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魔王の手帳  作者: Karionette
第四章 召喚
105/219

召喚4




これはこれは




ただの人間がアレを握りますか




まったく人間というのは感情の塊のような生き物ですね




死んでも物に宿り、こびりつき離れない




まるでカビですね






そして、我が主は大役を任されたわけですが、




はてさていかがいたしましょうかねぇ




ワタシとしてはワタシが楽しめればそれでいいんですが。








「な、薙くん。大丈夫?」




「…」




「薙くん?」




「いや、問題ない。それどころかどうともない」








・・・はい?




いや、そこの人間。冗談でしょう




怨霊どもが体中にしがみついて、きしみあげているのが聞こえますよ




ほら、首しまってますし




体のなかに霊がはいっていってますよ




心臓にぎられてませんかね




さすがに殺されはしないでしょうが、異常事態に違いはないでしょう








「さすがに私も覚悟したのだが、問題ない」








ありえませんって








「……まぁ、薙くんなら、ありえるか」








…ありえるんですか!?




ひと昔前の人間ならばありえませんね




皆狂って死ぬか、刀に踊らされて殺しまくるかのどちらかでしょう




それを平然と…いや、自身の体が傷ついてるというのに平然としていていいんでしょうか








「ん。龍川、急げ。アバラを折られた」




「全然大丈夫じゃないじゃん!!折られる前に気づいてよ!」








ですよねーよくないですよね




まさか生物ですらない特殊個体なのかと思いましたよ






さて、さて。急げと我が主




妖怪小娘と話し、状況を整理




なるほどなるほど。悪くない。




それからカガシ殿へお尋ねか




ふむふむ。おお、お辛そうに。








「ベリアル」




「なんでしょうか?」




「君ってなにができる?」








ほう そうきましたか




難しい質問ですねぇ








「ワタシは、ワタシがやりたいと思うことならば、大抵できますよ」




「そっか」








ふむ つまらない反応ですねぇ








「じゃ僕を殺そうとしてくれる?」








・・・・・








「は?」




「ベリアルにしか頼めないんだよ」




「いやいや、そのセリフ一つで、リヴィアタンの牙が光り、カガシ殿の目が険しくなっておられますゆえ」




「そのなかでも、できるでしょ。人間でもできるんだし」








・・・ほう この人間




面白い人間ですねぇ




そのまま殺される可能性も知っていて煽りますか




恐れはない




悪魔の上位たるワタシに、死という本能的なものに




なんというか








「壊れてますねぇ」




「・・・・・」








まぁいいでしょう




やれというならやりましょうか




ワタシが人間1匹殺せないなどと、ありえるはずもない




そこに悪魔と神がいたとしても








「では死んでください」








指をならす




無数の斬撃が降り注ぐ




人間は、動くことすらできない




霊ならば生物を殺すことはできないでしょう




しかし、ワタシは霊ではありません






我が主 馬鹿な真似を




悪魔に殺せを命じるならば、仕損じるはずがありませんでしょうに


















「ほう」








銀の光




消えた。すべて、だ




光のもとは、ほうほう。




面白い




死に体でこれほどのことができますか








「…おはよう、鬼叉羅銀さん」




「お前、ほんと、無茶を…」




「アカメさんなら約束守るだろうからさ」








その瞬間、カガシ殿の真たる姿が顕現された




まるで龍のような光輝く蛇の神は、魔王を巻き込む






「リン。また会おう。それまでは用心せよ」




「アカメさんを頼むよ」




「無用な心配をするな。我に任せよ」






そして邪魔な蛇神は魔王を伴って天へと消えた




そうですか。それを選びましたか。








「……じゃあね、カガシ」






残された主はぽつりとつぶやいた




カガシ、お前が離れたらあいつが…

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