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三話
いつも通りの昼休み、エマはグループの子たちと食事をしていたら「転校生が来るんだってー」
「転校生?」
「えっほんと?」
生徒のひとりがそう言うと、みんなその子に群がった。
「どんな子?美人?」
「気になるー」
「まあ待ってよ、私も見たわけじゃないからさ」
「なんだー」
「で、いつ来るの?」
「それが、明日なんだって」
「えっはやっ」
盛り上がる生徒達。
「ねーエマ、転校生だって」
「どんな子なんだろうね」
そして次の日。
みんなわくわくしていた。新しい仲間が入ってくる。
それは刺激に飢えた少女たちには十分な変化だった。
教師が教室に入ってきて、連絡事項を述べていく。そして教師は一息つくと言った。
「転校生、入りなさい」
「はい」
ギイ、と扉が開いた。
皆がその姿を確認した瞬間、空気が変わった。
「え…ミシェル?」
彼女はー…転校生はミシェルと同じ顔だった。略奪女の代名詞。かつてはこの国いちの歌姫と呼ばれた。
ストロベリーブロンドの髪、空色の瞳。天使のように整った容貌。成長途中のほっそりした体つきがまた人間ばなれした雰囲気を醸し出していた。
「アンジェラです。…よろしくお願いします」
アンジェラは天使のように微笑んだ。




