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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0058 護衛ジャベック計画

 グレイモン伯爵の件が終わって、俺はエレノアに再び使役物体呪文を教わっていた。

この呪文はグレイモン伯爵を閉じ込めた防壁呪文を見ても、応用範囲が広いので、学ぶ範囲も広い。

俺はエレノアの指示に従い、様々なタロスやジャベックを作りながら、ある考え事をしていたが、そんな俺にエレノアが話しかけてきた。


「御主人様、実は少々相談があるのですが・・・」

「相談?何かな?」

「ええ、実はグレイモン伯爵の件も終わり、落ち着いたことですし、この機会に御主人様の護衛用のジャベックを何体か作ろうかと思うのですが・・・」

「ジャベックを?」


今まで、外に出る時に護衛用にはタロスを数体出して町を歩いていたが、ジャベックも必要なのだろうか?


「護衛はタロスで十分だと思うけど、ジャベックもあった方が良いの?」

「ええ、もちろんタロスの護衛も有効なのですが、この家自体を常時守ったり、私が何かの用でおそばにいない時に御主人様を護衛する者がいた方がよろしいですから」


なるほど、確かにそうだ。


「うん、もちろんその方が良いと思うけど、どういうのを作るの?」

「はい、最低でも三体は作る予定です。

まずは1体、現在の私で可能な限り高性能な護衛用ジャベックを作ろうと考えております」

「それはテレーゼみたいな?」

「あれよりも遥かに高性能な物です」


あれよりも高性能とは驚きだ。


「それだったら実は僕もお願いしたい事があるんだけど」

「何でしょう?」

「うん・・・実はそのジャベックをその・・・テレーゼみたいな物にして欲しいんだ」

「え?それはどういう事でしょう?」

「つまり、そのジャベックを出来ればエレノアそっくりに作って欲しいんだ」

「ええ、元より私も最初の一体は、私に似たような姿にするつもりでしたが、私、そっくりに?」


少々驚くエレノアに俺がもどかしく説明する。


「いや、何と言うか・・・実はこの間のバーゼル邸での伯爵の事で思ったんだけど、僕もエレノアが一瞬でもいなくなると不安になるというか・・・それを考えるだけでも恐ろしくなると言うか・・・自分でも変だと思うんだけど、エレノアがいなくなった時のための者というか・・・」


