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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
201/1015

0194 昇降機設置受諾と予備会合

 俺たちがプロフェッショナルに着くと、運の良い事に、そこにはサイラスさんとザイドリックさんがいた。


「こんにちは、サイラスさん、ザイドリックさん」

「これはホウジョウ先生にグリーンリーフ先生、それにミルキィさん、お久しぶりです!」


俺たちに対してサイラスさんは恭しく挨拶をしてくる。

そうだった・・・この人、俺とエレノアを先生扱いだったっけ。

まあ、いいか?


「おう、ホウジョウの!ゴーレム大会以来だな」

「ええ、そうですね、サイラスさん、ザイドリックさん、実は折り入ってお話があるのですが・・・」

「はい、何でしょう?」

「おう、何の話しだい?」


俺が昇降機設置の話をすると、二人は強く興味を惹かれた様子だ。


「それは素晴らしいですね!

よくぞ私を誘ってくれました!

是非、御協力させてください」

「おう、俺も構わないぜ!

義務ミッションが2年間免除になるってんならありがたい話しだしな」


二人とも参加決定のようだ。

これでほぼ予定していた人材は全て誘えた。

いや、それ以上の収穫だ。

ハイエストに行ってみたが、バロンはいないようだったので、今度は魔法協会に行ってみる事にした。



魔法協会に着くと、いつものようにシルビアさんとエトワールさんが受付にいた。


「シルビアさん、エトワールさん、実はお話があるのですが・・・」

「何かしら?」


俺は二人に義務ミッションの話をした。

そして参加できないかを聞いてみた。


「うーん・・・残念ながら私達は手伝えそうにはないわね」

「ええ、こちらの仕事があるから1日や2日ならともかく、そんなには休めないし、ちょっと無理ね」


やはりそうか?

まあ、こっちの仕事もあるから仕方ないよな?


「いえ、無理を言って申し訳ありませんでした」

「いいえ、こちらこそ力になれなくて、ごめんなさい」

「とんでもない!無理を言っているのはこちらなんですから気にしないでください」


俺が去ろうとすると、エトワールさんが声を上げる。


「あ、でも、ちょっと待って!」

「どうしましたか?」

「考えてみれば迷宮って、魔法協会ウチと組合で共同管理しているのよね?」

「ええ、僕もそう聞いていますが?」

「だったら、こんな公共性の高い話はウチの上層部にも話は行っているはずよ。

それだったら組合の方からウチの上層部に働きかけてもらえば、ウチからも人材を出せるんじゃないかしら?」

「そうね、その可能性はあるわね?」


エトワールさんの話にシルビアさんも同意する。


「つまり、この仕事を引き受ける僕から組合長さんに頼んで、魔法協会の人材を借りたいと話せば良い訳ですか?」

「そうそう!そうすれば、きっとウチの方でも何人か人材を出す事になると思うわ!

そうすれば・・・」

「御二人を借りる事が出来るかも知れないという訳ですね?」

「そうそう!」

「なるほど!確かにそうなれば、私達もシノブさんたちの手伝いが出来るわね?」

「ええ、きっと大丈夫よ!

ウチはシノブさんたちにも借りがあるんだし!」

「え?借り?」


そんなもん、あったっけ?


