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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0215 グローザット組の修行

 俺たちは迷宮で戦闘を初めたが、100番はジャベックを使い慣れていないので、中々迷宮で戦闘をさせるのに苦労しているようだ。

それに魔法を使うジャベックに指示をするとなると、自分が使えなくとも、ある程度は魔法の事も覚えなくてはならない。

魔法が全く使えない100番には中々難しいようだ。

もっとも指揮能力自体は悪くないようで、これならば、慣れれば小部隊か、中規模程度の部隊なら何とか指揮できるだろう。

しかし魔法に関してはかなり苦労しているようだ。

それでも何とか扱い方を俺が教えて、ジャベックを迷宮で使えるようになってきた。

そして100番の六級までの等級上げを確認した。


まずは初日にスケルトンを倒し、ボーンナイフを2本手に入れて、八級に昇級。

そして2日目には鎧ムカデを倒して甲羅を手に入れて、ついに七級だ。

七級になれば、入門からようやく初級扱いで、登録証も木片ウッドから陶器ポッターになる。

100番は陶器等級ポッタークラスに憧れていたらしく、その白い登録証を見て、とても嬉しそうだ。

さらに三日目にはフラーモジェールとグラツィオジェールを倒して、それぞれ火炎魔法結晶と氷結魔法結晶を手に入れて、その両方を組合に届け出て六級となった。

ジェールというのはスライムのような魔物で、フラーモジェールは火の魔法を、グラツィオジェールは氷の魔法で攻撃をしてくる。

初心者が大抵初めて出会う、攻撃魔法を使う魔物だ。

これを倒す事によって、魔法を使う相手でも戦える事を確認するのが六級だ。

その六級に100番もようやくなれた訳だ。

そして最終的にはレベル47までになった。

レベル47ならば、本来は五級まで上がれるが、それは本人自身の判断に委ねる事にした。


「ほら、これでお前も六級だ。

あいつらは事情があって、本来は五級と六級だったけど、今は六級と七級なんだ。

これで少なくとも等級はお前も同じだ。

後はお前次第だ」

「はい、ありがとうございます」


俺はジャベックの指揮訓練を兼ねて、100番のレベルを三日間で、22から47まで上げた。

他の組もそれぞれ訓練を終えたようだ。

ランバルトはレベル80に、ハイネはレベル55に、ハンベイはレベル52に、他の三人もレベル40後半程度にはなったようだ。

今回の目的はレベル上げよりもジャベックの扱い方なので、こんなものだろう。

ちなみにペロンはこの三日間、食事の時は一緒の事が多かったが、他の時は島なので海釣りをしたりして楽しんでいたようだ。

俺はこの島にいる間の宿は、ペロンと二人部屋で取っていた。

エレノアはミルキィと一緒だ。

2日目の夜の時に、俺はペロンに聞いてみた。


「ペロン、あの100番はどうかな?」

「あの人はちょっとだけ良い匂いがするけど、あんまり信用は出来ませんニャ」

「そうなのか?」

「はい、ペロンはあの感じの人には、以前にも何人か出会った事がありますニャ。

あの感じの人は、その場の気分でコロコロと匂いが変わるのですニャ。

今は多少良い匂いですが、状況が変われば、すぐにまた別の匂いになると思いますニャ。

ただ、アルフォンやベータル、ガンガーよりかはマシですニャ。

あの三人はこの2日間で、ずいぶんと良い方向に匂いが変わりましたニャ。

でもきっとまたペロンたちがいニャくなれば、匂いが変わりますニャ

逆にランバルトの匂いは全然変わってニャイし、ハイネとハンベイも良い方向の匂いに固定されたみたいですニャ」

「そうか・・・」


どうやらペロンには、匂いで人の善悪や性格だけでなく、信念やその固さまでがわかるようだ。

そして残念ながら以前から思っていたとおり、あまり100番には期待できないようだ。

3日後に、俺は全員を集めて最後に話した。


「さあ、これで俺たちはやれる事はやった。

後はお前ら次第だ」

「はい、ありがとうございました!

ホウジョウ様!」

「我々もエレノア様のおかげで色々と覚えました!」

「お蔭様でジャベックの使い方も覚えられました」


あれ?何かこの連中、雰囲気変わってないか?

特にランバルトとハイネとハンベイはともかく、他の三人?

この三人は少々反抗的と言うか、渋々状態だったのに、完全に従順になっているぞ?

これがペロンに言っていた、匂いが変わったって部分か?

そういえば以前、100番もちょっと俺がいない間に雰囲気が変わった時があったな?

今回もエレノアとミルキィが教育をしたんだろうか?

うん、三日間もあったんだし、多分そうだな。

俺は話を続けた。


「最初に言った通り、この集団の名称はグローザット組とする。

団長は100番、副団長はハイネ、そして目付け役はランバルトだ。

その三人にそれぞれジャベックを1体ずつ、預けておく。

このジャベックは、もしその三人が全員この島からいなくなってしまった場合は、とりあえず俺に報告に戻る事になっている。

そして先日言った通り、この3体は基本的にどう使っても構わない。

犯罪的な事に使わない限り、この島の中で使うのは自由だ。

但し、この島の外には行かないように、この三体には命令してある。

そしてこれは厳命しておくが、お前たちは、まだ俺たちの仲間でも部下でもない。

その候補と言うだけだ。

だからここで自分はホウジョウ組だの、シノブの配下だの言う事は許さない。

もし、そういった事をした場合は、このグローザット組からは出て行ってもらう。

それはランバルト、君に頼む。

もし、そんな事を吹聴する奴がいたら戒めて、それでもダメならこの組から排除して欲しい」

「はい、かしこまりました」


俺の言葉にランバルトが答える。

うん、俺の予想じゃ、最後まで残るのはこのオッサンだろうからな。

あ、ハンベイも残るかな?

他の連中は、正直100番も含めて逃げ出しそうだ。

まあ、それはそれでよしだ。

多少はオリオンたちの戦闘経験も上がるだろうし、それでいい。


「うん、じゃあみんな修行に励んでくれ!」

「かしこまりました。

ホウジョウ様」

「それと100番にも言ってあるけど、こうやってたまに我々の誰かが様子を見に来るから。

その時、この島からいなくなっていたら、我々の仲間になる事はないと思って欲しい」

「承知しました」

「ただ正直言って、無理に仲間になる事もない。

ここで修行をしてレベルが上がって自分一人でやっていけると思ったのならば、もちろんいなくなっても、全く問題はない。

一応、そのための費用として、君たちにこれを前渡しで渡しておく」


そう言って俺は100番以外に各自に、用意しておいた大銀貨5枚の入った巾着袋を渡す。


「君たちが承諾をしたとは言え、ここに連れて来たのは半分強制みたいな物だったからな。

ここが嫌になったのなら、この金でここから出て行っても良い。

それだけあれば、航空魔法を使えなくとも、この島から出る事は出来るだろう。

後は好きにするが良いさ」

「はっ、かしこまりました!

御厚意、感謝いたします」

「ん、じゃあな、また来る」


代表してランバルトが返事をして俺がうなずく。

こうして100番には仲間が増えて、再び修行に入ったのだった。

果たしてこの中で誰が残るか?

それは俺にもわからない。


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