デフォルメキャラにだって、リアリズムはある。
ライトノベルの人物はリアルな人間ではなく漫画などのデフォルメされたキャラで、一般小説の人物は、リアルな人間を書くものだ、なるすごいご意見をツイッターで見かけました。
ちょっと、言いすぎでないの? と、思った私。
直接ご本人に意見せず、こそこそこっちに書く私。卑屈ですね。すみません。
そもそも、キャラクターというのは、『性質』『特徴』を意味する英語から来ています。
転じて、フィクションにおける人物像などをさすようになったとのこと。
確かにライトノベルの人物は、デフォルメ傾向が強い。それは、世界観によるところが多いと思うのです。
さわやか青春ストーリーのライトノベルなら、人物像はグッとリアルなものになってきます。でも、ファンタジーの場合は、ぶっ飛んだ価値観もっていたりすることが多いのは事実。
一般小説でも、かなりデフォルメ傾向のあるものが存在します。
というか、最近の疑問なのですが、エンタメ系って、すべてラノベになっちゃったの?
私、ライトノベルの枠組みってやつがわからなくなってきました。
エンタメ系をすべて、ラノベでくくる傾向もあるようで。
年齢層じゃなかったの? と、びっくりですよ。
菊池秀行先生、新宿やDはともかく、魔王伝、ラノベくくりにしちゃったりして、いいの? 子供、読んじゃだめでしょ(笑)
いや、まあ、話を戻しますと。
では、漫画のデフォルメしたキャラクターはリアルじゃないのか、というお話にもなるのです。
例えば。
手塚先生のキャラクターはかなりデフォルメ傾向が強いですが、デフォルメしたからこそ、みえるリアリズムというのがあるわけです。
曖昧なものを強烈に濃度をあげることにより、『わかりやすい』人物像になっているだけで、血や肉を感じる人物として描かれているからこそ、私達は感動する。
漫画はリアルじゃない。まあ、絵だけ見れば、そうですね。でも、そこに『共感』を覚えるのは、血肉を感じるからなんじゃないかな? と思うわけです。デフォルメされたものにだって、リアリズムはあるのです。
このあたり、実写ドラマなら大人向き、アニメは子供向きって区切ってしまうのと同じで、イヤーな決めつけの空気を感じて、すごく嫌。
ライトノベルだって、大人が読んで良いものだし、社会問題をえぐったっていいと思うのです。
私の世代は、大人になったら、アニメは卒業しろだの、ファンタジーやSFは大人になったら読んじゃダメだの言われた世代ですので、こういう決めつけが、世間にあると思うと本当に反発したくなってしまうのです。
正直。
ライトノベルズはこうだ! って、決められるようになると、もうブームの終焉が近い気がして、ちょっと哀しくなった私でした。




