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魔王の手帳  作者: Karionette
零章 アカメの日記帳
32/219

危篤





「はい。こちら虫咬寺です」




『ああ、いつも世話んなってるねぇ。ちょっとこっちこれるかい?』




「…えーと。どちら様ですか?」




『蛇神、子狐。教えてやりな』




「……アカメさんの御婆様!?」




『はっはっは。まぁそんなところだろうねぇ』




「はじめまして。龍川凛です」




『噂には聞いてるよ。こちらこそよろしくねぇ』




「よろしくお願いします。で…ご用件は?」




『ああ、ちょっとあの阿呆が危篤でね。顔見とくかい?』




「…………はぁ!???」




『危篤、だよ。聞こえなかったかい?』




「い、いやいやいやいやいやそういうんじゃなくてですね!?」




『阿呆は死ななきゃ治らんっていうがホントに死ぬとはねぇ』




「死…!???」




『ああ、死にかけか。まだ生きてはいるさ』




「あ、アカメさんって死ぬんですか!?」




『はっはっは。そう思うだろうねぇ。あの子自身もそう思ってるんだから』




「は、はぁ。だってアカメさんですし…」




『あれは霊じゃない。死んだことはない命の宿った体だよ。死にもするさ』




「え…っと?」




『それをあの阿呆は知らない。死なないと思ってるから無茶ばかりするのさ』




「教えてあげればいいじゃん!!」




『これはこちら側の問題さ。人間が口出ししなくていいんだよ』




「……」




『ま、それで御見舞いでもするかい、と思って声をかけたのさ』




「します。いきます。連れてってください」




『即答、か。良い子だねぇ。こちら側を知らないわけじゃあるまいに』




「関係ないですね」




『そうかい。ほんと人間にしておくには勿体ないね。それじゃ迎えを寄越すよ。じゃあね』






いや、大丈夫だろ

俺が死ぬ?

そんな、まさかなぁ


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