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会談

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~~翌日~~


「さぁ弥太郎さん。いよいよですね。‥‥スインタクス、今回の勝手な行動、私はまだ許していませんよ。しかし、さきほどから何度も言っているようにここがこの国の分水嶺になるかもしれない大切な会談です。くれぐれも短慮に走ってはいけませんよ!」


「す、すいもはん。心得たでごわす。」


弥太郎、アウレリア、クラッチ、スインタクスの4人は会談場所に指定されたマルセール中心部にあるサイモンの屋敷の前に来ていた。

流石に、国1番の富裕者と言われるだけあってその屋敷は豪邸と言う他なかった。大理石に見える、光沢を纏った黒石によって作られている門は、その存在感を隠すことなく屋敷に踏み入るもの達に威嚇しているような存在感を放っている。


「し、失礼する!私はマルセール議会議員で法務官であるクラッチである。サイモン殿とお会いする約束をしているため、入らせてもらう。」


クラッチが身分を明かし門を抜くっていく。

すると、奥から女性の召使いのような人が現れ、


「お待ちしておりました。サイモン様はすでにお部屋に入っておられますのでご案内いたします。」


と、一行に告げ、自分の後をついて来るように促してくる。

そして、その召使いに従い奥へ奥へと入っていくと一際大きな扉が目に入ってきていた。

召使いはその扉の前で少し立ち止まると、優しくノックし、中へ声をかける。


「サイモン様。クラッチ様一行をお連れいたしました。」


すると、扉の向こうから


「うむ。ご苦労。通しなさい。」


「はいっ。」


簡単に返事をすると召使いは扉を開ける。

そこには2つの向かい合ったソファーのような長椅子があり、その片方に筋骨隆々としていながら肌の色は白く、それでいて座っていても分かるほどの長身の男が悠々と構えていた。


「これはこれはクラッチどん。遠いところかたじけないでごわす。」


座ったままゆっくりとクラッチを見つめ、スインタクスと同じ薩摩弁で喋る男。

クラッチはというと、


「と、とんでもないです。サイモン殿。こちらこそご無理を言ってお会いしていただきありがとうございます。」


と言って深々と頭を下げた。


イメージと違う!全然違う!もっとも成金って太ってて、変な笑い方するんじゃないのか!とでも思ったのか弥太郎の口から、


「本物の西郷隆盛だ‥‥」


とボソッと漏れていた。


「おぉ!こちらの方々はお初にお目にかかりますな。おいどんはサイモンでごわす。クラッチどんから話を聞いておられるかもしれませんが、今回の討伐軍を組織したものでごわす。見た所、あなたはこの国の人ではないようでごわすが‥‥。」


西郷、ではなく、サイモンは、初見であった弥太郎とアウレリアに挨拶をし、弥太郎を見つめて疑問を持ったようだった。


「こ、こちらは川崎弥太郎殿と、アウレリア殿です。旅人の方々ですが、最近、私の秘書をやっていただいております。」


「そうでごわすか‥‥ところで、川崎どんのこの服は、一体何でごわすか?」


弥太郎のスーツ姿を不思議に思ったのか、サイモンは立ち上がり弥太郎の服を見つめている。

立ち上がるとその身長はこの場ではもっとも高く、その筋肉もアネルタ王国で騎士団長を務めるコルネリウスとも引けを取らないほどであることがわかった。


「こ、これは、スーツというもので非常に機能的なんですよ。」


「そうでごわすか!一度詳しく見せていただきたいものでごわすな。」


そういうとサイモンは弥太郎達にソファーに腰掛けるように促した。

そして、クラッチ達が座るとゆっくりとサイモンが話し出す。


「クラッチどん。今日おいでいただいた理由は分かっちょります。討伐軍を解散してほしいということでしょう?」


クラッチを真っ直ぐ見つめたサイモンから確信をつく言葉が出てくる。


「そうです!サイモンさんが集めた軍隊です。なんとか議会に計って解散してほしいのです!このままでは国を二分した戦争になってしまいます!」


クラッチも真っ直ぐにサイモンを見据えて嘆願する。

よろしくお願い申し上げます。

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