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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0193 人材集め

 俺達が家に帰ると、いつも通りにアルフレッドが迎える。


「お帰りなさいませ、組合の方はいかがでしたか?」

「うん、義務ミッションが迷宮に昇降機設置になりそうなんだ」

「迷宮に昇降機設置ですか?

それはまた大事業でございますね?」

「うん、だけど、人数が足りなくてどうしようかと困っているんだ」

「人数が?どういった人材が必要なのでしょうか?」


アルフレッドに質問されて俺は考えながら答える。


「そうだねぇ・・・ある程度迷宮に慣れていて最低でもレベル50以上はあって、魔法念話が出来る人じゃないと無理だな」


俺の答えにしばらくアルフレッドが考えると、再び話し出す。


「なるほど・・・では私はいかがでしょうか?」

「え?アルフレッドが?」

「はい、そうです」

「それは助かるけど、大丈夫なの?」

「はい、もちろんでございます。

私、これでも若い頃は多少迷宮にも参りましたし、レベルも70はございます。

一応魔法士の資格も持っておりますので、もちろん魔法念話も可能です」


そういえばアルフレッドって、最初にここに来た時に、俺の護衛位は出来るって言ってたっけ。

魔法も多少使えるとも聞いていたけど・・・

こりゃ灯台下暗しだったな。


「それは助かるよ!是非手伝って欲しい!」

「承知いたしました。

それとペロンはいかがでしょう?」

「え?ペロンを?」

「はい、たまにハムハムと剣を交えているのを見ますが、中々の物です。

時間がある時は私も剣の相手をする事もございますが、浅い階層ならば十分に通用すると思います。

護衛にハムハムかムサビーをつければ間違いないと存じます。

いかがでしょう?」


なるほど、確かにペロンはレベル60を越えているのだ。

本人は戦闘など大して出来ないと言っているが、俺が知っている限りでも、それなりに剣技は出来るし、魔物だって倒せる。

そしてハムハムやムサビーはミノタウロスを軽く倒せるのだ。

浅い階層ならば、ペロンの護衛も十分に務まるだろう。


「そうか・・・後でペロンに聞いてみよう」


食事の時に義務ミッションの話をして、ペロンに聞いてみた。


「やりますニャ!」


ペロンは目を輝かせて答える。


「え?大丈夫なの?」

「はい、北東の迷宮の浅い階層なら大丈夫ですニャ。

ペロンは食客だから御主人様のお手伝いをしたいですニャ。

それにハムハムかムサビーがいるなら大丈夫ですニャ」


そういうペロンの目の前のテーブルの上では、ハムハムが軽いフットワークで、シュッ!シュッ!とシャドウボクシングをしている。

どうやらやる気満々のアピールらしい。

うん、やる気なのはわかったから、食卓の上でシャドウボクシングはするのはやめような?

俺は目線をペロンに戻して話す。


「うん、じゃあ一応確認のために、明日はアルフレッドと一緒に迷宮に行ってもらおう」

「わかりましたニャ。

それにバロンにも頼んでみた方が良いですニャ」

「え?バロンにも?」

「バロンもきっとこういう仕事は進んでしますニャ」

「それなら助かるな」


バロンはレベル180を越えるケット・シーだ。

しかも剣の達人で、魔法も魔道士級だと聞いている。

加わってくれるなら心強い。

出合ったら頼んでみよう。


翌日になって俺たちはそれぞれ組合と迷宮に向かう。


「じゃあ、僕とエレノアとミルキィは組合で人探しをするから、フレイジオとポリーナはアルフレッドとペロンを連れて、迷宮へ行って様子を見てね」

「うん、わかったよ」

「任せてください」


珍しく迷宮に行くので、ペロンは中々意気盛んだ。


「行って来ますニャ~」

「二人とも無理はしないでね」

「はい、大丈夫でございます」


そう返事するアルフレッドの格好はいつもの執事服にサーベルを腰に携えて、軽そうな盾を持っているだけだ。

これで大丈夫なのかな?

まあ、全員レベルは60以上なんだし、任せよう。



俺とエレノア、ミルキィ、ガルド、ラピーダは組合に向かった。

そしてフレイジオとポリーナは、アルフレッドとペロンを連れて迷宮へと向う。

一応、ヴェルダとロカージョの他に、ハムハムとムサビーも実戦経験を積ませるために一緒に向かわせた。


組合に着いて、俺が人探しを始めようとすると、アレクシアさんに声をかけられた。


「あ、シノブさん?」

「アレクシアさん、おはようございます」

「おはようございます、シノブさん、ちょっとお話があるのですけど・・・」

「なんでしょう?」

「シノブさんたちが昇降機設置をする予定で、人を探しているって本当ですか?」

「ええ、本当です。

まだ完全に受けるかどうかの検討をしている所ですが。

それで今日も人探しにここへ来たんですよ。

何しろ全然人数が足りなくて困っているんです」

「なるほど、では私はいかがですか?」

「え?」


その意外な申し出に俺は軽く驚いた。


「私もその義務ミッションをしたいので、加わりたいのですが、いかがでしょう?」

「いいんですか?

お仕事の方とかは大丈夫なのですか?」

「ええ、一度昇降機設置というのをやってみたかったんです。

それにこういった公共性の高いミッションに組合職員が参加する場合は、その間の仕事は免除になるはずですから」


なるほど、そうなのか?


「そう言えば組合職員の人にも義務ミッションってあるんですか?」

「いいえ、基本職員に義務ミッションはありません。

ただ場合によっては、上層部が特定の事を指定して義務ミッションとする場合もありますね」


どちらにしても、この人が加わってくれるとはありがたい!

