道路
このたび、平成三十年七月豪雨では、たくさんの地域が未曽有の災害に襲われました。
我が東海海なし県も、一部地域で記録的豪雨となり、『特別警報』なるものが発令。
私の住む地域は『警報』どまりでしたが、近隣でたくさんの道路が通行止めとなりました。
普段、何気なく当たり前のように感じているモノですが、やはり『道路』は物流の生命線。
復興も、援助もまず、道路開通が急務となるわけです。
「全ての道はローマへと通ず」との言葉があります。言葉の意味することは、アプローチの仕方が違っても目的地は同じ、というような使用方法なわけですが、道路があるというのは文化交流がある、ということにつながります。
権力者が率先して道を管理するというのは、昔から当たり前のように行われてきました。
たいていの場合、道をつなげるのが常識なのですが、江戸時代の東海道のように、あえて河川に『橋をつくらない』という選択もあり、面白いところです。
今でも、住宅密集地の道路は、あえて『狭く』作ったりして、交通量をしぼったりするようです。また、高速の出入り口がやたらとカーブが多いのは、一般道との速度感覚の違いを『思い出す』ためだったりするらしい。
片側二車線以上の道路の場合は、中央分離帯で区切られますから、反対車線側の店には、行きにくい。
車ですと、交通量があまりに激しい場所にある店というのは、かえって、入りにくい面もあります。
昔に比べて、田舎都市生活が快適になったのは、この交通網の発達により急速に伸びた通販のおかげ。
もちろん、地元の小さなお店を圧迫し、シャッター街を量産させている原因でもありますが、昔なら大都会にしかなかったような専門店でしか買えない品物が、今ならネットで購入することができます。
最近はあまりに通販産業が発達しすぎたせいで、宅配業者が悲鳴を上げているとか。
ドライバーさんの人数にも限りはありますから、当たり前と言えば当たり前ですよね。
道がつながっていなければ、物流は生まれません。どんな地域でも、道が寸断されていれば孤立します。
最近は、地産地消なることばもありますが、その住んでいる地域だけで全ての製品が満たされることはまずないと思います。
スーパーに行けば、北海道から、沖縄まで、各地の品物が店頭に並んでいるわけです。
うちのような海なし県のスーパーでも、新鮮な海産物はありますし、畑すらない都会のど真ん中でも、新鮮お野菜が手に入る、それが当たり前になっています。
それらは、地域と地域を結ぶ道があって、そして、その道をつかって運ぶ人があって初めて可能なことであります。
被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。




