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発想

 素人の場合、物語が降ってきたから書くっていう場合のほうが、圧倒的に多いのかな、とは思いますが。

 最初の発想って、1つのキーワードだったり、場面だったりするわけですが、それだけではなかなか小説にはならないものですよね。

 特に小説初心者さんとかだと、一つの場面だけしか思い浮かばない! ということもあるのではないかな、とは思います。


 私の作品に「夜行」という短編があります。

 これは、鉄道企画に出した作品ですが、1つのキーワードで、押し切った短編。

 自作なので、オチまで書いちゃうから、未読で、ネタバレ嫌! と思う奇特な人は、ここでお戻りを。

 五行空行後に、ネタバレ創作話はじめます。






 はい。

 実は、『夜行』は、『夜行列車』と『百鬼夜行』の『夜行』が同じ字を使うなあというそれだけのアイデアから生まれています。バカみたいに単純思考ですね。

 鉄道企画に出す作品ということで、夜行列車というキーワードを眺めていて「いっしょだなあ」と思った。それだけです。ですから、出オチです(笑)

 百鬼夜行の列車と考えて、連想したのが『ゲゲゲの鬼太郎』の『幽霊列車』という有名な地獄行のお話。

 じゃあ、地獄へ行っちゃうぜ、ということに決めました。

 

 鉄道で何かやろう→夜行列車→百鬼夜行→地獄ゆき。


 百鬼夜行の話に一度戻ります。

 百鬼夜行は、平安時代、夜に徘徊したたくさんのあやかしたちです。

 このものたちに見つかると、喰われたりするわけですが、酔っぱらっていると見過ごしてくれるらしい(なぜでしょうね?)

 とりあえず、「夢落ち」的な展開で、『酔っている』と叫ぶと逃れるというオチを考えました。


 ということで。現代サラリーマンが、そんな禍よけの呪文を知っているわけはないので(知っている人もいるとは思うけど)、教えてくれるのに、ふさわしそうなアヤカシを作成。もうあとは通勤電車のパロディ要素で遊ぶ。

 このように、2000字くらいなら、一つのアイデアでいけます。



 発想法の本などを読むと、とにかく気になったキーワードを書きだしていって、それを線でつないだりしていくと良い、などと書いてあります。


 大事なのは、最初のキーワード。

 いわゆるお題、です。これが決まれば、お話は作りやすい。

 

 たとえば落語の定番、三題噺。お題は、雨、初恋、本、とします。

 

 しとしとと『雨』が降る。男と女が、外の見えるカウンターで偶然隣り合って、座る。男が立ち上がった時、『本』を置き忘れたのを、女性が気が付いて呼び止める。ふと、顔を合わせると懐かしい『初恋』のひとだった。

 

 うん。ベタ展開。

 問題は、『始まり』の部分だけだから、終わり方が難しい。短編で終わらせるなら。一通り懐かしいお話をして。次を約束して、恋の予感だけにおわせて終わっちゃうのがいいかな。

 うまくやれば2000字くらいの話になるのではないかと思います。


 あともう一つ。


 雨の日にたまたま入った図書室で一つの本を同時に手をのばした、初恋物語とか。


 なーんか、冒頭ばっかり(苦笑)


 私の場合、設定をガンガン作って、そこからオチを連想して、ストーリーを組み立てることが多いからかもしれません。


 あと、複数のお話を混ぜるとかすると、別物になります。これは、よくやります。


 例えば、ロミオとジュリエットの筋に、ハムレットと人魚姫をぶっこむのをやってみます。

 どんな話か想像もつかない? 共通点は悲劇ってことかな(笑)自分でも今、適当に書いたので、どうしようかと思っています。


1)ヒロイン、人魚姫を主筋にもってくる。

2)ロミオ役にハムレットのややこしさをさらに突っ込む。

3)なんとなく、強引にラブロマンスにして、ハッピーエンドにする。


 人魚であるジュリエット。ロミオという男に惚れて、人間になることを決意。

 ジュリエットを海岸で助けてくれた家は、なんとロミオの家とは犬猿の仲!

 両家の確執とは別に、ひかれあう、ジュリエットとロミオ。

 ところが、ロミオの家ではお家騒動が! ロミオは義理の父に命を狙われている!

 ジュリエットの機転で、ロミオは助かり、ロミオの義理の父は追放され、両家は仲直り。二人は無事に結婚して、めでたしめでたし。


 ハムレットの筋はちょっと強引だけど(笑)

 人魚の筋もすくないなあ。ロミオの義理の父が悪だくみを船かなんかでしているのを、水中で聞いているとかで特殊能力で残すとか、すると、ちょっとそれっぽい?


 というわけで、参考になるかどうかは微妙ですが、私の発想法のご披露でありました。


 




 


 



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