くに作った。

そしてその受付は各所からの攻撃などを予想して、小さいながらも要塞のような堅固な作りにしたのだ。

さらに将来の「雲の旅団」人員を育てるべく、孤児院などから見込みのある子供を捜してきて、その子供に魔法や剣術、作戦立案、外部との交渉術などを教育するのだった。

当分の間は俺たちが「雲の旅団」を運営するが、いずれはその子供たちに引渡し、俺たちはいなくなる予定だ。

もちろん、その子たちには俺たちの正体は明かさない。

もっともそれにはこれから早くとも10年以上はかかる事になるだろう。

これは確かに迂遠で気の長い作戦になるが、とにかく「雲の旅団」の存在を明確にしないと、世界中の国から延々と探索されそうなので、あえて正体を晒すような事にしたのだ。

こうすれば、各国の調査機関はそこに調査を集中するだろうし、こちらもある意味楽だ。

受付要塞に訪ねて来る連中は基本的に仕事の依頼か、勧誘の2種類しかない。

ラーガン伯爵やその息子たちが生きていれば、復讐にも来ただろうが、その連中も今やこの世にはいない。

後を継いだグランチェスター伯爵やアドレイユ王国自体も雲の旅団自体には直接の恨みなどはないから調査には来るだろうが、報復攻撃などはないだろう。

基本はアメシスやオリオンに任せてあるが、重要な案件などがある場合は俺やエレノアが対応する事にしていた。

実際、某国とのやり取りなどはこんな感じだった。


「貴公が「雲の旅団」の代表というのは本当なのか?」

「そうだ」

「では聞くが、貴公らがアドレイユ王国の伯爵領を滅ぼしたと言うのも本当か?」

「別に我々が滅ぼした訳ではない。

我々はただ受けた仕事をこなし、あの連中から金品を合法的にいただいただけだ。

その結果がどうなったかまでは知らぬ」

「なるほど、どうやら本当のようだな。

ふむ、ならば良い話がある。

貴公たちを我が国の精鋭として迎えたい。

私はその事を我が国の王から全権を委任されている。

喜ぶがいい!

慈悲深い我が王は貴公らを我が国の男爵に任命し、国の要を任せるつもりである。

流浪の根無し草のような集団の貴公らに、このような名誉はないぞ。

ついては早急に我が国へ来て、王に挨拶をするがいい!」


しかしその馬鹿な誘いを俺は一蹴する。


「寝言は寝て言え!

そのような戯言を誰が引き受けるか!

とっとと帰れ!」

「なっ!」

「何を勘違いしている!

 そのような事を我々が喜んで引き受けるとでも思ったのか?」

「き、貴様!私は我が国の正式な使者なのだぞ!

そのような態度で良いと思うか!」

「正式な使者が聞いて呆れる。

他国の使者はお前なんぞよりもはるかに礼儀正しかったぞ!

しかも我らを迎える条件もお前の国よりもはるかに良い条件だった。

それでも我々は断ったのだ!

お前のそんな屑みたいな条件を、我らが尻尾を振って呑むとでも思ったか!

バカめ!」

「な、な、な・・」

「それがわかったらとっとと国に帰って報告をしろ!」

「貴様!我が国と事を構えるつもりか!」

「ああ、貴様がその気ならばいくらでもやってやる!

いつでもかかって来い!」

「くっ!覚えておれ!」

「貴様のようなザコなど一々覚えていられるか!

とっとと帰れ!」


俺は高圧的に出たが、これは相手が決して軍隊などを送って来れないのを見越しての事だった。

何故ならばこの受付要塞を作った場所はアムダール帝国の領土の外で、いわゆるどこの国にも所属しない空白地帯ではあるが、他国から攻めて来るとしたら、どうしてもアムダール帝国を含め、いくつかの国を通らねばならない場所に立てたからだ。

だから仮にこの場所を攻めに来るとしても、せいぜいその規模は数百程度で、しかも他国を通過中は一般人を装わなければならない。

もしそれ以上の正規軍で来たとすれば、たちまちその国の軍との戦いになってしまうだろう。

従ってアムダール帝国以外の国が大軍で「雲の旅団」の受付要塞を攻めるのはほぼ不可能だった。

そしてアムダール帝国の使者も来たが、それに対しては丁寧に断りを入れて、自分たちは帝国内に居を構えている訳ではないが、アムダール帝国のおかげで助かっている部分がある事を認めて、何か依頼があれば、内容を吟味はするが、他の依頼よりは優先して受けるという事を説明して、了解を得ていた。

それにアースフィア広域総合組合からの使者も来て、そちらにも事情を説明しておいたので、問題はなかった。

これにより組合も各国へ「雲の旅団」の調査報告が出来て一安心できたようだ。

そういった様々な使者や要請の中には、馬鹿な使者も来たが、中にはもちろん全うな使者や、本当に仕事の依頼をしに来る者たちもいた。

「雲の旅団」はそれを基本的に断ってはいたが、引き受ける時は法外な金額を要求し、それを聞いた依頼者はあきらめるのだった。


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