表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
87/100

下足

 今回のテーマは下足。

 多くの場合、日本人は、下足って概念があって、お部屋の中では靴を脱ぎます。

 この習慣、世界で日本だけ、というわけではありませんが、多数派でもない。


 「澪つくし料理帖」髙田郁先生<ハルキ文庫>に、下足番というお仕事が出てきます。

 料理屋で、お座敷に上がったお客の下駄や草履を下駄箱にいれたりして、管理するお仕事。

 年端も行かない子供が奉公に行くのは当たり前でしたから、こういった小さな仕事も大事な仕事でした。

 

 そうそう。かの豊臣秀吉は、信長の草履とり。

 殿サマのお出かけにぴしりと草履をそろえて出す。

 下足というのは、ないと、足の防御が極端に落ちます。下足を脱ぐというのは、かなり無防備な状態なので、草履を管理するというのは雑兵の仕事ではありますが、意外と大事だったのかもしれません。


 ちなみに。日本の下足は奈良時代からあるようです(庶民は素足)

 えっと。付け焼刃で、ググって抜粋してみました。


 1)結界

  靴を脱いで上がるということで、家の中の結界を守る。

 2)高温多湿

  靴を履いていると、足が蒸れる。

 3)部屋の汚れを防ぐ

  農家などの場合、特に泥汚れなどがあり、脱ぐことによって家の中を衛生的に保つ。


 などなどの理由が出てまいりました。

 そういえば、最近はあまり見ないですが、時代劇などでは、はたごに着くと、たらいで足を洗ってもらうというシーンがありました。

 1は現代的には、ふーん、ですが、2と3については、納得ですね。

 

 調べてみると、高温多湿の国とかだと、『靴を脱ぐ』という文化が見受けられるようです。

 最近は西洋でも、下足と上履きをわける家庭もあるようです。


 そうそう。災害の危険が迫っているときは、非常用持ち出し袋のそばに靴を用意しろ、なんていう話も聞きます。

 外に出るときは、やはり素足は無防備なのです。

 それでも、日本人は、靴を脱ぎます。

 靴で家に上がると、まず、『畳』が傷みますし、お掃除が大変です。

 ついでに、ずーっと靴はいていると、水虫とか、足の匂いとか心配になりますし。

 日本人的には、屋内で靴を脱ぐデメリットより、メリットの方が大きいということなのでしょう。


 下足って文化は、気候なんかもからんで、意外と奥が深いんだなーなんて思います。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