待ち焦がれ続けた日々の終点
「リフィア…… 私ずっとあなたに会いたかったのよ…………」
フィリアの大きなその目に映る、最愛にして自分の命を捧げられる親友である、リフィアを見つめながら、フィリアはボロボロと涙を流し、気づいた時にはその小さな親友を抱き上げていた。
「フィーちゃん、久しぶりじゃの。元気にしていたかの?」
「うん。元気にしていたよ。それに、辛いこともいっぱいあったんだよ。でもね、リフィアに会えて全部吹っ飛んじゃったよ」
「そうじゃなぁ。前に会った時よりもフィーちゃんは随分と大きくなったし、それにちゃんと大人になれたようでよかったのじゃ」
「うん、全部リフィアのおかげだよ」
フィリアはリフィアを離さないように、両腕で優しく包み込むように抱擁する。
クロノは、その二人の姿を見て、頬に何かが伝った感覚が伝わり、頬に手を当てると、いつの間にかもらい泣きをしていたようだ。そして、静かにその瞬間を迎えた二人に祝福の言葉を呟くのであった。
「良かったね。フィリア」
フィリアは、今まで胸の内にしまい込んでいたリフィアへの想いを全て、出し切るようにその想いを伝えた。その溜めこんでいた長い時間はフィリアにとっては、苦しいものであったが、ようやく解放する事が出来てその表情はいつも以上に明るい表情であった。
「リフィアがいなくなってから、私本当に頑張っていたけど、どんどん刻印が変わっていくのを見てから、私怖くなっちゃって色々普段しないことをしていたりもしたのよ」
「フィーちゃんは、わらわの能力を本当に良く使っているから、その分消費が激しかったのじゃな。でも、元気そうで何よりじゃよ」
「うん。私も元気なリフィルを見られてとても嬉しい!」
「そ、そうじゃな、それで、フィーちゃんもう少し力を弱めてくれると、助かるのじゃが………」
「あっ! ごめん。痛かったかしら」
「いや、そうではないじゃが…………。会った時は今のわらわぐらいだったのに、おっぱいもいっぱい育ったの…………」
フィリアは感情が高ぶってしまい更に、リフィアを抱く力が強くなり、リフィアはフィリアの豊満なふわほよの乳房に沈められそうになったので、力を弱めてもらい窒息をするのを防ぐのであった。
その後は、しばらく間二人は時間を忘れる程に話続け、昔の思い出話やシスターでの出来事、クロノと出会ってからのクエストの話など、フィリアは心躍らせながらリフィアを両腕で抱擁し続けながら話していたが、その話が落ち着いてきた頃を見計らって、リフィアはフィリアの肩をポンポンと叩く。
「それでね、あの時は――――――――――」
「フィーちゃん、そろそろ気持ちは落ち着いてきたかの?」
「ううん。まだまだだよ。私はもっとリフィアとお話がしたいわ!」
「わらわもそうじゃけど、そろそろ、わらわも大切な事を二人に話しておきたいから、最後に一言話して終わってくれるかの?」
「うーん。仕方がないけど分かったわ。それじゃ最後にリフィア、顔を上げてくれないかしら」
フィリアは、尊い親友であるリフィアと向かい合うと、リフィアは一瞬クロノの方を見て、クロノは首を傾げていたのを、目にしてから目の前にいるフィリアとお互いに見つめ合うと、
「ほら、リフィア。目を瞑って……」
「やれやれ、これでは、これからクロノをいじりづらくなってしまうの」
リフィアは、観念したようにその魔石のような深い蒼色をした両目を閉じると、フィリアはその唇に優しく自分の唇を重ねるのであった。
数秒間、二人は唇を重ね合った後にゆっくりと離し、そのままフィリアは、リフィアを名残惜しそうに、抱えていた両腕から離すのであった。
「フィーちゃん、これで落ち着いたかの?」
「正直まだ足りないけど、それだと、リフィアが困っちゃいそうだから我慢するわ」
「またこの次に話すのをわらわも楽しみしておるのじゃ。……さてこの後話す事は、出来ればメイオールにも聞いて欲しかったのじゃが、メイオールは色々と疲弊しておるから、今から話すことを二人共、よく聞いてほしいのじゃ」
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