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魔王の手帳  作者: Karionette
零章 アカメの日記帳
36/219

見舞い2






とん、とん




「ん。…はく?」




”おうさま げんきだった?”




「…全然。死ぬ気はないって、笑ってたけど」




”いやだな はくこ おうさま好きだもん”




「僕もだよ」




”うん…”




「カガシなら、なんとかできるの?」




-我とて万能ではない。死を壊すことはできん-




「そう、だよね」




-王ならば死なぬかもしれない。


が、死者を壊す術を受けたというならば、永遠に壊れ続けるのだろう。


その苦痛は生き物が味わうものではない-




「………」




”あ。しゅき”




「朱鬼ちゃん。あー…いいよ、メールで」




ぽろん


『わたしは、赤目さんに恩義があります。死なせません』


『でも、わたしには何もできません』




「朱鬼ちゃん…」




ぽろん


『赤目さんが居場所をくれたんです。生まれなおさせてくれたんです。


暖かい家族と笑える毎日と安心をくれたんです。


絶対に死なせたく、ありません』




「僕もだよ。地下室に引きこもる生活が変わったんだ。


見えていてももう怖くないし、カガシたちがついていることも知ることができた。


僕にとってもアカメさんの存在は大きいよ」




”はくこにとっては遊びあいて!”




「何とかしたいな…」




-リン。赤鬼。貴様らにできることはない-




”はくこには!?”




-白狐も我もだ。可能とするなら一人のみ-




ぽろん


『誰なんですか?』




「カガシ?」




-王は両方を行き来する管理者。ゆえに霊しか受けぬものも、人のみ影響のあるものもどちらも受ける。今回は、霊を破壊するものによる。故に、霊のみの管理者ならば、あるいは救うことができるやもしれぬ-









…あ?


婆のこと、か?

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