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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0476 帝都アムダルンと大富豪バルディ

 無事に帝国貴族となった俺にエレノアが話す。


「せっかく帝都まで来たのです。

 少々ご案内しましょう」

「うん、そうだね」

「御主人様も貴族になったのですからね。

他の貴族に対して恥をかかない程度にはアムダルンの事を知っておいた方が良いでしょう」

「そうか・・・」


確かに言われてみればそうだ。


「それにシルビアとエトワール以外は帝都に来るのは初めてでしょうから、一緒に回った方が良いでしょう」

「ええ、そうですね、私とエトワールも仕事で来た数回程度ですからそれほど詳しくはありませんので、お願いします」

「エイジュ、ヒジュウ、それにゴウライとハヤテも、いつ御主人様の使いで帝都に来るかもわからないのですから、しっかりと記憶して置くように」

「はっ!承知いたしました!」

「畏まりました」

「では私はいつも通り、留守番をしていますわ」

「うん、よろしく、ミルファ」


俺たちはミルファに留守番を頼んで、エレノアに帝都を案内してもらった。

まあ、観光案内みたいな物だ。

みんなもエレノアの案内で、物珍し気にあちこちを見て回る。

俺はふと連れてきたハムハムとムサビーの事を思い出した。


「おっ?そうだな。滅多に来る所じゃないんだ。

おい!ハムハム、ムサビー!出ておいで!

この際だからハムハムもムサビーもよく町並みを見ておけ」


俺の言葉にムサビーも出てきて俺に敬礼して答える。


「うきゅ」

「ウキュ」


そして俺は屋敷の件を思い出した。


「そういえばエレノアは帝都のグレイモンの屋敷を知っている?

例の帝都の屋敷の件で話しておきたいんだけど?」

「そうですね。

それではまずグレイモン伯爵邸に参りましょう」


エレノアの案内で帝都のグレイモン邸へ行ったが、グレイモンはすでにロナバールへ帰った後だった。

しかし、執事が話を聞いていて、俺に2つの内のどちらの屋敷が良いかを聞いてきた。

俺は王城からは少々遠いが庭の広い方の屋敷が良さそうだったので、そちらを貰う事にした。

しかし少々悪い気もしたので、念を入れて執事に聞いてみた。


「でも本当に良いのかな?」

「ええ、もちろんでございます。

伯爵様はこれでようやく、ホウジョウ様とエレノア様に恩と借りを少しは返せると大喜びでございました」

「そうか、それではありがたくいただいておこう」

「はい、それでは御案内させていただきます」


 グレイモン家の執事に案内された屋敷は伯爵家の物だけあって中々立派な邸宅だった。

俺は内部を見ながらエレノアやアルフレッドと内装の改装に関して話し合った。

大体一通り、見終わると俺たちはエレノアの案内で帝都の街を見て回る事になった。

ここでアルフレッドが俺に進言をした。


「それでは御主人様、私はここに残って、改装内容の事などを相談しております」

「そうか?それじゃそれはアルフレッドに頼むよ」

「お任せください」


 俺たちは屋敷の事をアルフレッドに任せると、エレノアの案内で帝都のあちこちを見て回った。

帝都の魔法協会、魔法学校、闘技場等々だ。

そして俺たちは帝都を巡りながら服などを買い物をした。

子爵で貴族となったからには、何かの時にそれなりの服も必要だからだ。

公的な場では魔道士の制服か「青き薔薇ブルア・ローゾ」の制服で構わないが、それ以外の時の貴族らしい服も必要だ。

俺は一般的な貴族の服を買い、エレノアたちにも貴族の家臣らしい服を買った。

もっとも俺の服を選んだのは俺ではない。

ほぼエレノアとシルビアだ。

みんなで驚きながら買い物をして、いくつか名所を見た後で、その日はミヒャエルの屋敷に帰った。


 翌日になってエレノアが俺に話す。


「昨日でだいたい帝都の重要な所は御案内いたしました。

それでは今度は紹介したい者が二人ほどいるので、本日はその二人を御主人様と皆さんに紹介しておきましょう」

「紹介したい人?」

「ええ、まずはバルディという商人です」


そのエレノアの言葉に即座にシルビアが驚く。


「え?エレノアさん、まさかバルディとは、あのバルディ富豪ですか?」

「ええ、そうです」

「富豪?そんなお金持ちなの?」


俺の質問にシルビアが答える。


「ええ、しかし富豪などという言葉では表せないほどです。

アムダール帝国一、いえアースフィア一の資産家とも言われております」

「ええっ?そんな凄い人なの?」

「はい、その資産でその気になれば、即日に一国を買い取れるとも、即日に金貨百万枚を融通出来るとも言われております。

一応伯爵号もお持ちですが、それはむしろ飾り程度と言われ、その意見は皇帝たりとも無視は出来ないと言われております。

戦争時には直接帝室が商談をして物資の買い付けを頼まれるともいわれております」


帝室が直接買い付けを頼む?

そりゃ昔の日本の鈴木商店みたいだな?

あそこも全盛期には英国王室と直接取引をして、当時スエズ運河を通る船の1割が鈴木商店の船だの、日本のGNPの1割が鈴木商店の売り上げだのと言われていたが、そんな感じの豪商なのだろうか?


