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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0183 上黄金等級(ハイ・ゴールドクラス)と煌びやかな仲間たち

新しい登録証を作るに当たって、グレゴールさんが俺たちに申し出る。


「新しい登録証を御作りしますので、一旦御三方の登録証をお預かりいたします。

それとガルドとラピーダのもですな」

「はい」


俺とエレノアとミルキィはそれぞれの登録証をグレゴールさんに渡す。

ガルドとラピーダもだ。


「作成したらお届けいたします。

 ハイエストでよろしいですか?」

「はい、我々はハイエストで待っていますので、よろしくお願いします」

「かしこまりました。

それではフレイジオさんとポリーナさんは、こちらをお持ちください」


そう言ってグレゴールさんが、シャルルとポリーナに「初心者の心得」「一般規約」「特級規約」の三つを渡す。


グレゴールさんと別れて俺たちはハイエストへ向かう。


「ハイエストってなんだい?」


シャルルの質問に俺が答える。


「ここの食堂は特級と上級、中級、一般の4段階に分かれているのさ。

ハイエストは特別応接室と言って、その一番上の食堂だよ」

「ええっ?そんな場所に行って良いのかい?」

「何を言っているんだよ!

フレイジオだって、今、白銀等級シルバークラスになったんだぞ?」

「ああ、そうか?

でも何だか落ち着かないなあ・・・」

「私もです」


ポリーナもシャルルに同意する。


「まあ、そうだね」


その気持ちは分かる。

俺だって最初はそうだったからね。

俺たちは昇降機で五階に上がってハイエストに向かう。

ハイエストに到着するとアイヴィーさんが迎える。


「いらっしゃいませ!ハイエストにようこそ!

 ホウジョウ様、皆様、お久しぶりです」

「こんにちは、アイヴィーさん。

今日は等級が上がったのと、この友人のフレイジオとポリーナが新規登録して白銀等級シルバークラスになったので、こちらで登録待ちに来ました」

「まあ、また新規登録で白銀等級シルバークラスですか?」

「ええ、そうです」

「さすがホウジョウ様のお友達ですね?」


感心するアイヴィーさんにシャルルとポリーナが挨拶をする。


「はい、フレイジオ・ノーベルと言います」

「私はポリーナ・パーシモンと申します」

「フレイジオ・ノーベル様とポリーナ・パーシモン様でいらっしゃいますね?

 申し遅れましたが、私、当ハイエスト担当のアイヴィーと申します。

宜しくお願いいたします」

「こちらこそよろしくお願いいたします」


席に座ると、俺がシャルルとポリーナに説明をする。


「ここは特別等級以上の登録者の専用の食堂で、食べ物も飲み物も全部無料なんだ」

「へえ?全部無料なのかい?

 それは凄いね?

 でも僕は今胸が一杯で何も食べられそうにないや」

「私もです」

「じゃあ飲み物だけにしておくかい?」

「そうだね。僕はフェイアリンで良いよ。

ここにあるかな?」

「ああ、もちろんあるよ。

じゃあ、僕たちもそうするか?」

「そうですね」

「はい」


俺たちがフェイアリンを頼むと、アイヴィーさんがすぐさま6つ持ってきた。

席もバロン用に作ってあった椅子を、俺たちと一緒にいたペロンのために用意してくれた。


「では、フレイジオとポリーナの白銀等級登録と、我々三人の昇級、そしてガルドとラピーダの組合初登録を祝って乾杯!」

「「「「「 乾杯! 」」」」」

「ですニャ!」


祝いの乾杯をした後で、俺たちがシャルルとポリーナに組合員の説明をしていると、やがてグレゴールさんが登録証を持ってやって来る。

まずはシャルルとポリーナに白銀等級シルバークラスの登録証と、一級から四級までの穴の空いた登録証を渡す。

シャルルは下の線は青一本で魔法使い。

ポリーナは青と白の二本線で、攻撃魔法も可能な魔法治療士と言った感じだ。

シャルルは戦魔士で登録しようかとも考えたらしいが、やはり自分はゴーレム魔道士として生きていくつもりだと言って、魔法使いの青線で登録した。

ポリーナも最初はただの青線一本にしようかと考えたらしいが、自分は魔法治療士である事を強調したいと言ったので、青白二本の登録証にしたのだ。

俺は二人に穴空きの登録証の説明をした。

二人ともやはり大切に全部とっておくそうだ。


次にミルキィに白銀等級シルバークラスの登録証と穴の空いた一級の登録証を渡す。

ミルキィはすでにレベルが180を超えていたので、上白銀等級ハイ・シルバークラスだ。

そして俺とエレノアは黄金等級ゴールドクラスだ。

しかも二人ともレベルが300を越えていたので、最初から上黄金等級ハイ・ゴールドクラスとなる。

俺たちの上黄金等級ハイ・ゴールドクラス上白銀等級ハイ・シルバーの登録証を見てシャルルが感心する。


「本当に三人とも凄いんだなあ・・・」

「フレイジオだって十分凄いよ、さっき組合長が言っていただろ?

