夜のシスターフィリア
「くううううう。なんかこれ。すっごく変な感じがして、けっこうつらいかも」
「大丈夫、フィリア? もし辛いなら中止するけど?」
「ううん、平気。そのまましていていいよ」
フィリアは、絞りだすように声を出し、クロノは少しずつ修復される刻印を眺めながら、早く終わらないかと気持ちを焦らせていた。
だが、刻印が元通りになるまで残り半分といったところで、事態は更に変化する。
「くふっ。うふふふふふ」
「フィリア、急に笑い出してどうかした?」
「へ。平気だからっ、続けて……ね」
フィリアは腕で目を覆いながら急に笑い出し、今はなんとか堪えている。
クロノはやはり何かがおかしいと思うが、フィリアが平気というならば、ということでその手を止めずに作業を続けると、フィリアも落ち着いているのか、先ほどから静かになり刻印が戻るまで、あと一歩までになった。
「フィリア、もう少しで終わるからね。……フィリア?」
「くふっ。くふふふふふふふ。あーははっははははははははは! クロノちゃん! 待って! これ以上されたらおかしくなる! フィリアおかしくなっちゃううううううう‼」
「え? えっ⁉ えええええええええっっ⁉」
クロノは、突然発せられたフィリアの嬌声に戸惑うが、その手を止められず、力を送り続けると刻印は元に戻ったが、またもフィリアが急に静かになり、心配になったクロノが声をかけようとしたその時だった。
フィリアは、突然体を起こすと、クロノを押し倒し馬乗りになり、その大きな目をギラギラに輝かせ、妖艶な笑みを浮かべて声を発する。
「クロノちゃん、今夜はずぅううと、楽しいことをしましょうねっ!」
「フィ、フィリア⁉ いったい――――むぐぅっ」
クロノが話している途中に唇を重ね、更にそのまま舌まで入れられ、何が起きているのか動揺しすぎて頭がパンクしていた。
深くキスを終えたフィリアは、その唇を艶めかしく舌で舐めとると、嬌笑しながら表情を緩めて、その顔を今度はクロノの耳元に近づけると、フワッと香るいい匂いと、柔らかいおっぱいがクロノの体に触れ、クロノもクロノで溢れそうな感情を抑えるのに必死であったが、そんなクロノのことなどお構いなしにフィリアは耳元で囁きながら誘惑を続ける。
「クロノちゃんは本当にカッコイイなぁ。それで私もそんなクロノちゃんを見ていたら気持ちが高まって抑えきれないの。だからこれから、いっぱい、いっぱーい。朝が来るまで楽しいことをしましょうね」
フィリアは言い終えるとクロノの耳を甘噛みし、クロノはその一撃により限界ギリギリで耐えていた何かが崩壊する。
「フィリア……」
クロノは無意識に、フィリアの背中を抱こうとすると、
「あん。クロノちゃん、ちょっと待ってね」
フィリアは身体を起こして上下のシスター服を脱ぐと、ブラジャーを外し、その大きなおっぱいをクロノの胸へと押し当てると、最後に履いているパンツへと手を伸ばし、するするとゆっくりと下ろして、フィリアが身につけているのは、ガーターベルトとハイソックスのみとなった。
「ふふ、裸になっちゃった」
今も僕の腹の上で煌びやかかつ、妖艶で、今も僕の心を掴み取る小悪魔のように無邪気に薄っすらと笑みを浮かべる、フィリアの大きな瞳は、僕しか映していなかった。
「クロノちゃんに見られてとっても恥ずかしいけど、それよりもこの気持ちが抑えることが出来ないの。こうなったのもクロノちゃんのせいだからね。それに私今、体中が熱くて仕方が無いの。だから私をクロノちゃんの好きなようにして、いいよ?」
その言葉にクロノは身体が痺れた。こんなことを言われて応えることが出来ないのであれば男ではないだろう。
クロノの心が燃え滾っている中で、更にフィリアはその身体を密着させると、その鼓動がクロノの胸にまで伝わりそうなほど強く鼓動していた。
クロノも、これほどの美少女を好きなように出来ることの喜びに、興奮を抑えきれず、息を荒げてただただ欲望に飲まれていた。
「フィリア……僕も上手く出来るか分からないけど、大事にするからね……」
クロノもゆっくりとズボンを下ろして臨戦態勢になろうとしたが、フィリアが覆いかぶさっていて上手く脱げない。これはフィリアに一度どいてもらうしかないので、今もその豊満なおっぱいを押し当てて、動かないフィリアに声をかけたが、反応が無い。
今度はフィリアの背中をポンポンと優しく叩き、それでも反応が無いので今度は、背中を揺すってみたが起きない。それならばおっぱいを揉んで……ってそれはダメだろ!
最後にクロノは、反応がないフィリアに静かに声をかけることにした。
「おーい、フィリア? 起きてる?」
数秒待ったが、ダメだ。返事が無い。どうやら寝ているようだ。
クロノは、その事で急に頭が冷えるとギュンギュンに漲ったこの気持ちを残しつつ、やりどころを悶えながら探っていると、突然よく知った声がクロノを耳に届く。
「フィーちゃんとクロノがくっつくのは、縁結びの神様として、見届けてもよかったのじゃが、二人に今子供を作られると、色々困るので待ってもらえるかの?」
クロノは声がする方へギギギとブリキのように首を動かして視線を向けると、自称、縁結びの神様らしい、お子様ボディ神様であるリフィアが頬に両手を当てながら複雑そうな顔で、二人を眺めており、クロノは両手で真っ赤になった顔を覆いながら絶叫した。
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