「そんな凄い人なの?」

「ええ、そうです」


例によってあっさりと答えるエレノアに対してシルビアが驚く。


「エレノアさんがまさかバルディ富豪ともお知り合いだったとは・・・

もっとも天賢者なのですから当然かも知れませんね?」

「ええ、そのバルディ氏に御主人様を始め、皆さんを紹介しておこうと思いましてね。

それと先日の件で助かったので、そのお礼も述べたいと思いまして」

「先日の件って?」

「御主人様、シルビアが競売にかけられた時に御主人様に頼まれて、私が御主人様の品物を売りに行きましたね?」

「うん、あの時は助かったよ」

「実はあの時に品物を買って金貨を融通してくれたのがバルディ氏なのです」


そのエレノアの言葉に俺とシルビアが驚いて答える。


「ええっ?そうなの?

それじゃ僕もお礼を言わなくちゃ!」

「私もですわ!」

「はい、それに関しても良い機会だと思いましたので、こうしてお連れしたのです」

「うん、ありがとう。エレノア」

「では参りましょう」


俺たちが出かけようとするとアルフレッドが話してくる。


「私とミルファは昨日の屋敷へ行って、改装の話の続きをして参ります。

特に風呂と給水塔の関係は、かなり初めての事などで説明するのが時間がかかりそうなので・・・」

「うん、じゃあそれはアルフレッドとミルファに任せたよ」

「畏まりました」


 俺たちは昨日と同じく屋敷の方をアルフレッドとミルファに任せて、エレノアの案内でその大富豪バルディさんとやらの屋敷へついた。

流石に大富豪だ!

伯爵でもあるだけあって、その造りは凄い!

エレノアはそこの門番に挨拶をする。


「こんにちは」


するとそこの門番がエレノアを見た瞬間に反応する。


「こっ、これはグリーンリーフ様!

御主人様はただいま在宅です!

どうぞお通りください!」

「ええ、わかりました」


凄い!

これほどの屋敷をエレノアは顔パスだ!

門番の一人の案内で俺たちは玄関へと向かう。

それにしても玄関が遠いなあ・・・

一応目の前に屋敷の玄関があるんだけど、到着するのに五分くらいはかかりそうだよ・・・


玄関を入って俺たちは豪奢な応接室へ通されると、しばしの間待った。

しばらくすると恰幅の良い、いかにも老商人という感じの人物が現れた。


「これはこれはグリーンリーフ先生!

先日の件、以来ですな!

今日はどういった御用事で?」

「ええ、その件に関しての御礼と、私の弟子たちを紹介しておこうと思いましてね。

その際はありがとうございました。

実に助かりましたよ」

「いえいえ、とんでもない!

グリーンリーフ先生のお役に立てれば幸いですよ!」

「ええ、ありがとうございました」


そう言ってエレノアは俺たちの紹介をする。

紹介された俺とシルビアはバルディさんに御礼を述べる。


「その節はありがとうございました。

お陰様でこうしてこのシルビアを救う事が出来ました。

これもバルディ伯爵のおかげです」

「ええ、私もこうして無事に御主人様にお仕えする事が出来たのもバルディ伯爵のおかげですわ。

本当にありがとうございます」

「な~に、お気になさいますな。

それと私は一応伯爵号を持っているとはいえ、ただのバルディで結構でございますよ。

何しろ伯爵号と言っても法衣伯爵で、領地など持ってはおりませんからね。

どうか気軽にバルディとお呼びください」

「はい、ありがとうございます。

それでは親愛を込めてバルディさんと呼ばせていただきます」

「ええ、こちらこそよろしくお願いいたしますよ」


そしてエレノアが残りの面々を紹介する。

一通り俺たちの紹介をされたバルディさんが感心する。


「なるほど、皆様優秀な御弟子様ばかりですな!

さすがはグリーンリーフ先生の御弟子様方です。

特に例の大実験をされたアンジュ様とお近づきになれたとは光栄ですね」

「ええ、ところでその大実験の件はある程度知っていますか?」

「ええ、もちろんですとも!

何でも歴史に残る世紀の大実験でしたとか・・・

そうそう、何でもそれの後で驚くほどのドロップアイテムがあったそうですね?

帝都の商人の間でもその話が噂されておりますよ」


さすがにバルディさんは商人らしく、その事が気になるようだ。


「ええ、実はその事でもここに来たのです。

そこで収集した物がたくさんあるのですが、あまりにも種類と量が多すぎて、正直御主人様は引き取り手に困っておりましてね」

「それでしたら是非うちを御利用ください!」

「ええ、それを頼むつもりでここへ来たのですよ」

「それは光栄です!」

「では後日、ここにいる私たちの誰かが品物を届けますので、よろしくお願いしますね?」

「はい、畏まりました」


こうして俺は残ったアイテムの大半を売る事が出来た。

実は俺たちは小アンジュも大アンジュと似た様な状況だった事を思い出して、そちらの方にもドロップアイテムの収集部隊を派遣して集めていたのだ。

その量は大アンジュで収集した量には及ばない物の、やはりかなりの量となった。

後日、シルビアと影主えいじゅがさしあたり大アンジュで集めた残りと、小アンジュで集めた物をキャリーホエールで売りに来た結果、それは合計で3万8000ザイにもなった。

その資金は後に俺の領地の発展に大いに役立つことになる。


「では次に参りましょう」

「ええ、皆様、今後ともよろしくお願いいたします」

「ええ、こちらこそよろしくお願いいたします。

それではまた」


バルディ氏の屋敷を辞去すると、俺たちは次の目的地へと向かった。


ついにあと2日で旧作に追いつく予定です!

当小説を面白いと思った方は、ブックマーク、高評価をお願いします!

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