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魔王の手帳  作者: Karionette
零章 アカメの日記帳
15/219

呪2




こんにちは




徹です。この前はありがとうございました。






あれから少し龍川さんのお寺でお世話になって、身を清めてもらいました。




その時にいろいろとアカメさんについても伺いましたが、きっと忘れていくのでしょう。




ですから、忘れてしまう前に文字にて想いを伝えようと思います






初対面にも関わらず、いきなり頭を叩かれたのは驚きましたが




あれはアカメさんなりに祓おうとしてくれたのだと聞き及んでおります。




それでも祓えなかったとなると、母の呪いは深いものだったのでしょう。






アカメさんならばご存知かもしれませんが、母は私を憎んでいました。




記憶の中に、少しでも愛された思い出はありません。




私が生まれて出ていった父を想ったせいか、自分を捨てた父の名残があるためかはわかりません。




毎日のように暴力を受け、生活基準が通常とは満たない衣食住を過ごしました。




施設に保護されたのは母が自殺した後になります。




一生不幸にしてやる。これは毎日のように言われ、そして母が最期に私に言った言葉でもあります。




呪いが解けたとはいえ、今もあの言葉や温度は忘れることはできません。




始めにこの言葉を言われた時は肝が冷えました。本当に、何でもわかってしまうのですね。






そして母を召喚したあの儀ですが、あれは本当に大丈夫なのでしょうか。




龍川さんが言うには、死者と生者をめぐり合わせる代償のようなものだろうとのことですが、




だとしても片腕とは重いものです。




あの場所は精神世界だったのだと聞いておりますが、それでもアカメさんは大丈夫なのでしょうか。




壮絶な痛みもさることながら、現在もあの状態が続いているのでしたら心配でなりません。




どうか何か私にできることがあるなら、黒髪の御姿で構いませんから訪ねていただけたらと思います。






私が母と縁を切り、子狐様が母を連れて行ったおかげで




母も苦しむことがなくなったと聞いております。




呪うならば、自身も呪われる。母が人とは思えない姿をしていたのもそのせいなのでしょう。




母と私の関係に思うところはないのですが、救われたというならば一つ良いことができたのかもしれません。






これもアカメさんと龍川さん、はくこちゃんとカガシ様の力あってこそです。






私はどうやって恩を返していけばいいかがわかりませんが、




少しでも皆さまの迷惑にならないよう生きていきます。






この度は誠にありがとうございました。




いーんだよ。礼とか

いらねいらね

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