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作品を作り替える

今回は1984年の戦隊もの『電撃戦隊チェンジマン』の骨格をもとに、まったく別の作品を作ります。

 前にも書きましたが、物語の『骨』の部分はそんなに種類のあるものではないので、表面を変えるだけで、別の作品にみえてきます。

 大好きな「あの作品」を目指す初心者の方はつい、類似品を書いてしまいがちですが、ちょっとしたことで自分の色を足すことはできるというお話です。

 とはいえ、このエッセイ、あまり初心者に読まれてはいない気もしなくもないのですが(笑)


 もはや30年以上も前の作品(愕然)なので、オチまでガッツリばらしますから、「そんなのいや!」というかたは、今すぐビデオなり動画なりで、作品をお楽しみくださいませ。


 チェンジマンの内容は、地球守備隊の日本支部の五人の戦士が地球に(マジで()()にだよ!)選ばれて、大星団ゴズマと戦うお話です。

 一話ごとの構成は基本的に普通の戦隊ものと同じです。


 事件→事件捜査→戦闘→解決


 だいたいこんな感じ。


 ただ、チェンジマンは、高い年齢層を意識して、敵役のほうのストーリーをかなり強化していまして、シリーズ構成的にはかなり複雑です。

 大星団ゴズマは、一枚岩ではないので、非常に説明が面倒なのですが。


 星王バズーに滅ぼされた星々の長たちがやむを得ず忠誠を誓っているという形式であります。

 バズー直下の司令官はギルークとアハメス。さらにその下にシーマ、ブーバ、さらにはゲータ、キョダーイといった人物がいます。

 

 シリーズ的には、時折、細かく他星のキャラをだしながらゴズマが宇宙を侵略するのにいかに非道であったか、なるものが描かれて盛り上げていきます。

 ゴズマのほころびがおこるのが、ゲータというキャラのところに家族が訪れたこと。それをきっかけにして、次々に幹部が正義側に寝返っていきますし、寝返らなかった者たちもバズーに捨て駒にされて死んで行ったりするわけで……最終的には、惑星型生命体であった星王バズーをチェンジマンが中心になって倒して大団円となります。

 うん。説明下手だな。もっと知りたい人はググってください(笑)


 えっと。ストーリー的にはこんな感じ。


 侵略始まる→地球側、意外とがんばる→悪側が内部崩壊→みんなで戦ってエンド



 さて。

 これを別ジャンルに置き換えます。

 単純にファンタジーにしましょう。

 この話は敵役にウエイトが大きいので、主役を途中で裏切るシーマに置き換えたほうが書きやすいかな(視点を変えるだけで、だいぶ印象が変わります)


 大星団ゴズマは、魔王軍ゴズマでそのままいけますね。面倒なので、なまえはそのままで。

 ファンタジーなので、すでに国境の都市をひとつ落としているところから始めてみるといいかも。

 砦で前線司令官をしていたシーマに、故郷を滅ぼした召喚獣ダリルを使用し、次の都市を落とせとアハメスは命令を下す。シーマは同僚のブーバにやり切れぬ心境を吐露。

 ブーバはシーマを『死んだこと』にして、敵側に逃がす……


 うーん。さすがに、戦隊ものそのままだと、設定がちょっと弱いかな。


 シーマは理由があって、強制されているほうが自然。

 アハメスがシーマを使い捨てにしようとするための『動機』の強化

 ほぼ友情扱いだった正義側とシーマは『恋愛』に。


 うーむ。

 やはり正義側から書いた方が後味は良さそうだなー。


 正規軍の将軍、飛竜は、人間側の砦に潜入していたシーマと出会い恋に落ちる。

 お互いがお互いの立場を知らぬまま戦い続けていたが、ある日、戦場で再会。苦悩する二人。

 アハメスの想い人であるギルークがシーマを狙っていることを知り、アハメスはシーマを恨み作戦中にシーマを戦死させることをたくらむ。

 家族を人質にされているシーマは魔王軍を裏切れず、かといって、愛する人のいる街を侵略する行為にも耐えられなくなり、飛竜に全てを明かして死ぬことを決意する。

 シーマの心を察した同僚のブーバ(実はシーマに片思い)は、シーマと飛竜の逢引き場所に現れ、シーマを殺したと見せかけ、飛竜に倒される。

 飛竜は、シーマの力を借り、魔王軍を駆逐し、ハッピーエンドとなる。



 どうでしょう。意味わかんないかな(^^;

 ヒーローサイドが弱いので、こっちを強化しないといけませんね。

 そのあたりは、今回はご容赦いただくとして。

 どうでしょう? キャラ名を変えて、それっぽい町をでっちあげれば、意外と誰にも気づかれない気がする(笑)

 『好き』な作品の骨格を使えば、かなりしっかりした構成になります。

 マネするべきは、『表面』の設定ではなく『骨格』。

 好きな作品は一本ではなく、いくつもの作品を混ぜ込むことを推奨します。

 

 人のマネは……と思われるかもしれませんが、きちんと混ぜ込みさえすれば、オリジナリティは出ます。

 ただし、きちんと混ぜ込まないと、それはただの二次創作になってしまうので、ご注意を。

 


 

 



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