何しろ等級は一級で組合幹部の一人だ。

色々と心強い。


「それは願ってもない事です。

もしこのミッションを正式に受けるとなったら、是非、お願いします」

「承知しました」


こんな人材がいきなり加わるとは幸先が良い。

俺は次の人材を探し始めた。

デパーチャーを探すと、早速マギアマッスルさんが見つかった。

俺は義務ミッションの話をする。

マギアマッスルさんは大きくうなずいて返事をする。


「それは願ってもない事です。

是非、私も加えてください」

「ではよろしくお願いします」


これで二人人材を確保できた。

さらに男爵仮面も見つけた。

伯爵仮面ことグレイモンと伯爵仮面2号のテレーゼも一緒だ。

俺は男爵仮面に義務ミッションの話をする。


「なるほど、それは中々意義のある仕事だな。

是非、私も加えていただこう」

「ありがとう」


すると、話を聞いていたグレイモンが俺に話し始める。


「シノブ、私もそれに加えてもらえないだろうか?」

「え、グレイモンを?」

「うむ、今二人の話を聞いて、そのミッションは確かに公共性の高い話と思う。

是非、私も加えてもらえないだろうか?」


う~ん、そうか・・・

でも正直言って、グレイモンと一緒に仕事をするのはなあ・・・


「どうする?エレノア?」

「そうですね・・・」


さすがに以前の事があるので、エレノアも考え込む。

俺たちが考え込んでいると、男爵仮面が話を始める。


「いや、最近のグレイモンは中々正義に目覚めていて良いぞ!

確かに昔のこやつは傍若無人で、人を人とも思わない奴であったし、自己中心的で、ロクでもない奴であった!

それは私も知っている!」

「そ、そうだな・・・その・・・すまぬ」


男爵仮面の身も蓋もない、容赦ない説明に、グレイモンも少々うなだれる。


「しかし、私と一緒に正義の執行をするようになって以来、色々と目覚めた。

最近は進んで人助けもするようになってきたし、以前と比べると見違えるようだ!

ここは私に免じてこの貴重なミッションに加えてもらえないだろうか?」


そんなに人が変わったのか?

確かに随分と温和な感じになったのはわかるが・・・


「まあ、男爵仮面がそこまで言うなら・・・いいかな?エレノア?」

「はい、よろしいでしょう」

「すまぬ、シノブ、エレノア、私も汚名を返上するためにも、頑張りたい。

君たちに対する恩返しの意味も込めてな」

「そうか?まあ、やるからには頑張ってくれよ?」

「うむ!」


グレイモンが力強く返事をすると、男爵仮面もうなずいて話す。


「そうだな。お主も精進せよ!伯爵仮面!」

「うむ」


そうなると、これで四人だ。

人材集めは中々調子が良い。

当然テレーゼも加わるので戦力的にも心強い。


男爵仮面たちと別れて、次に俺たちがプロフェッショナルへ向かおうとすると、逆に声をかけられた。


「よおよお!シノブ君!」


それはカベーロスだった。


「あれ?カベーロスさん?」

「どちら様ですか?」


そういやエレノアは初対面だっけ?


「組合員三級で商人のカベーロスさんだよ。

組合員というよりも商売人で、手広く組合員相手に商売をしているらしい」

「そうなのですか?」

「こりゃ、エレノアさん、始めまして!

俺は一応三級組合員ですが、商人のカベーロスといいまさぁ。

商売の話だったら何でも聞きますんで、今後ともよろしくお願いしまさぁ」

「はい、よろしく」


エレノアが挨拶をすると、早速カベーロスが話を切り出す。


「ちょいと小耳に挟んだんだが、今回、あんたらは昇降機設置のミッションを請け負ったって言うが、本当かね?」

「いえ、正確に言うと現在請け負うかどうか考えている所です。

一応受ける方向で、今人材を探している所ですが」

「なるほど、そりゃちょうど良い。

俺もその事で君たちに頼みたくて探していたんだ。

それに俺もかましちゃくれないか?」


そのカベーロスの申し出に俺は驚いた。


「え?何でです?

これは義務ミッションだから何の得にもなりませんよ?

むしろ、持ち出しもあるかも知れないし、損をするかも知れませんよ?

しかも相当困難で、期間もかなりかかる可能性がありますよ?

それでいいんですか?」


商人としては長期間拘束された上に、儲けがない話など言語道断なはずだ。

そんな話に商売人のこの人が首を突っ込みたがるとは信じがたい!

しかし俺の話にも全く怯まずにカベーロスは答える。


「もちろんよ!

以前、言っただろう?商人は信用が大事だって!

いいかい?シノブ君よ?

迷宮への昇降機設置となりゃ、これは一大公共事業だ。

しかも滅多にない大事業だ!

それに参加したとなりゃ、ちょっとやそっとでは得られない信用が得られるんだぜ?

商売で話す時も昇降機設置事業に加わったとなりゃ大した信用を得られる。

それは金では換算できない価値があるってもんさ。

商人って言うのは目先の儲けだけに捕われているうちは大した奴じゃない。

それに他にも色々と良い点があるのさ。

そこをわかっているかい?」


なるほど、確かにそんな事は考えていなかったが、納得だ。

この人は中々先を見る眼と、商人として良い根性をしているようだ。


「それに口はぼったいようだが、俺を仲間にすりゃ、大抵の資材や商品の融通が出来る。

あちこちに顔も利くから結構便利だぜ?

四の五の言わず、仲間に入れてくんな!」

「魔法念話は出来ますよね?」

「おうよ、これでも一応魔法士だからな」

「わかりました。

では候補には入れておきますが、まだ仲間に入れるとは決めませんよ?

そもそもまだ完全にこのミッションを受けるかどうかもわからないんですから」

「おう、色よい返事を頼むぜ!」

「ええ、では・・・」


俺たちはカベーロスさんと別れてプロフェッショナルへ向かった。


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