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【書籍化決定!】薬師ヒナタは癒したい~ブラック医術ギルドを追放されたポーション師は商業ギルドで才能を開花させる~  作者: みんと
第四章 精霊王 編

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第127話 中継地点


 僕らは海を彷徨って、何度も困難にぶつかった。

 けどそうして、1か月が過ぎた頃、ようやく死の大陸と呼ばれる大地に――。


 ――行く前に、その中継地点となる島へと着いた。

 

 死の大地には、ここからまだ数日かかってしまう。

 それに、街の漁師さんたちが船を出してくれるのは、ここまでという約束だ。

 ここから先は、普通の人間には危険すぎるらしい。

 けど、この中継地点となる島で、案内人に話をつければいいらしい。


 案内人は、気難しいことで有名なエルフ族だそうで、彼らの力を借りないと、死の大陸へ行くのは難しいのだとか。

 なんとかエルフさんたちの協力をとりつけたいけど、できるだろうか……。

 一応、案内人に渡すための手土産を、王様から預かってきている。

 これさえ渡せば、案内をしてもらえることになっているそうだけど……。


 エルフの島までやってくると、僕らの中央大陸と違って、かなり雪が薄かった。

 けど、それでも地図的に考えるとおかしなほど、雪が降っている。

 それほど、この世界は凍り付いてしまっているのだ。

 氷のせいで困っているのは、エルフたちも一緒だろう。

 だからきっと、話をすれば力を貸してくれるはず……。


 中継地点の港に降りると、さっそく長身のエルフの男性たちに囲まれて、弓を向けられた。


「何者だ……!」

「こ、こんにちは……。あやしいものではありません。事前に手紙でお知らせした、勇者一行です」


 勇者のユーリシアさんが、毅然とした態度でそう答える。

 ユーリシアさん、さすがは勇者だ。こういうときも物おじせずに、度胸があるなぁ……。

 弓を向けられていて、僕なんかさっきから委縮しちゃってる。


「そっちのお前、お前はなんだ?」

「え……? 僕ですか?」


 勇者さんに続き、エルフたちの視点が僕へと向く。


「えーっと、僕はポーション師ですけど」

「ポーション師ぃ……? なんだそれは、きいたことがないぞ! 勇者一行なのにポーション師だと……? ふざけるな、あやしいやつめ!」

「ぼ、僕はただの薬師ですよぉ……! あやしくありません……!」

「ポーションなどなんの役に立つというのだ」


 そう言って、僕はあやうく弓で殺されかけそうになる。

 勇者さんがあわてて説明をする。


「ヒナタくんは優秀なポーション師なんだぞ! ぼくらのことを何度も助けてくれたんだ……!」

「ふん、怪しいな……。だがまあ、勇者どのがそういうなら、仕方がない。通そう」

「どうも……」


 なんとか勇者さんが強く言ってくれたおかげで、事なきを得たね。

 僕らは島へ入ることを許された。

 これから、エルフの族長さんのもとへ挨拶にいくことになっている。

 

 でも、おかしな話だ。

 ポーション師って、エルフたちからも蔑まれているのかな……?

 死の大陸には、ポーション師っていう職業があるのかどうかも謎だ。

 そもそも、エルフたちはポーションを使わないのかな?


 僕らはエルフのお兄さんの案内で、族長の家の前までやってきた。

 しかし……。


「残念だが、今日は族長に会うことはできない」

「えええええ……!? なんでですか……!?」

「それが……申しわけないのだが、族長は今病気になってしまわれてな……。しばらく滞在してもらっても構わないから、もう数日待ってくれないか?」

「そんなぁ…………せっかく来たのに……」


 というリシェルさん。

 でもまって、病気なら、僕になんとかできるかも……!


「だったら、僕が治します……!」



 





――――――――――――――

久しぶりの更新になってしまいすみません

ゆっくりですが完結へと向かって動いていこうと思います


本日2月15日

薬師ヒナタ書籍2巻とコミカライズ1巻が同時発売になります!

ぜひよろしくお願いします

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