0347 アンジュとの生活
夕飯になってアンジュが驚く。
俺たちと同じ食卓につき、主人である俺と同じ食べ物を出されてどうしたら良いかわからなくなったようだ。
「あの・・・私は新参者の奴隷ですが、なぜ御主人様と一緒に食事を?」
「ああ、うちではそういう事になっているんだ」
「え?そうなのですか?」
「ええ、ここではそうなのです」
「はい・・・」
エレノアが説明するとアンジュも一応納得する。
そういえばキャサリンは何も疑問を持たずに普通に一緒に食事をしていたなあ・・・
食事が終わると、続いて一緒に風呂に入る事になる。
アンジュは恐る恐る服を脱ぎ、自分の周囲にいる三人の胸を見て、小さく呟く。
「ずるい・・・」
「え?」
「いえ、何でもありません」
ん?このロリッ娘は自分の胸の大きさを気にしているのか?
まあ、比較対象がこの三人では少々・・・いや、かなり可哀想ではある。
特にエレノアとシルビアは圧巻だ!
この二人と比べる事自体が間違いだ!
そこは諦めてもらうしかない。
安心しろ!貧乳もステータスだ!
俺は巨乳好きだが、貧乳を差別したりはしない!
どちらも平等に愛するぞ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
風呂から上がると、エレノアが俺に尋ねる。
「では今日はアンジュと御一緒しますか?」
「うん、そうだね・・・
まあ、でも無理に一緒に寝る事もないかな?」
俺は確かに巨乳好きだが、かと言って、別にロリっ娘が嫌いという訳ではない。
しかし別に無理強いする事もない。
だが、アンジュはその気満々で俺に話す。
「いえ、是非ご一緒させてください!
何の役にも立たない私が、せめて夜だけでも御主人様のお役に立たなくては!」
「いや、そんな無理しなくても良いから・・・」
「そんな・・・やはりこんな貧相な体では興味も湧きませんか?
私は御主人様の夜の御相手も務まらないのでしょうか?」
そう言って今にも泣き出しそうな感じだ。
そんなアンジュをエレノアが慰める。
「大丈夫ですよ?アンジュ。
安心しなさい?
御主人様はあなたのような「ロリッコ」でも大丈夫だそうです」
ああ!エレノア先生!余計な事は言わんといてください!
「え?「ロリッコ」ってなんですか?」
案の定、アンジュからその単語に対して突っ込みが来る。
そして初めて聞いた言葉をエレノアがアンジュに説明する。
「それはまだ年端も行かない若い少女の事だそうです。
つまりあなたのような女の子でも御主人様は問題ないという事です」
いや、エレノア先生!
このロリッ娘にわざわざそんな説明しなくても良いですから!
「え?御主人様って、おいくつなんですか?」
「16だけど・・・」
途端にアンジュが騒ぎ出す!
「そんな!私と同じ年じゃないですか!
御主人様は、いつ16歳になったのですか?」
「え?3ヶ月くらい前だけど?」
「私はあと2ヶ月で17歳です!
それなら私の方が年上です!
そりゃこの三人に比べれば少々・・・ほんの少々、胸は小さいかも知れませんが、御主人様より年上です!
お姉さんなんですよ!
私と御主人様は「お姉さんと坊や」ですよ!」
「アンジュ、そういうのは御主人様は「オネショタ」と言うのだそうです。
そしてシノブ様は年上の女性に甘えるのがとても好きですよ?」
うん、エレノア先生!
それも説明しなくていいから!
そしてそれを聞いたアンジュが俄然勢いに乗ってくる。
「じゃあ、私もその「オネショタ」ですよ!
御主人様から見たらお姉さんなんですから!
さあ!ボウヤ!お姉さんと一緒に良いことをしましょう!」
いや、それかなり無理があるぞ!
このロリッ娘!
大体、そう言いながらこの娘、ガタガタと震えているじゃないか!
無理すんな!
「え~と・・・」
俺が考え込んでいると、アンジュは矢継ぎ早に突っ込んでくる。
「それともやっぱりこんな貧相なお姉さんはいやですか?
こんな見た目が「ろりっこ」ではいやなんですか!?
どうなんですか!」
先程とは違って俄然強気で迫って来るアンジュに俺も少々気圧される。
「いやいや、そんな事はないけど、まあ、じゃあ今日は僕と一緒に寝ようじゃないか?」
「はい!ありがとうございます!
必ずお役に立って見せます!」
「うん、無理はしなくても良いからね」
「はい」
残りの3人は寝巻きに着替えてそれぞれの部屋へと行く。
俺の部屋にはタオルを巻いただけの俺とアンジュだけが残された。
「ああ、まあ、そんなに緊張しないで、僕は別に相手が奴隷だからって、無理矢理襲うって訳じゃないから」
「いえ、覚悟は出来ております」
そう言われてもこれではキャサリンと別の意味で抱きにくい。
何だよ、その生贄になるみたいな悲壮そうな覚悟は?
比べるつもりはないのだが、本当にこの子はキャサリンと対照的だなあ・・・
「そう言われてもね。
うん、今日の所は慣れてもらうためにとりあえず一緒の布団で寝るって事にしようか?」
「はい」
二人で布団に入ったアンジュに俺が話しかける。
「あのね、アンジュ?」
「はい、なんでしょう?」
「もし、アンジュが自分から僕を受け入れたいと思ったらそうするように。
それまでは無理強いはしないから安心して」
「それでよろしいのですか?」
「ああ、大丈夫だよ。
それに今日はうちに来て初日だし、色々とあって疲れただろう?
だから普通に安心してお休み」
「それでよろしいのですか?」
「うん、構わないさ」
「はい・・・その、ありがとうございます」
「ああ、お休み」
「はい、おやすみなさい・・・」
俺がそう言うと、アンジュは安心して眠ったようだ。
ああ、何か俺も疲れた!
そう思った俺も、アンジュの寝顔を眺めながらいつの間にか寝ていた。