江戸の怪談
今回のテーマは江戸の怪談。
と、いっても、こわーい話ではないです(矛盾)
江戸期に大流行した怪談をちょっと、いろいろ読んでみたのですね。
今とちょっと手法とかが違うので、そのまま読んでもそれほど怖くないんですよ。
江戸期の怪談物ものって、形を変えた『勧善懲悪』ともいえます。
東海道四谷怪談で怨霊になやまされるのは、可哀そうなお岩さんではなく、悪の権化たるお岩の夫である伊右衛門のほうなんです。
江戸の怪談の怨霊というのは、たいてい、非業な死をよぎなくされた人物が、仕返しで怨霊として祟るパターンが多いのです。だから、読み手は、怖くない。どれほどオソロシイ形相で祟っていても、それは悪行の報い。もちろん、一家郎党皆殺し、なんてのもありまして、それはさすがにやりすぎなのではないかなーなんて思ったりはするのですが。
ようするに、悪行は止められなくて、善人が死んだりするけど、しっぺ返しとして、悪は滅びる。いわば、なろういうところの「ざまあ」なのかも。個人的には、死ぬ前にどうにかならんもんかと思うけど。
ちなみに。歌舞伎の演目などの『怪談』なんかを分析すると、人物相関図を書くだけで頭が痛くなります。
とにかく、筋がややこしい。
有名な四谷怪談でも、一般的に知られている、『お岩さん』の物語に、妹の『お袖』のお話がくっついているわけです。
主なるストーリーに、生き別れの兄妹の近親相姦やら恩義ある人と知らずに殺すとかがちまちま入って、敵討ちが定番なクライマックスになる。とにかく話が複雑に行ったり来たり。
ドロドロしてて、なんとなーく、最後は悪党が打ち取られて終わるって感じ。
時々、「え? お前がヒーローやったんかい?」ってなる作品も。(個人の感想です)
もちろん、歌舞伎の公演というのは長丁場ですし、『決まり事』っていうのがあって、予備知識を持って、観客がみるわけですから、門外漢の私が筋を追ってみて感じるより、ずっと単純なのかもしれません。
なんにしても、江戸時代の怪談は、本当に簡単に人が死にます。
ちょっとしたもめごとで、打ち殺しちゃったりする。しかも、かなりスプラッタ。
もっとも、現代の推理小説やホラーでも、結構、簡単に人が死ぬから、時代ではなくジャンルとして、定番なのかもしれませんね。




