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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
159/1015

0155 芸術部門決勝戦

 そして次の自由日の午前で、いよいよ決勝戦となった。


全員決勝戦に残るだけあって、中々演技が凄い。

その中でもエトワールさんと、ユーリウスさんとやらのタロスの演技はずば抜けていた。


エトワールさんのタロスは予選同様華麗に踊り、その演技を終えた。

その瞬間、観客たちは盛り上がり、拍手と歓声の嵐だった。

すると、演技が終わり御辞儀をしていたエトワールさんのタロスは、観客に向けて大きく両手を振るような動作をしたので、観客はさらに盛り上がった。

そして最後にその場でクルクルと高速で回り始めて、やがて花が散っていくように、その場で四散していくと、観客たちの歓声は最高潮になった。


エトワールさんは願い通り、芸術部門で準優勝が出来て、憧れのユーリウスさんとお近づきになる事が出来たらしい。

優勝はもちろんユーリウスさんだ。

ユーリウスさんのタロスは何と3体で楽器を操り、三重奏を奏でたのだ!

バイオリンやチェロのような弦楽器と、フルートのような横笛での三重奏だ!

俺はそれを見て驚いた。


「うわ、何ですか?アレ?

あんなのありなんですか?

三体で演技するなんて?」


驚く俺にエトワールさんが解説をする。


「ええ、特に出すタロスに制限はないのよ。

ただ結局それを制御できなければ、意味はないから。

それに数は三体でも、それぞれにあれほど複雑な演奏をさせて、しかも全く曲が乱れないなんてさすがね。

とてもあんなまねは私には出来ないわ」

「なるほど・・・」


確かに俺にもあんなまねは出来ない。

エレノアはどうだかわからないが・・・

こうして優勝者と準優勝者の間柄として、エトワールさんはユーリウスさんとお近づきになれて、はしゃぎながら控え室に向かっていた。


「それでね、最近とってもゴーレムに詳しい人と知り合って、その人に色々と教わったんですよ!

今日準優勝出来たのは、その人のおかげみたいな物なんです!」

「へえ、それは良かったですね?

でもそんな詳しい人なら私も会ってみたいですね」

「ええ、今日は私の友人として来ていますから、選手控え室に行けばお会いできると思いますよ?

そうそう、そういえば、その人、確かユーリウスさんとお知り合いみたいでしたよ?

いかがですか?」

「そうなんですか?

では、私はこの後で戦闘部門の決勝に出なければなりませんが、まだ少々時間があるので、是非よらせてください」

「ええ、もちろんです」


エトワールさんが扉を開けて、俺たちが待っている、選手控え室に入ってくる。


「あ、みんな~!ねえ、聞いて聞いて!

私ユーリウス先生と仲良くなっちゃった!」

「それは良かったですね」

「ユーリウスさん、これが私の友人たちで・・・」


エトワールさんが俺たちを紹介するよりも早く、ユーリウスさんとやらが、エレノアを見つけると、思わず声を上げる。


「グリーンリーフ先生?」

「あら、ユーリウス、お久しぶりですね」

「お久しぶりじゃないですよ!

一体今までどうしていたんです?」

「ええ、まあ色々と・・・」

「え?え?どういう事?」


エトワールさんが驚いて、ユーリウスさんとエレノアを見比べる。

俺もどうしたのかと驚いていると、ユーリウスさんが説明をする。


「この方、エレノア・グリーンリーフ先生は、私のゴーレム魔法の師匠ですよ」

「「「「え~っ!」」」」


これにはその場にいた全員が驚いた!

何と!

エトワールさんの憧れのゴーレム魔法の達人はエレノアの弟子だったのか!

これには俺も驚いた!

それにしてもメディシナーに続き、またか!

確かに560歳なんだから、あちこちに弟子がいても不思議はないが・・・

そのユーリウスさんは、久しぶりに会ったエレノアに感激した様子で話しかける。


「こうして会えたからには、また先生に色々と教わりたいです!」

「いえ、私があなたに教えるような事など、もう・・・」

「そんな事はありません。

まだまだ私は先生には遠く及びません!」


ユーリウスさんの言葉に、ふとエレノアが思い出したように話す。


「・・・そうですね、そういえば、一つありました」

「おお、何でしょう?」

「御主人様、この者をうちに招いてもよろしいでしょうか?

少々ジャベックの講義をしたいのですが?」

「ああ、流れ図の?」

「はい、そうです。

お蔭様で、御主人様とミルキィがミッションを行っている間の時間を使って、ほぼ完成しましたので、一度誰かに講義をしてみようと考えていた所ですから」

「うん、いいんじゃないかな?」

「では、ユーリウス、今度うちにいらしていただきませんか?」

「もちろんです。

私はこの大会が終わっても、数日はロナバールにいるつもりでしたから是非お伺いしますよ!」


すかさずエトワールさんも手を上げて声を大きく出す。


「はい!はい!だったら私も!」

「ええ、当初の予定ではエトワールさんとシルビアさんにお願いするつもりでしたから、もちろん構いません」


エレノアの言葉にシルビアさんも嬉しそうに話す。


「あら、では私もよろしいのですか?」

「ええ、もちろんです。どうぞ。

それでは明日は休日ですが、いかがでしょう?」

「ええ、もちろん、私は構いませんよ」

「私も~」

「私も大丈夫です」


こうして急遽、我が家でエレノアのジャベック講習会が開かれる事となった。

しかし、この直後、このゴーレム大会の表彰式で、ちょっとした事件があるとは誰も思っていなかった。


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