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魔王の手帳  作者: Karionette
第二章 殺害
75/219

事故2







一人死んだ 喰われた




くそ




ゆっくりと電車はつぶれる




また一人死んだ




魂にもならずに蔦に回収される




くそ!くそ!








「アカメさん?」






全身やけど。大丈夫。息があるなら問題ない




内臓破裂。こいつ息ないか。ぶん殴れば問題ない?やるだけやるか






『よう。久しぶりだな。人間の小僧』




「えっと…黒妖犬?」




『こいつに召喚されてな。人間をとにかく車両から出せって。犬どもに任せてるんだけどさ』






手足がふっとんでる。首じゃないなら問題ない。




全身骨折。とにかく生きてるんならなんとかなる






『こいつ止めた方がいいか悩んでた』






挫傷、火傷、破裂、骨折、欠損




なんとかなる。息してるならなんとかなる。心臓と脳みそが動いてれば……






「アカメさん!!!!!」






振り返ると凛がいた




さっきまでカガシが出ていたんだろう




その残り香がする




つーか怪我してんじゃねぇかよ






「凛。寄越せ、それ。治してやるから」




「それどころじゃねぇだろ!!あんた何人の致命傷を肩代わりしてんだよ!!」




「数えてねーなぁ」




「そういう意味じゃない!!!」






珍しく怒っている凛だが、こいつもだいぶ痛々しいことになってる




まぁこんな事故だ。当然っちゃあ当然なんだけど






「アカメさん、いま銀髪じゃないの気づいてる!?」




「………知らんかった」






道理で。回復効率悪いなって思ったら






「よくわかんねぇけど力使いすぎてんだろ!?」




「ん。だろーな。俺ら側の力、使いすぎて…。あー、ちょっと…痛い……」




「ほらぁ!!!」




「でも問題ねぇ」






力を宿す。銀髪に戻る






「アカメさん!!」




「凛。あれはな。所詮実体のないものだ。だからこうやって、何かを使わないと人も殺せない。


でも、あれの恨みは、ものすごく偶発的に人を殺す。


例えばこの事故で飛んだ破片が通行人の頭にぶっ刺さったり。火が出るはずがないのに火事になったり。それくらいはやってのける」




「だから、何だよ」




「巻き込まれた車に、子供の乗っていない車はお前らの車だけだ。

電車には学生の群れが乗ってる。あとは、ちょっとした権力者?開発系のな」




「っ!?」




「だからさ。死んだら良くない奴らばっかりなんだよ」




「そ、そうだとしてもさ。アカメさんには関係ないだろ!!!」






そこなんだよなぁ~




誰が死のうが人間の問題だし、俺としてはどうでもいいんだよな






「そうなんだけど、こいつら死んだら俺の管理下だ。でもあいつに魂とられて管理が行き届かない。


管理できないなら死ぬなって理論。生きていれば俺は仕事失敗しなくて済む」






ということで納得した




本当なら付近の車も電車も、あと駅も完全大破だろう。




脱線した電車が派手に駅と車に衝突して、怪我して逃げれなくして、その後爆発。それで皆殺し予定だった




それを遅延。車はゆっくり炎にまかれるが、それは薙たちがなんとかしてる




電車も先頭部分はどうにもできねぇけど、後ろにいる奴らと駅内の奴らは助かる可能性がある




ぶつかった事実はなくならないから、無傷はいないけど




とにかく駅にしろ電車や車にしろ爆発する前に処理する。

電車内のやつは黒妖犬に連れ出させて、時間経過で死ぬ前に俺が肩代わりして記憶を消す




ゆっくりといっても極端なスローモーションになるわけじゃないし、衝突事態は一瞬だったからそれはどうにもできない






「今のところ死人200人超えだったはずが30人程度に抑えれてんだぞ」




「っっ」






あれは即死だ。運転手とか、前方の車とか




だから無理




俺がやっているのは衝突から時間の経過で死んだはずの奴らの救助だ




車のやつらはほぼ全員助かる予定。あいつらは爆発で死んでたんだから




電車の奴らは怪我して時間経過で死に、その後爆発で木っ端みじん予定だった




それを崩す。今を生きていれば、俺は完全復活させられる。だから・・・・・・








「・・・・・」






血、とめきれなく、なってきたな








「ということで文句は聴かん。お前も薙を手伝え」







即死してなければ、なんとかなる、はず

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