表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
181/1018

0177 逃亡

 俺はラピーダやガルドたちに指示を出し始める。


「ではまずラピーダは明るいうちに一旦ロナバールの屋敷に戻って、アルフレッドたちに話しの内容を伝えて、シャルルたちを迎え入れる準備をしておいて。

そして夜になったらガルドがシャルルたちをこっそりと連れて行くから、周囲に気づかれないように迎え入れて、それを確認したらこちらへ戻って来て」

「かしこまりました。

それではすぐに出発をいたします」

「うん」


一礼をすると、すぐさまラピーダは立ち去った。

次はガルドとミルキィだ、


「ガルドは夜になってシャルルが来たら、ポリーナやミルキィやオーベルさんと一緒にロナバールの屋敷に戻って。

僕とエレノアは数日して最後の講義を終えたら戻るから、それまでは迷宮でミルキィとガルドはシャルルとポリーナを鍛えておいて。

あ、家の外に出る時はシャルルは顔を隠すのを忘れないようにね。

万が一にでも町でデニケンの配下やノーザンシティの知り合いに見られたら危ないから。

それとシャルルは基本的には迷宮に行く以外には家を出ない方が良い。

あと、名前も変えておいた方が良いね。

それも言っておいて」

「かしこまりました」

「お任せください」


夜になってシャルルがこっそりと町外れの待ち合わせ場所にやって来る。

ユーリウスさんの屋敷にしなかったのは万が一のためだ。

しかし俺は用心してシャルルに言った。


「誰にもつけられたりしてないだろうね?」

「もちろんさ」

「ロナバールでも気をつけなよ?

外に出る時は絶対に顔を隠さなきゃだめだし、迷宮に訓練に行く以外は外に出ない方が良いよ」

「うん、そうだね」

「あと、一応名前も呼ぶ時は変えた方が良いから偽名を考えておいた方が良いね」

「わかった。

色々とありがとう」

「うん、では、ガルド頼む」

「承知いたしました」


ガルドが集団航空呪文を唱えると、シャルルやポリーナたちの体が宙に浮く。


「では、ミルキィも頼むよ」

「はい、お任せください」


こうしてガルド、ミルキィ、シャルル、ポリーナ、ヴェルダ、オーベルさんたちは、秘かにロナバールの俺の屋敷へと向かった。

その夜のうちにラピーダが帰って来て、報告をする。


「無事にガルドたちは到着し、シャルル様たちはアルフレッド様の指示に従い、屋敷内に匿いました」

「うん、ありがとう」


これで差し当たっては大丈夫だろう。

後は明日以降のデニケンの動きがどうなるかだ。



翌日、シャルルがいなくなって当然の事ながら一騒ぎが起こった。

その騒ぎはユーリウスさんの所にも波及してきた。

わざわざデニケンが俺を訪ねて来たのだ。

来訪したデニケンをユーリウスさんが対応する。


「やあ、これはデニケンさん、何か御用ですか?」

「こちらに確かシャルルの友人がいると聞いてきたのだが?」

「ああ、シノブさんですね。

いらっしゃいますよ」

「少々、尋ねたい事があるので、呼んで欲しいのだが?」

「承知しました」


俺が呼ばれてデニケンに問い詰められる。


「君がシャルルの友人かね?」

「はい、そうです」

「お初にお目にかかる。

私はデニケンと言って、このノーザンシティ理事の一人で、シャルルの保護者だ」

「はい」


どうやらデニケンは俺と以前会った事がある事は覚えていないようだ。


「君がシャルルと最後に会ったのはいつだね?」

「え~と、確か5日ほど前だったと思いますけど?」

「ふむ、その時、彼は何か言ってなかったかね?」

「え?何かって?」

「例えば、これからどこかに行くとか、旅に出るとか・・・」

「いいえ、何も聞いてませんが?シャルルがどうかしたのですか?」


俺がとぼけて様子を聞くと、デニケンはいらいらしたように返事を返す。


「突然、いなくなったのだ!」

「え?シャルルが?どうしてですか?」

「それがわからんから私もこうして探している。

君は何か知らないのか?」

「ええ、最後にシャルルに会った時は別に何も・・・」

「そうか、もし彼から何か連絡があったら私に知らせてくれたまえ」

「はい、わかりました」


俺がそう返事すると、デニケンは忙しそうに帰って行った。

デニケンが帰ると、俺はユーリウスさんと話した。


「どうやら相当焦っている様子だね?」

「ええ、やはりあの話は本当ですね。

そうでなければ、預かっている子一人がいなくなっただけで、あれほど本人が血相を変えて探すとは思えません」

「私もそう思います」


エレノアも俺たちの話に賛同する。

デニケンが騒ぐ間、俺とエレノアは4回目の、そしてノーザンシティでの最後の講義を終わった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