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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0259 揃いの制服で町を歩く

 ガーンズバック魔法武具店を出た俺たち7人と二匹が、それぞれ形は違うが、統一感のある服で町を歩くと、たちまち注目の的となった。

元々美女が3人もいるパーティなので、目立ってはいたが、今やそのメンバーが奴隷服ではなく、全員が御主人様と揃いの服を着て歩いているのだ。

しかも先頭を希少種であるケット・シーのペロンが堂々と歩いている。

以前は全身朱色の装備だったが、今や全身紺と金色だ。

色揃いから見て、俺たちの露払いであるのは明白だ。

その頭の帽子の上には得意げに紺色のスカーフをしたハムハムが立っている。

さらにその上ではムサビーがふよふよと浮かんで、ゆっくりと飛んでいる。

その後をミルキィ、シルビアが歩き、俺とエレノアが続く。

最後衛は護衛のガルドとラピーダだ。

そして全員が完全に共通しているのは服や鎧、外套の襟についている徽章だ。

全員が左の襟には青薔薇と金の葉で模った徽章を、右の襟には金色の「北条」の徽章をつけている。

これで注目を集めない訳がなかった。

行きかう街の人たちが俺たちを見ると、少々驚いたような表情になる。


「ちょっと恥ずかしいかな?」

「気にしたらダメです」

「そうですよ、こちらが気にしなければ、町の人たちもいずれ慣れます」

「それもそうか」


しかし、考えてみれば、これでは男爵仮面の事を真っ赤な変な人とは言えないな。

そんな事を考えて歩いていたら、本当に街で男爵仮面に出合った。

今日はマギアマッスルさんと一緒だ。

もちろんジャスティスもいる。


「おう、これは少年、最近はよく会うな」

「おや、シノブさん、こんにちは」

「男爵仮面、マギアマッスルさん、こんにちわ」


俺が挨拶を返すと、さっそく男爵仮面は俺たちの服に目をつけて話し出す。


「むぅ、その服装は中々良いな?

 少年たちの決意と覚悟を見事に表しているとみた!」

「いや、別にそういう理由で作ったのではないんだけど・・・」


しかし、女性陣に押し切られて作ったとも言いにくい。

それに今や俺もこの服を結構気に入っているのだ。

少々説明にも困る。


「いやいや、少年も正義の心に燃えて、その決意を色と形にしてみたかったのだろう?

 私の赤もそうだが、その紺と金色も中々良い。

 色は違えど、正義の心は同じだ!」

「ええ、私の筋肉と同じで覚悟を感じますね」


やはりこれで俺も男爵仮面やマギアマッスルさんの仲間入りか?

ちょっと恥ずかしい・・・


「はあ・・・しかし、まだ慣れないので、ちょっと恥ずかしいです」

「何の、そのような物はすぐ慣れる。

 むしろ街の人々に覚えられて都合良いぞ?」

「その通りです」


そういや、この人なんか、全身真っ赤で堂々と一人で街を歩いているもんな?

しかも最近は派手な銀色のジャベックまで連れている。

マギアマッスルさんに至っては、黒パンツ一丁だ!

格好だけで言えば、どう考えても俺たちよりも目立つはずだ。

それでも街の人たちは特に誰も振り向かない。

俺もこの二人を最初に見た時はかなり驚いたけど、今は何とも思わないもんな。

慣れとは恐ろしい物かも知れない。

俺たちは男爵仮面たちと別れて再び歩き出した。


そのまま魔法協会に向かって歩いていると、今度はカベーロスさんと出会った。


「よお!よお!シノブ君!良い所で会ったな。

 ほほう?こりゃまた良い格好をしているじゃないか?

 みんな中々似合っているぜ!

 ところで例の物が手に入ったぜ!」

「え?本当ですか?」


俺はある物をカベーロスさんに頼んで探してもらっていたのだが、どうやらそれが手に入ったようだ。


「ああ、多分コレで良いんだと思うがな。

 そう考えて君ん所に見本を持って行こうとしていた所さ。

 ホラ、これでいいんじゃないのか?」


そう言うと、カベーロスさんは懐から白い石ころを出して俺に渡す。

それをしげしげと見た俺が話す。


「そうですね?

多分コレで大丈夫だと思います。

一応後で確認して間違いが無ければ頼みますよ」

「ああ、わかったぜ、しかしそんな石ころを一体何に使うんだ?

俺にはどう見てもただの石ころにしか見えないんだがね?」

「はは・・・実際の所、結構その辺にある、ただの石ころですよ。

でも私が考えている物を作るのにこれが必要で探してもらったんですよ。

ただ、まだちゃんと使えるかどうかはわからないですね。

何しろまだ実験が成功するかどうかもわからないですからね」

「なるほど!まあ客の秘密を守るのも商人の基本だ。

もし儲かりそうな話で俺に話しても良いんだったら、いつでも話してくんな」

「ええ、わかりました」


俺はその白い石を懐にしまうと、エトワールさんにこの格好を見せてみようと考えて、そのまま魔法協会へと向かった。

魔法協会に着くと、ちょうどエトワールさんがカリーナさんと受付をしていた。

そのエトワールさんが俺に話しかけてきた。


「ああ、シノブさん、ちょうど良かった、ちょっと用事が・・・って、みんな凄い格好になっているわね?

どうしたの?」


エトワールさんは俺たちのコスプレ状態な服装を見て驚いたようだ。


「ええ、少々事情があって、服を新調しまして、全員で揃える事にしたんです。

どうでしょう?」

「ええ、中々格好いいんじゃないかしら?

みんなとても似合っているわよ。

特にシルビアが恐ろしいほど似合っていて、この戦闘法務服よりも似合っている気がするんだけど?」

「私もそう思います!

凄いです!シルビア先輩、すっごく格好いいです!」


おう!やはり同じ魔道士のエトワールさんやカリーナさんから見てもそう思うのか?

これは大成功だ!


「ありがとうございます。

エトワールさんたちにそう言ってもらえると、わざわざ新調した甲斐がありました。

それで、どうしたんです?

何か我々に用があるようでしたが?」

「そうそう、実は突然なのだけど、うちの本部長が内々にあなたに会いたいって」

「本部長?」


ここの本部長って事は、ロナバールの魔法協会で一番偉い人だよな?

どういう人かは全然知らないけれど・・・


「ええ、この魔法協会ロナバール本部の本部長で、管区支部長も兼ねているわ」

「そんな人が何で僕に?」

「まあ、ちょっとした理由があるのよ。

それで今度もしあなたがここに来たら案内するように言われていたの、

来てくれる?」

「ええ、別に断る理由もないので・・・それは僕だけって事ですか?」

「いいえ、むしろ全員一緒に来て欲しいはずよ?」

「ではお願いします」

「じゃあ、カリーナ、私はちょっとこの人たちを案内してくるからこっちはよろしくね」

「はい、どうぞ」


俺たちはエトワールさんに案内されて本部長の部屋へ向かった。


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