正義部、初の依頼
すいません!遅れました!第5話です!
部活に励み、1週間……。
「1週間……か…誰も来なくないですか!?」
「な、なぜ来ないんだ!?もしかして、正義のヒーローが実在していて、この世を平和にしているのか!?」
「アホなこと言わないでくださいよ……」
「えへへ!」
「褒めてないです。それより、思い出してみてくださいよ!」
「ん?」
「かれこれ1週間、ちょっとした事務作業をしてただけですよ」
「確かに、危ういな……」
優夜と有菜は渋い顔を浮かべていた。
「もう外に行って活動しに行きませんか?」
「それはちょっと面倒くさいなぁ」
「やる気あるんですか!?」
その時、部室の扉が開く音がした。
「あの〜、ここで困った人を助けるみたいなことをポスターに書いてあったんですが……」
そこには、1人の女子生徒がいた。
「そうとも!この部は困った人の相談に乗って助けてあげる活動をしている!」
「あの、それなら1つ困ったことがあるので助けて欲しいです!」
「なら一旦、席に座りましょうか」
優夜はその場を落ち着かせた。
「それで、困ったこととはなんですか?」
「実は、仲良かった男友達と少しあって、仲違いをしてしまって……」
「あ〜……なるほど…」
優夜は少し思い、有菜に小さい声で聞いた。
「こういうのって、僕達が関わっていいものなんですか……?」
「大丈夫!なんとかなるさ!」
「は、はあ……」
優夜は少し心配だった。
「あ、あの…やはりダメですか……?」
「いや!そんなことないさ、ぜひ話を聞かしてくれ」
女子生徒は少し考え込んだあと、話を続けた。
「実は、その男友達といつも帰る約束していたのですが、別の日に少し用事があって先に帰って貰うように言ったんです」
「ふむ…」
有菜はアイズチをいれて、優夜は真剣に聞いていた。
「そして、用事も終わり帰ろうとした時たまたま別の男友達がいたので途中まで帰ることにしたんです。そしたら、目の前に仲違いした男友達がいて少し見つめ合った後、急にどこかへ走り出して…そして次の日から避けられるようになってしまったんです……」
「なるほど…」
有菜はなんとなく察した。
「ではあと、その男友達のお名前やクラスなど教えて貰ってもよろしいでしょうか?」
優夜は着実に事を運ぼうとした。
「えっと、まず名前が──」
優夜と有菜は女子生徒の話を聞いた。
「なるほど……情報ありがとうございました。あとは、こちらでなんとかしてみますね」
「え!?もう、いいんですか!」
「はい、大丈夫です」
「あとは、私達に任せるがいいさ!」
有菜は自信満々に言った。
「ありがとうございます!」
女子生徒は席を立ち一礼してから部室を出ようとした時、優夜はふと思いもう1つ女子生徒に質問を投げかけた。
「あ!すいません!あと1つ質問いいですか?」
「はい、何でしょうか?」
「その一緒に帰ってた別の男友達も少し教えて貰ってもいいですか?」
「あ〜、はい大丈夫ですよ」
「ありがとうございます」
優夜は女子生徒から話を聞き、終わると女子生徒は部室を出た。
「なあ優夜、最後の質問ってなんの意味があったの?」
有菜は疑問に思い優夜に聞いた。
「えっと、こういうのって第三者の意見も大事なのでその人にも聞き取りが出来るように教えて貰いました」
「なるほど!流石だな新人部員は!」
有菜は嬉しそうだった。
「いえいえ…」
優夜は少し嬉しそうだった。
「それより、今日はもう遅いので明日聞き当たってみることにしましょうか」
「それもそうだな!なら、今日の活動は終了!個々帰りの準備を…」
「2人しかいないですけどね…」
「そうだった」
そうして、今日の活動は終了した。
一方その頃男友達は家で考え込んでいた。
「あ〜!流石に避け続けるのは酷すぎたかなぁ……くそ!こんな自分に1番腹立つ…。けどあの時は流石に自分もどうすればいいか分かんなかったし、一体あの時の感情は何だったんだ」
男友達も悩んでいた。