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よくもやってくれたのじゃ

「サリメナよ。おぬしやってくれたの」

「なんのかな~。さーしゃんわかんない~」

 

 幼い体躯の神様である、リフィアとサリメナは向かい合うように座っており、リフィアはサリメナに対して思うことがあるのか、その表情は怒りが感じられる程であり、サリメナもリフィアとは別に思い当たることがあるのか、その顔を逸らしていた。


「とぼけても無駄じゃ。おぬしのシスター共が、何やら策を講じたようでこちらのシスターや使徒にも影響があったらどうしてくれるのじゃ」

「だ~から、サーしゃんは知らないって~」

「知らばっくれても無駄じゃ。こちらもある程度は調べておる。だから白状せい」

「ちぇ~。バレてたか~」

 

 サリメナはこれ以上隠し通せないと思ったのか、その口を尖らせてつまらなさそうにした。

 

 この日サリメナが指示したのはまずクロノとクォンを二人っきりにする事であり、指示に従ったシュメルは使徒の力を発動していた二人の力を利用し、学園内に警報を鳴らさせていた。

 

 その結果二人は学園から出されてしまい、一日を外で過ごすことになったのだ。


「結局おぬしの迷惑行為で影響があった訳ではないが、今後このような行動はこちらにも影響があるがゆえにやめてほしいのじゃ」

「え~! それじゃあ、クォンしゃんが辞めちゃったらどうするの~」

「そんなの知らんのじゃ。またおぬしが一から使徒になれそうな者を探して来ればいいだけのことじゃろ」

「そんな簡単な事じゃないんだよ~。それはリフィアしゃんだって知っているでしょ~」

 

 サリメナはぶーぶーと文句を言っているがリフィアは一切聞く耳を持たなかった。


「それとじゃが、クロノとそちらのクォンとかいう使徒との交流も一旦止めようと思っているのじゃ」

「なんでよ~! 力を貸して欲しいって言ったのは、リフィアしゃんじゃん! それなのになんで止めようとするの~!」

 

 サリメナはいつもより大きな声音でリフィアに抗議する。


「じつは新たな冥獄凶醒(めいごくきょうせい)が見つかったという情報が入ったのじゃ。しかも今回はそれなりに姿を現しているようで、情報が順調に集まっておるのじゃ」

「そうなると思いつくのがいるけど、あいつなら他に任せて~、その間に使徒の二人の仲を更に深めさせて新たな戦力を作りだそう~」

「ダメじゃ! そんなことをしている時間はないじゃろうし、出来るだけ確認できている冥獄凶醒が少ないうちに始末しておかなければ、奴らが生み出す(まがつ)によって数も負けてしまうのじゃ」

「確かにリフィアしゃんの言う通りだけど、今だって特訓中のクロノしゃんが、そう簡単に役に立つとは思わないけど~?」

「うぐっ……そうとも言うかもしれんが……」

 

 リフィアは急に歯切れが悪くなる。

 それを見たサリメナはにんまりとしながら、


「でしょ~。それならサーしゃんに、いい考えがあるの~」

「……なんじゃ言ってみるのじゃ」


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