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おねショタ好きな俺は転生したら異世界生活を楽しみたい!  作者: 井伊 澄洲
おねショタ好きな俺が転生したらエロフに騙された!
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0130 初めてのミッション

 翌日から早速、三人で組合に行き、ミッションを探す事となった。

道すがら俺がエレノアに尋ねる。


「それで、まずはどんなミッションからするの?」

「そうですね、逆に御主人様はどんなミッションをしたいのですか?」

「うん、最初は選り好みはせずに、何でも一通りやってみようと思うんだ」


俺は昔、学生時代、学生の間に様々な経験をしてみようと、バイト100種類を目指して、色々なバイトをした事がある。

それこそ屋台のたこ焼きやから、結婚式場のバイト、家庭教師、デパートの屋上の正義の味方、警備員、観光バスの添乗員、公園の清掃と何でもやった。

それはその後の人生に大いに役に立ったし、今度の人生でも若いうちに色々と経験しておくのは俺の今後にとって良い経験になるだろうと考えていた。

ましてや指導してくれる万能な教師がいるなら尚更だ。

そんな俺の意見にエレノアとミルキィもうなずいて賛成する。


「それは良いことです。

その意見には私も賛成ですね」

「私もです」


俺たちは組合につくと中に入って、受付で挨拶をする。

受付には昨日と同じく、一級組合員のアレクシアさんがいる。


「アレクシアさん、こんにちは!」

「あら、皆さん、こんにちは、いよいよ今日からミッション初挑戦ですか?」

「はい、そうなんですが、何かお勧めのミッションとかはありますか?」


俺の質問にアレクシアさんは困ったように返事をする。


「お勧めと言われてもですねぇ・・・

まだ皆さんの得意な事もわからないし、今日が初めてとはいえ、白銀シルバーや一級の人にふさわしいミッションとなると、ちょっと私にもわかりませんねぇ・・・

皆さん上級者ですし、やはり派手なミッションで初舞台を飾りたいですか?」

「いいえ、そんな事はありません。

 派手とか地味とか関係なく、しばらくの間は好き嫌いせずに、何でもこなして行こうと考えています」

「そうですか?

 それは素晴らしい事です。

 しかし、実際に何をしていただくかと言うと・・・難しいですね・・・」

「そうなんですか?」

「ええ、していただきたい事ならば、いくらでもあるんですけどねぇ」


そう話しながらアレクシアさんは苦笑いをする。

その話に俺が即座に反応する。


「え?して欲しい事?

それで構わないですよ?」


どうせ何をするかを決めていないのだ。

誰かがして欲しい事があるならそれで良い。

そう考えた俺が、アレクシアさんの話に食いつくと、当人が慌ててそれを否定する。


「いえいえ、冗談ですよ。

白銀シルバーや一級の人たちにしていただく事ではありませんから」

「いえ、私達は今日が初めてのミッションですし、何でもやるつもりで来たのです。

どんなミッションでもやりますよ?」

「とんでもない!

そんなミッションを白銀シルバーや一級の人に頼んだなどと上の人に知れたら、私が怒られてしまいます。

ある意味、騙すような事ですから」

「騙す?一体、どういうミッションなんです?」

「それは、つまり分かり易く言えば、割りに合わないミッションなのです」

「割に合わない?」

「ええ、苦労の割りに報酬が安かったり、報酬は相応でも非常に面倒なので、引受け手がなかったりと、そういった物ですね

つまりミッションとしてあまりにも割に合わないので、皆さんが受けないような物です。

組合としては誰かにそういったミッションを引き受けていただきたいのですが、強制する訳にもいきませんのでね。

もっとも公共性の高い物などは、義務ミッションにして、半強制的にやっていただく場合もありますが・・・」

「なるほど、でも僕たちがそれを進んで引受ける分には構わないのではないですか?」

「それはそうですが・・・」

「構いません、初心者に経験を積ませるのだと思って、そういうミッションを紹介してください。

一応、聞いてみて、やれそうにない物だったら止めておきますから」

「そうですか?それでは・・・

イザベラ、ルシール、ちょっとここをお願いね」

「はい」

「どうぞ」


受付の残りの二人に後を頼むと、アレクシアさんは俺たちと窓口へ向かった。

ちなみにこの二人も組合員で、金髪のイザベラさんは二級、黒髪のルシールさんは三級だ。

依頼相談窓口と書いてあるところへ着くと、アレクシアさんは、そこにいる人へ話しかける。


「ヘイゼル、ちょっと溜まっている案件を見せて頂戴」

「はい」


ヘイゼルと呼ばれた女性が書類を持ってくる。

それをめくってアレクシアさんが説明を始める。


「例えばこのミッションですね。

ある村の近くにゴブリンが棲みついて、色々と被害が出ているのです。

報酬も大銀貨15枚と安く、何より場所がここから遠いので、中々討伐に行ってくれる人がいないのです」

「ゴブリン?それだったらかなり低い等級の人でも何とかなりそうですが?」

「いえ、この近くに巣食っているゴブリンの親玉がメイジゴブリンで、しかもかなりの数の配下を従えているようなのです。

これがゴブリンロードでしたら、四級の昇級条件になるので、安くても喜んで行く人もいるのですが、メイジゴブリンでは昇級には関係なく、魔法も使うので、引受け手がいないのですよ。

それに場所が遠いので、普通に行くと最低でも2泊以上はかかるので、食費や移動費を考えると、大銀貨15枚では全く割に合いません。

宿は野宿するにしても、食費や馬車代は自腹ですからね」


なるほど、ゴブリンも数匹程度なら、大した事はないだろうが、それだけ数がいて、統率する者までいるとなれば確かに厄介だ。

初心者の心得にも魔物のレベルが低くても集団は別物と思えと書いてあった。

エレノアにも集団になったゴブリンやオークを軽んじてはいけないと教わったしね。

しかもそんな遠い場所で、報酬が大銀貨15枚では、やりたがる人がいないのもうなずける。

5人編成だったら一人頭が大銀貨3枚にしかならない。

しかも往復に4泊もかかったら、一人頭は大銀貨1枚以下になってしまうかも知れない。

確かにそれは割り合わないだろう。

俺がそんな事を考えていると、アレクシアさんが説明をする。


「以前は専門の人がいたのですが、生憎ここ最近は他の場所へ行ってしまっていないのですよ」

「専門の人?」

「ええ、かなり年を召した魔道士の方で「ゴブリンキラー」と呼ばれているのですが・・・」

「そんな人が?」

「ええ、何か訳があるらしく、いつもジャベックを数体連れて、主にゴブリンの案件を扱う事が多いので、そう呼ばれています」

「へえ・・ゴブリンキラーか・・・」


そんな人がいたとは知らなかった。

しかしそういう人がいれば良いが、現状下でいないのならば仕方がない。

誰かがやらなければならないだろう。

確かに組合員の初仕事としては地味かも知れないが、もちろんそんな事は構わない。

俺はそれを引き受ける事にした。


「わかりました、ではまずはそれを引き受けましょう」

「よろしいのですか?報酬は大銀貨15枚ですよ?」

「構いません、いいよね?エレノア?ミルキィ?」

「ええ、もちろんです」

「私も御主人様が行く所ならどこでも行きます!」


二人も同意したので、俺は詳しい場所を聞く。


「では、場所を教えてください」

「はい、場所は南のブルックス村で・・・」


俺たちは場所を教わると、即座に航空魔法で移動した。

初仕事がゴブリン退治とは、いかにも初心者みたいでいいじゃないか!

いよいよ俺たちの初ミッションだ!


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