そう、俺は伯爵がテレーゼを奪われる恐怖が痛いほどよくわかった。

もしエレノアがいなくなったらどうなるかと、それを考えると、それだけで恐怖に襲われた。

この件に関してだけは、伯爵は俺の写し鏡のような存在だとも言える。

先日、俺は伯爵は自分自身だと言ったが、まさにその通りだと痛感した。

伯爵がテレーゼに溺れているように、いや、それ以上に完全にエレノア依存症とも言える病気に陥った俺には、エレノアがいなくなった事を想像するだけで恐怖となった。

そんな俺にエレノアはやさしく話しかける。


「私はずっと御主人様と一緒にいますよ?」

「うん、それはもちろん、わかっているんだけど・・・

何というか不安がぬぐえないというか・・・」


俺の歯切れの悪い言葉の裏にある物を察したようにエレノアが答える。


「なるほど・・・つまり御主人様の精神を安定させるための、お守りのような存在といった感じでしょうか?」

「うん、そんな所かな?」


そう、俺はテレーゼのような存在があれば、気が和らぐのではないかと考えてエレノアにジャベックをねだったのだった。

その俺の答えにエレノアが少々考え込んで答える。


「なるほど、承知いたしました。

どちらにしても最初の護衛用ジャベックは、私に近い姿にしようと考えておりましたので、問題はございません。

それでは最初に作る緊急護衛用ジャベックはそういたしましょう」

「緊急護衛用?」

「ええ、普段はエイコーンの中に封じておいて、御主人様が危険になったら守るようにしておくのです。

それをそのテレーゼタイプのジャベックにしようかと」

「じゃあ、それは出来たらすぐしまっちゃうの?」


テレーゼのようにエレノアそっくりのジャベックを作るのはいいが、それをすぐにしまってしまうのではつまらない。


「いいえ、以前説明したように、ジャベックはレベルは上がりませんが、学習は出来ます。

ですからしばらくは一緒に暮らして様々な学習をさせて、ある程度動きに納得がいったら収納しようかと考えております。

それを御主人様が常に持っていれば不安も解消されるかと」

「そうだね、うん、じゃあ、それでいいよ」

「では今回は急ぎではないので、徹底的な者を作ろうと思います。

少々時間がかかると思いますが、よろしいですか?」

「え?徹底的?」

「ええ、テレーゼは急ぎで作りましたから、少々雑な部分もありましたが、今度は御主人様の護衛用に作りますから、もっと性能が良い物を作りたいと思います」

「あれ以上の物を?」


テレーゼすら、その出来栄えに驚いたのだ。

それ以上とは正直想像もつかない。


「はい、ちょうどここしばらくは家の改装もありますし、どこにも出かける予定はないので、時期的にも良いかと思われます。」

「どのくらいかかるの?」

「そうですね。毎日の家事もございますので、2~3週間もあれば出来ると思います」


あれほどの性能のテレーゼを1週間で作ったのに、3週間もかかるとは驚きだ。

確かに今度作るジャベックはよほど高性能に違いない。

しかしエレノア一人に負担をかけるつもりはないので、俺は協力を申し出た。


「家の事は僕も手伝うよ?」

「とんでもございません。そのような事は私がいたします」

「でも、僕も時間はあるしなあ・・・」

「では、その間は課題を出しますから、ジャベックの自習をしておいてください」

「うん、わかった。

でも、そういえばエレノアは何でそのジャベックを自分の姿で作ろうと考えていたの?」

「それは万一私がお側にいられない場合に、御主人様を任せる可能性がある者だからです。

 頼りになる他の奴隷が増えれば大丈夫ですが、それまでの間に、もし私が留守をする事態が生じた場合、そのジャベックに御主人様を守らせます。

その場合、御主人様も私に似ている方が安心するだろうとの配慮からです。

また、普段は収納しておいて、私がいない場合に影武者として御主人様をお守りするためでもあります。

ですからこのジャベックは近親者以外には秘匿しておこうと考えております。

普段はその後で作る護衛用ジャベックに御主人様を守らせる予定でございます」


なるほど、エレノアは先の事を色々と考えているようだ。

まあ、ここはエレノアに任せておけば間違いはないだろう。


「なるほど、わかったよ。ではよろしく頼むね」

「かしこまりました」


どちらにしても、俺は今度作るジャベックが、テレーゼ以上の物と聞いて驚いたが、同時に期待に胸も躍った。

あれ以上の物とは、一体どれほどの性能を持つのだろうか?


それから2日後、ドアの呼び鈴が鳴る。

誰かが来たようだ。

エレノアが出て、俺に伝える。


「御主人様、バーゼル様がお見えです」

「え?アルヌさんが?例の件かな?だとしたらずいぶん早いね」

「はい、その様子です」


広間に通されたアルヌさんは、男性と女性を一人ずつ伴っていた。

一人は見た目が60歳ほどの男性で、もう一人はもう少し若めの女性だ。


「こんにちは、アルヌさん」

「これはどうも、シノブ様」

「今回は例の件ですか?」

「はい、運よくちょうど良い人たちが見つかりましたので」

「それはありがとうございます」


実はアルヌさんには、この家の事を任せられる人を頼んでおいたのだ。

この家、いや屋敷は結構広いし、俺とエレノアは留守も多くなるだろう。

家事万端が出来て、俺たちがいない時に、この家の面倒を見る人が欲しかったので、アルヌさんに良い人がいればと頼んでおいたのだ。

そしてそれにはもう一つ理由があった。

何しろ今はエレノアが家の全てをやっている。

宿の時は俺の面倒を見るだけですんだが、ここでは炊事洗濯掃除、客の応対と、全てをエレノア一人でやっているので、いくら万能のエレノアでもさすがにそれは無理があると思って、俺が提案したのだった。

どうやらその人たちが見つかったようだ。


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