 いきなりシルバーで登録した人間を見たのは4回目だって」

「うん、そうだけど、何だか自分でも信じられないよ」


そして最後にグレゴールさんは、俺にガルドとラピーダの登録証を渡す。


「これが三重水晶階位トリプルクリスタルランクの登録証です」


それを見た俺とエレノアが感心して呟く。


「へえ・・・」

「中々綺麗ですね?」


それはオリカルゴールドの板で作られていて、上半分に3つの水晶クリスタルが嵌っていた。

下半分の線は以前と同じようにガルドは緑、ラピーダは黄色だ。

それを俺はガルドとラピーダの首にかけた。


「よし、二人とも、これは最初の登録証らしいから名誉な事だぞ」

「はい」

「光栄です」


二人が答える。

首から下げている金の板に、三つの水晶が中々映える。

シャルルたちもそれを見てそれぞれ感想を言う。


「うん、中々格好いいね?」

「ええ、素敵です!」

「そうですね。

何だか私もヴェルダを登録したくなってきました」

「あはは、それは良いけど、年間登録料と義務ミッションが大変だよ?」


もしヴェルダを登録するのならば「二重水晶階位ダブルクリスタルランク」になるのは間違いないだろう。

それを維持するのは中々大変だ。


「そうですね。

私は自分の義務ミッションだけでも大変そうですから、やはりやめておきます」


本来、ポリーナは魔法治療士であって、魔物を倒す組合員ではない。

いずれゴブリンキラーとして名を馳せるかも知れないが、それはいつかはわからない。

それを考えて、どうやらポリーナはヴェルダの登録は諦めたようだ。


俺たちがそれぞれ上黄金等級ハイ・ゴールドクラス上白銀等級ハイ・シルバークラス白銀等級シルバークラス三重水晶等級トリプルクリスタルランクなどの煌びやかな登録証を身につけて大広間へ出ると人々が囁きあう。

俺が聞き耳を立てていると様々な声が聞こえてくる。


「おい、シノブ・エレノア組だぞ?」

「早くもあいつらゴールドか・・・」

「しかも上黄金ハイ・ゴールドとはな・・・」

「全くあいつら登録してまだ2ヶ月も経っていないんだろ?」

「ああ、それにまた2人増えているぞ?」

「あいつらも初めてで、いきなり白銀シルバーか?」

「一体あいつらはどうなっているんだ?」


そしてやはり一部の人々は、ガルドとラピーダの登録証が気になった様子だ。


「あの二人が持っている登録証は何だ?

初めてみるぞ?」

「ああ、俺も初めてだ。

ありゃ一体何だ?」

「あんな登録証あったか?」

「ぬう~!あれこそは最近この組合で新設された「三重水晶階位トリプルクリスタルランク」!」


あ、この声は・・・!


「知っているのか?ライデーン!?」

「うむ!この組合で登録されたジャベックで、なおかつレベルが250以上ならば登録が可能と聞いている」


うん、いつものごつい鯰髭の人だ。

どうやらいつもの仲間にジャベックの等級の解説をしているみたいだな?

まじめで優等生っぽい聞き手担当の人と、驚き役担当みたいな人だ。

そういえばこの三人って、いつも一緒だな?


「何ぃ~!

じゃあ、あの二人はジャベックでレベルが250以上って事か?」

「さよう、あの登録証を見るに300と記してある所をみると、あの二人はレベル300のジャベックに間違いござらん!」

「レ・レベル300だと~っ!」

「ふっ・・・それはまた大層なジャベックだな」

「さよう、しかも確か「三重水晶階位トリプルクリスタルランク」に登録するにはフェンリルを倒さねばならぬはず!」

「フェ、フェンリルだとぉ!」

「ほう、レベル300でフェンリルを倒すジャベックだと?そんな物が?」

「然り!幻の等級と聞いていたが、よもやこの世に実在するとは・・・」


おいおい!幻って、この等級は新設されてまだ間がないんだろう?

それなのにいきなり幻って・・・

でも確かにまだこの二人以外には存在しないらしいから、幻みたいなものか?

それにしてもこの人が説明すると、本当の事なのに、なんで未確認飛行物体とか未知の生物みたいな怪しげな物に聞こえてくるんだろう?

不思議だ!

ライデーンさんとやらの説明を聞いて、周囲もざわつく。


「へえ?レベル300ね?

そんなジャベック、初めて見たぜ!」

「ああ、まったくだ!

この間のゴーレム大会で売り出されたレベル150のジャベックだってとんでもないのに、レベル300とはな・・・」

「おいおい、何だそりゃ?

悪い冗談としか思えないな!」


大広間の組合員のざわつきにシャルルが動揺した様子だ。


「シノブ、なんか・・・僕たち、妙に視線を集めてないかい?」

「気にするな!羨ましがっているだけだ!」

「そうなの?」

「ああ、お前やポリーナがいきなり白銀等級シルバークラスに登録をして驚いているのさ」

「やっぱり、それって珍しい事なんだ?」

「そうだよ、さっき組合長さんが言ったろ?

お前とポリーナで4回目だって」

「そうなんだ?」

「ああ、それとガルドとラピーダが珍しいんだろ」

「確かにレベル300のジャベックはねえ・・・」

 

確かに上黄金等級ハイ・ゴールドクラスは珍しい部類だ。

さらに上白銀等級ハイ・シルバークラス白銀等級シルバークラスが二人いる。

そして何と言ってもガルドとラピーダの「三重水晶階位トリプルクリスタルランク」はまだこの二人以外は誰もいないのだ。

考えてみれば、組合でもこれほど煌びやかな一行は珍しいだろう。

俺たちがここで注目を浴びるのも当然と言える。


しかしこの時、俺たちを嫉妬の目で見ていた一団がいたのだった。


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