「ホラ!囮捜査を私達の依頼でやってくれたじゃない!」

「ああ、アレですか?」


別に貸しとは思っていなかったが、それでこの二人を融通できるのならありがたい。


「そう、それよ!」

「わかりました、それでは僕の方から組合長に話をしてみます」

「よろしく~」

「私達もシノブさんの手伝いが出来れば嬉しいわ」

「はい、わかりました。

あ、ところで、ここでバロンを見かけませんでしたか?」

「ええ、ここ数日はみかけていないわね。

まあ、ケット・シーはきまぐれだからここに現れるのもいきなりよ」

「なるほど、ありがとうございました」


俺はこれで魔法協会を去ろうとしたが、エレノアが話しかける。


「お待ちください、御主人様」

「なに?」

「私、参考にここの図書室を拝見したいのですが?」

「ああ、なるほど」


魔法協会の図書室に行けば色々な資料もあるだろうし、過去の昇降機の設置した記録もあるかも知れない。

確かにそれは見ておいた方が良いだろう。


「シルビアさん、図書室って、僕たちでも見れるんですか?」

「ええ、魔道士以上の資格を持っている人なら大丈夫よ。

エレノアさんが魔法学士の資格を持っているのだから大丈夫」

「ありがとうございます」


俺たちは二人に礼を言うと、図書室へ向かった。

図書室の中には確かに色々な資料があり、昇降機の資料もいくつかあった。

俺たちはそれを調べてある程度の知識を得た。

エレノアも大体納得した様子だ。


「大体わかりました。

次は組合の資料室に行ってみましょう」

「うん、わかった」


俺たちは再び組合へ行くと、資料室へ向かった。

そこには南西の迷宮に昇降機を設置した時の記録や、他の場所に設置した時の記録などもたくさんあった。

俺たちはそれを調べて一つの結論を得た。


「どうやらこれなら僕たちでも大丈夫そうだね?」


そう、何とか俺たちでも昇降機の設置は可能だという結論に達したのだ。


「ええ、今の人数でも何とか出来るでしょうが、さらに人数が集まれば、より設置も確実で容易になるでしょう」

「ええ、御主人様、頑張って人を集めましょう!」


エレノアの言葉にミルキィも張り切る。


「そうだね、それとグレゴールさんに報告に行こう」


俺たちは設置作業のミッションを正式に請け負うためにグレゴールさんに会いに行った。

組合長室に行くとグレゴールさんはちょうど在室だった。


「これはシノブさん、いかがですか?」

「はい、正式にこのミッションを受ける前に、概略を伺いたいのですが、私達はどこまでをやれば良いのでしょうか?」


昇降機設置と言っても色々ある。

どこからどこまでをやれば良いのか聞かないとわからない部分も多い。

あまり広範囲では俺たちの人数で出来るかどうか危うい。


「そうですな、まずは昇降機自体の設置と、その各階の出入り口近辺の安全地帯の確保、それと一階広場の設置ですな。

そこにうちや魔法協会の出張所を設置する予定なので、休憩する場所も含めて、広さは2500平方メルは欲しい所ですな」

「設置する場所と昇降機の規模は?」

「場所はお任せします。

大きさは8人ほどが乗れる大きさ以上に作っていただければ問題はありません。

1パーティは6・7人程度で、荷物を合わせれば、それ位になるでしょうから。

大体南西の迷宮の昇降機に準拠する物だと考えていただければ間違いないと思います」


なるほど、それなら俺たちでも何とかなりそうだ。

俺がエレノアの方を見ると、エレノアもうなずく。

どうやらエレノアも同じ判断のようだ。

よし、この義務ミッションを引き受けよう!


「はい、だいたいわかりました。

それではこのミッションを正式に引き受けたいと思います」

「おお、受けていただけますか!

ありがとうございます!」

「はい、それに関して、また何か疑問があればお伺いします」

「ええ、他にも何か聞きたい事があれば、いつでも聞きに来てください。

そうそう、一階広場には希望があればシノブさんが店を出しても良いですよ」

「店を?」

「ええ、まあ設置した者の役得と言いましょうか。

迷宮の中ですから、火は使えないので食堂などは難しいですが、回復剤やグラーノなどの店は可能ですよ」

「なるほど、それは面白そうです」


俺もこの世界でそろそろ何かの店をやってみたかったので、これは良い機会かも知れない。


「それと設置期間中は危険なので、迷宮内に人を入れないでいただきたいのですが?」


俺の希望にグレゴールさんもうなずいてこたえる。


「ええ、それは承知しております。

設置期間を申告していただければ、その間は魔法協会と協力して、内部に人は入れないようにするつもりです」


やはり、魔法協会も絡んでくるのか?

