貨幣
日本で一番古い貨幣は、和同開珎。708年に作られたらしいです。
とはいえ、これが作られるようになったからといって、貨幣経済が一般に浸透していたかと言えば、そうでもないんですね。
平安期の市場では、まだまだ、物々交換が主流でした。理由は、銅貨の不足もあります。貨幣を持つことはステータスではあったようで、ほぼコレクターズアイテム。いや、いっぱいあると嬉しいのは、今も同じですけど。
この時代の金といえば、米であり、布でした。
どう考えても、持ち歩くには重いですね。交換に有利不利が、ありそうですし。
ファンタジーにしろ、SFにしろ、何かを書こうと思ったら、まず経済がどのように動いているかを、大まかにでも決めねばなりません。
貨幣があるなら、その貨幣が流通している範囲が必ず決まっています。
日本のフツーのお店で、ドル紙幣を出されても買い物ができないのと同じです。外貨の扱いは国によって違うけど。
お金がどの程度使えるのかというのは、その通貨を発行している国の強さ、友好度にも通じます。
日本で外貨を交換しようと思ったとき、米ドルやユーロなんかは、比較的簡単に変えられますが、そうでない国の通貨もあります。
現在は、実在していない『仮想通貨』なるものもありますが。
なんにしても、すべてを自給自足できない以上、どこかで欲しいものを手に入れていかなければなりません。
貨幣経済の利点は、相手の望む対価となる品を持っていなくても、物を手に入れることができることかな、と思います。
特に現代社会は複雑で、自分の仕事が生産に直結しない職業がたくさん。
貨幣経済だからこそ、営めるのではないかな、なんて感じる今日この頃です。




