読書感想文
ちょっと、時事ネタ?
悪名高き宿題『読書感想文』の季節です。
毎年、この時期が来るたびに思うのは、全国の本嫌いを生産するこの宿題、いつになったら廃止になるのかと思ったり……。
もちろん、作文というのは大切な『勉強』であります。人にわかるように、道筋を立て、考えを述べるのに、『感想』という題材は非常に優れている、といえるのかもしれません。
とはいえ。
ちまたにあふれる『読書感想文』の書き方なるハウツー本。いかにこの『宿題』が小学生から高校生くらいまでを悩ませているか、よくわかります。
本を読んだきっかけ、心に残ったところ、そして、それをふまえたまとめという、美しいテンプレート。
うん。学生時代にあったら、きっと読んでいましたね。
私は、読書感想文を書くのは大嫌いでしたから。ついでに言うと、作文も苦手。長々と書いてしまって、要所を締めるということが全くできない子供でした。今でも、『本当のこと』を書くのは苦手ですので、私のエッセイは、『エッセイ?』という感じのものが多いです。
正直。読書感想文が、本当に物語を書いた人に当てたモノであったなら。
「こことここが良かった」でいいわけで、自分の人生に当てはめて、『これからは○○みたいに、夢を諦めないようにしたいです』というような、まとめは不要だと思うのですよね。
少なくとも、なろうの感想でそんな仰々しい感想を、私は書いたことがないです。
みんなに紹介したいというレビューのようなものとも違う。
どちらかというと、「良い本読みました。人生の糧にいたしましょう」的な教育的な観点で書かなくてはならないから(そうでないにしろ、そういう思い込みがあるから)、ダメなんじゃないかな、と思ったり。
そもそも、本は『感じる』だけで糧になるのだから、もっとお手軽に感想を書いた方が読書が楽しくなるのではないかな、なんて思ったりします。
自分が小説を書くようになって思うのは、感想という大仰なものでなく、それこそ、「○○素敵です!」とか、「この展開は、ちょっとな……」くらいでも、ありがたいわけで。
そうなると、原稿用紙何枚にも及ぶ感想文というのは、作者さんから見たら『神か!』ではないかと思うのですよね。
まあ、私自身の人生を顧みて。
私が書いた感想文を作者が喜べるかどうかは謎です。とにかくあらすじで埋めて、うまいこと『おりこうさん』な感想でまとめるというヒドイものでしたから(苦笑)
なんにしても。私のように感想文が嫌いでも、本が好きで、小説を書こうと思うような人間もおります。
ひょっとしたら、ライトノベルで、「ここが好きっ!」ってだけの感想文書いてもいいよってなったら、全国の小中学生の読書嫌いが減ったりするかも、とは思ったり。
ちなみに。後学のためにチラ見しましたが、感想文系のハウツー本は、小説を書くのには、たぶん役に立ちません(笑)
それより、TRPGとかのハウツー本のほうが、役に立ちます。
感想文は、赤裸々に意見を述べるもの。小説は、嘘八百を語るモノ。
同じように『書く』ものには違いありませんが、技術的には違う世界なのかもしれません。




