影響を受けた作品
かっぽうの加筆版です。
えっと。バトンの回答で影響を受けた作品という項目がありまして。
それをふまえて、ちょっと本語りしたら、こっちに挙げてもいいネタだと言ってもらったので、調子に乗ってあげます(笑)
<彫師伊之助シリーズ>
伊之助シリーズは藤沢周平先生の作品であります。
実は、昔、創作同人にいたころ、経緯は忘れたけど、藤沢作品を読みなさいと言われたのがきっかけで読んだ作品。
藤沢作品を読んでから、自分の文体が、ものすごく柔らかくなりました(当社比)。
そういった意味で、影響は物凄く受けてます。
で。どんな話かというと。ハードボイルド探偵小説系の時代小説です。
『消えた女』『漆黒の霧の中で』『ささやく河』という三本からなるシリーズ。
もと十手もちの伊之助が、彫師というパンピーの立場にありながら、事件をさぐるいわば素人探偵系。
何がいいって、彫師の仕事の合間に探索するので、親方ににらまれたりしながらする二重生活が、すごく共感持てます。
話によれば、藤沢先生は『兼業作家』でいらっしゃったその時の心境がにじんでいるのではないかということであります。
とにかく男臭い。事件が解明されていく過程がわくわくするのであります。
<銀河乞食軍団>
野田昌弘先生のスペオペ。
乞食軍団とよばれる、貧乏企業が、女の子のためにひと肌脱ぐおはなし。
金はないが、腕でもっておんぼろ宇宙船で、大活躍するお話。会話がとてもよく、様式美満載。
<スターウルフ>
ハミルトンのいわばバディもの。
惑星の住人がすべて海賊という高重力の惑星で育った、地球人のモーガン・ケインが、その出生の秘密を隠しながら、地球人ディルロといっしょに傭兵として事件に挑むお話。
二人の関係が秀逸。もちろん、様式美満載。
<火星年代記>
とくに第三期の話が好き。あの哀調おびた感じがいい。私はブラッドベリのセピア色の雰囲気が好きで、ああいう、哀愁漂う世界が書きたくて仕方がないのであります。
<魔界都市『新宿』>
バイブルその1 とにかく好き。
というか私の『隣の田中』を読んだ人には、私がこの作品を愛していることは語る必要もないと思われ。
そうなのだ。世の中の異世界転移、西洋ファンタジーが常ですが。
新宿に行ってなぜ悪い! まあ、そういう欲望から話を書いた私です(笑)
<陰陽師>
バイブルその2。
術の感覚的には、獏先生のほうが菊池先生より好みだったりする。しっとりとおどろ美しい世界。
何度読んでも焦がれます。
<剣客商売>
会話と殺陣シーン、事件の組み立てが素晴らしい。ついでに、読むと腹が減る(笑)
事件の聞き込みからアクションシーンまでの流れなんかが、星蒼玉はかなり影響されております。
あと、カッポウには書いておりませんが。
<銀河英雄伝説>
同人誌をやっていた(遠い目)
ヤン・ウェンリーが好きで好きでたまらんかった。
世の中を斜めにみるようになったのは、田中先生の影響が大きいと思う。
<魔界転生>
とにかく柳生十兵衛がカッコイイ。歴史風でもここまでやっていいんだと感動した作品。
<度胸><興奮>などのディック・フランシスの競馬シリーズ
一人称冒険小説のカッコよさ。ハードボイルドミステリーという路線を見せつけた作品。
ひとりの視点で進む視野の狭さと、ミステリアスな雰囲気がマッチしている傑作。
マネしたいけど、たいてい、一人の視点で表現しきれない現実とぶつかる(泣)
影響というより、目標。
えっと。
私への影響はともかくとして、どれも素晴らしい作品ですので、ぜひご一読を。
彫師伊之助シリーズ 藤沢周平
銀河乞食軍団 野田昌弘
スターウルフシリーズ ハミルトン
魔界都市<新宿> 菊池秀行
陰陽師 夢枕獏
火星年代記 レイ・ブラッドベリ
剣客商売 池波正太郎
銀河英雄伝説 田中芳樹
魔界転生 山田風太郎
競馬シリーズ D・フランシス
(順不同 敬称略)