それならば例の件も話しやすい。


「ええ、それともう一つ願いがあるのですが・・・」

「何でしょう?」

「実は魔法協会に誘いたい人材がいるのですが、あちらの仕事があるので、参加が難しいのです。

しかし、これはかなり公共性が高い事業だと思いますので、魔法協会の方にもその事を組合の方から伝えれば、人材を貸してくれるのではないかと思うのです。

そうすればよりミッションが確実に遂行できるので、是非その事をお願いしたいのですが?」


俺の説明にグレゴールさんもうなずいて答える。


「なるほど、確かにもっともな話です。

よろしい、私があちらに話を通しておきましょう。

あちらの本部長も話がわかる人物なので、おそらく大丈夫だと思いますよ」

「よろしくお願いいたします」


こうして正式に昇降機設置ミッションを引き受けた俺たちは家へと帰った。

ちょうどシャルルたちも帰って来て、アルフレッドとペロンも迷宮での戦いには問題はないという話だった。



翌日俺たちは我が家で予備会議を開いた。

集まった人間はうちの人間以外では、マギアマッスル、男爵仮面、グレイモン、サイラス、ザイドリックの5人だ。


「皆さん、今日は集まっていただいてありがとうございます。

御存知のように、今回、私たちは組合から義務ミッションとして昇降機の設置を受けました。

そして昨日、正式にそのミッションを受ける事となりました。

非常に困難なミッションなので、皆さんのお力を借りたいと思います。

さしあたり今ここに集まっていただいた方々は、今回のミッションを遂行するに当たって、協力を申し出ていただいた方々です。

ここにいる以外では組合のアレクシアさんの参加が決定しており、さらに魔法協会の数名を勧誘中です。

今日のこの集まりは、本会合の前の予備会合です。

今回は顔合わせと他の人材の事に関して集まっていただきました。

まずは皆さんの紹介をさせていただきます」


俺が順番に全員を紹介していく。

ほとんどのメンバーが顔見知り同士だったようすだが、今回始めて顔を合わせる者も何人かいたようだ。


「さて、これでお互いの紹介は終わりましたので、次の話に行きたいと思います。

まず、この中でどなたか、ケット・シーのバロンの居場所を知りませんか?

彼を今回のミッションに加えたいのですが、行方がわからないのです」


俺の質問に男爵仮面がいきなり答える。


「ん?バロンなら我が家にいるが?」


え?バロンって男爵仮面の所にいるの?

そういえば誰か貴族の家に居候していると聞いた事があったけど・・・


「え?バロンは男爵仮面の所にいるの?」

「うむ、ここ2.3日はどこかへ出かけているようだが、多分そろそろ帰って来るだろう」


それは助かる。


「ではこの事を話しておいてください。

そして是非参加をうながしてください」

「承知した」


これでバロンの件は終わった。

男爵仮面に頼んでおけば大丈夫だろう。

次はカベーロスさんの件だ。


「それと組合員のカベーロスさんが加わりたがっているのですが、皆さん、いかがでしょう?

私はこの人の事をあまり知らないのですが、ここに加えても大丈夫でしょうか?」


俺の質問にグレイモンと男爵仮面が答える。


「カベーロス?あの商売人か?」

「うむ、まあ奴は正義の執行人という訳ではないが、商人としての義理は保っていると聞いている」


サイラスさんも同意する。


「そうですね、私も取引をした事はありませんが、ジャベックを探していただいたことは事はあります。

中々律儀でしたよ」

「おう、俺の5号は奴に廻旋してもらったんだ。

確かにそれなりに金は取るが、信用はおけると思うぜ」


ザイドリックさんは実際に取引をして問題はなかった様子だ。

マギアマッスルさんも同意する。


「そうですね、私もカベーロスさんなら問題はないと思います」


どうやらカベーロスの信用はそれほど悪くはないようだ。

アレクシアさんも商人としては信用できると言っていたし、これならば仲間に加えても大丈夫だろう。


「では、カベーロスさんもこの仲間に入っていただくという事で構いませんか?

反対の人はいませんか?」


反対意見はなかった。

誰も反対しなかったので、カベーロスの参加が決定となった。

これでバロンとカベーロスを合わせれば全部で15人だ。


「それでは今回はここまでとさせていただきます。

次回の本会合は次の自由日に、組合のマスタークラスで行いますので、よろしくお願いいたします」


こうして俺たちは予備会合を終えて、本会合に向け、本格的な昇降機設置作業の案を考え始めた。


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