第26話「掲示板&サーバールーム」
◇◆◇ワールド・キャンバス・オンライン 攻略掲示板
【祝1周年】創世一周年記念祭総合スレ Part.24
751: 名無しの冒険者
ワールドアナウンスキタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!
オーブラッシュ!!!
752: 名無しの魔法使い
またマオwwwこいつやばスギィ!!
753: 名無しの剣士
現在のオーブ獲得状況。
日本1、アメリカ1、中国1、マオ2
……どう見てもおかしいだろコレwww
754: 名無しの商人
>>753
【速報】マオ、国だった。
755: ログ解析ガチ勢
速報です。
解析の結果、栄光騎士団の【運命のオーブ】発見場所は『雷鳴山』。
マオの【空間のオーブ】発見場所は、またしても『名もなき樹海』の最深部の模様。
756: 名無しの弓使い
>>755
また樹海かよwwww
マオって、噂だと初期ログインからずっと『名もなき樹海』から出てねーんだろ?
757: 名無しの騎士
>>756
樹海にオーブが複数ある → わかる。
そこにずっと張り付いてオーブ見つけます→ wwwwwww?wwwwww!?
トップクランが全滅する魔鏡だぞ? これもうバグだろ。
758: 名無しの僧侶
おかしなことやっとる
759: エイプリルフーラー
( ̄ー ̄)ニヤリ
760: 名無しの魔法使い
>>759
なんだコイツまた湧いたのか。怪しい奴め。
761: エイプリルフーラー
いや……実は、とある情報筋から聞いたとんでもない話を思い出してな。
762: 名無しの騎士
>>761
kwsk
763: エイプリルフーラー
>>762
かつて「プレイヤー格を持ちながら、レベルアップして力をつけていく隠し魔王」の実装が検討されていた、とかいないとか……。
没になったはずの話なんだがな……。
764: 名無しの冒険者
……その隠し魔王がマオってこと?
765: 名無しの剣士
マオ = 魔王!?
766: 名無しの弓使い
なんだとっ!?
767: 名無しの商人
うわ、マジで鳥肌立ったんだけど。全身ゾワゾワする。
768: 名無しの騎士
これやばいだろ……まじなら超ビッグニュースだぞ
769: エイプリルフーラー
当時の呼称は『幻影の魔王』……だったと記憶しているが……確証はない、あくまで噂話だ( ̄ー ̄)v
770: 名無しの冒険者
幻影の魔王!? なにそれ激アツじゃねーか!!
771: 名無しの魔法使い
プレイヤー格の魔王? ありえなくね?
いくらなんでもそれはないだろ。
772: 名無しの槍使い
>>771
いや、ワーキャンに搭載されてる超高性能AIなら、あながち不可能でもないんじゃないか?
773: 名無しの騎士
ふと思ったんだけど……。
このマオってやつがスポーンしてすぐに、『名もなき樹海』にアダマンタイトの城が急に出現したんだよな。
774: 名無しの冒険者
>>773
あっ……
775: 名無しの商人
>>773
しかも偵察鏡のファントムが、その城で九尾とアラクネとカマイタチを従えてる人影を見たって言ってたぞ
776: 名無しの弓使い
名もなき樹海、急に現れた城、神話級モンスターを従える謎の人影。
……全部、繋がっている……?
777: 圧倒的補足者
補足します。
マオの初ログインは、創世一周年記念祭の初日です。
778: 名無しの騎士
……これ、まじじゃね?
779: 名無しの冒険者
たしかにそれならソロでオーブ2つ獲得できたのも説明つくな。
むしろ「隠し魔王でした」の方が自然まである。
780: 名無しの騎士
マオ = 幻影の魔王。確定か……?
781: 名無しの魔法使い
いやいや、いくらなんでもただのエイプリルフーラーの与太話だろ。
782: 名無しの商人
いや、でもさぁ…………………
◇◆◇World Canvas Onlineサーバールーム
無機質な空調の音が響く、巨大なサーバールーム。
無数のサーバーが並ぶラックの合間を、点滅する青いLEDライトが照らしている。
デスクに座る運営スタッフの橋本は、手元のPC端末に視線を釘付けにしていた。
彼女は仕事をサボり、掲示板で繰り広げられる「マオ=魔王説」をニヤニヤと眺めている。
「ふふふっ、気づいてしまいましたか……そうです。謎のプレイヤー『マオ』は隠れコンテンツ──『幻影の魔王』だったのです……!」
まるでデスゲームの主催者のような口調で、橋本は独り言を呟いた。
その言葉に、隣のデスクで真剣に働いていた同期の松久が苦笑いでツッコむ。
「橋本さん、ブツブツと何を言ってるのさ。そんな隠れコンテンツ、このゲームにないでしょうが」
松久は呆れ顔のまま、続けて言う。
「それより、予定より速いペースでオーブが見つかっちゃってるんだから。全部見つかる前に、色々準備しておかないと!」
松久の言葉には、確かな焦りがあった。
本来、数ヶ月はかかるはずの【創世のオーブ】の捜索が、異常な速度で進んでいる。
その元凶はもちろん、今や世界中の注目を一身に浴びるソロプレイヤー『マオ』である。
「でも松久くん……この感じだと、最後の一つもあっという間に見つかっちゃいそうだね?」
「そだね……。なんたって残ってるのがあの【叡智のオーブ】だからね……ハァ……」
と、松久は深いため息をついた。
「これはまた、掲示板がとんでもなく盛り上がりそうですなぁ」
橋本はどこか他人事の様子で、楽しげに笑っている。
「だから今のうちに色々やっておかないと! ほら橋本さん、早く手を動かして!」
「はいはい、わかりましたよっと」
橋本もようやく、自分のタスクをこなし始めた。サーバールームに、束の間の沈黙が訪れる。
先にその沈黙を破ったのは、松久だった。
「でもさぁ……」
「おら松久ァ! 業務中に私語すんなァ!」
橋本が自分のことを棚に上げ、大声でツッコミを入れる。
「いや、どの口が言ってんのさ……」
松久はその声にニヤリと笑うも、すぐに真剣な表情に戻った。
「でもさ。こんな異常事態なのに、"管理人"からはマオ関連の対策とか、タスクって全然来ないんだよね……なんでだろ?」
「……たしかに? ……まぁ、普通にルールの中で遊んでるだけだし、誰にも迷惑かけてないからじゃない? 掲示板も過去最高レベルに盛り上がってるし。売り上げも伸びてるしさ」
「そんなもんかなぁ?」
松久はまだどこか納得がいかない様子だ。
「ま、その辺は『神のみぞ知る』ってやつじゃない?」
「うーん……そうだね。僕が考えても仕方ないか? よし、気を取り直して働こう」
若い二人の運営スタッフは、今日も"謎の管理人"からのタスクを一心不乱にこなし続けるのであった──。
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