物と物の接合
今回のテーマは「物と物の接合」。
物と物をつなげるというのは、道具の可能性を広げるのにとても重要な要素です。
接着剤の歴史は、石器時代からはじまっているとか。
アスファルト、漆、にかわ、でんぷんのりなどの接着剤、金属同士をつなげる溶接、ハンダ、粘着性テープ、釘、ねじなど、用途に合わせて様々な接着方法があります。
変わりどころといえば、組木系。
形と形をピタリと合わせることで、強度と接着の両方を得るというスグレモノ。古い建築で『くぎを打たない』という優れた技術。ちょっとしたパズル、ですよね。
子供のブロックも、そんな組木系のおもちゃのひとつ。
このパズル形式にねじや接着剤を使うと、『最強』レベルでくっつくわけです。
さて。
ホームセンターなどにいくと、それこそ接着したい素材にあわせて、たくさんの種類の接着剤が陳列されています。
で、ふと思ったこと。
この接着剤。もし、異世界もしくは過去に持ち込んだら、かなりのオーパーツになりえるのではないかと。
道具の生成とか、だいぶ楽になるのじゃないかな、なんて思います。
道具に限らず。
医療用接着剤なんて、かなり革命的。
きれいで小さな刃物傷なら、縫わずにくっつく。
(ただし、綺麗な傷でないと、断面があわないから接着しない)
余談ですが。
接着剤として、小学生から身近なものといえば、『木工用ボンド』。
乾くと透明になるものが主流。接着の力は、それほど大きくはないですが、紙や布や木を接着させることができるので、使ったことがない、という人は少ないのではないでしょうか。
接着とは関係ないですが、表面が滑らかなものにペンで色を付け、木工用ボンドを上にのせてかわかすと、色付きの透明なくっつく塊ができます。
小学生の時、缶ペンケースの裏に大量のそれをくっつけて喜んでいました。
(うちの地域だけだろうか?)
そういえば、家電のお掃除用の部分なんかは接着じゃなくって、組木系な、『ツメ』みたいなものでくっつけてあるところが多いですよね。
結構、デリケートな作りで、力任せにバンッてやると、割れちゃったりして。
反対に、子供のおもちゃなんて、電池を使用するものなんかは必ずねじ止めで、ちょっとしたことにも、ドライバーが必須だったりしますが。
個人的には、空気清浄機みたいなフィルタ―部分の清掃のところは、ツメ形式はやめてほしい。
人間がガサツなので、折っちゃうと怖い。しかも、なかなか外れにくくって泣くから。
最近はズボンの裾上げも裾上げテープなるものがあって、アイロン接着すると簡単だったりもします。いや、接着剤で接着するという荒業も可能かもしれません。
もっとも、しっかりまつり縫いをしたほうが丈夫ではあります。
そうそう。
ある程度可動したい接着の場合は、蝶番のような接着方法、あとはファスナーというような、着脱可能な感じも特殊例としてはありますね。接着しすぎないのりでこその付箋というモノもあります。
モノの用途と素材によって違う『モノとモノの接合』は、なかなかに奥深い世界なのだなーと思ったりします。




