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プール

 (今回のお話は海守うみもり 船秀ふなひでの視点でお送りします)


 男の子に性転換してから早3ヶ月、恐れていたことが起きてしまった。


 時は6月下旬。

季節は梅雨も明け段々蒸し暑くなってきた。


 クラスの男の子たちは夏服に模様替え。

入学した頃よりも薄着になっている。


 女子だった頃はこの時期になると下着が透けないかと冷や冷やものだ。

もちろん気にしない人もいるのだが。

その点男子はブラが透けることはない。

何せ付けていないのだから。


 それにしても僕は3月までブラを付けていた。

それはもちろん女だったからだが性転換した今でもまだ付けていない状態に慣れない。


 スカートだってそうだ。

最近はもちろん履いていないのだが未だに履きたいという欲求がある。

体は既に男なのだが未だに心は女の子だ。


 クラスを見渡すと僕のその悩みとはよそに何人かは女性用下着を着けている。

そしてその全員がオネエ言葉だ。

つまりまだ性転換前に未練があるのだ。

開き直っている輩もいる。

僕だって未練があるが厳しい委員長の手前弱音を吐く訳にはいかない。


 委員長との同居は一年間。

それが過ぎれば僕はオネエ軍団かイケメン軍団に所属しなければならない。

(完全に僕の私見ですが)

このクラスのイケメン比率は高い。

そして僕も自慢ではないが鏡で見た感じはイケメンだと思う。

(他人がどう思おうがそう思いたいだけだが)

1年後の僕がどちらに所属しているか分からないが今の状態を受け入れ楽しみにしようと思う。


 しかし、今困っていることがある。

それは体育の時の着替えだ。

女性用下着を未だに着けている男もいるのだが今はそれが問題ではない。

普通に男の子の裸が見れるのだ。

女子だった頃は考えられないぐらいに。

なんてたって男の子は上半身下着を着けない。

もちろんシャツぐらいは着ているのだが。

それが僕にとっては直視できないぐらい恥ずかしいのだ。

僕の恋愛対象は男の子。

こんな男の子のしゃべり方を習得したって男の子が大好きなのだ。

それにクラスにはイケメンだらけ。

元女子たちとは言え非常に眩しい。

その神々しい時間が僕には耐えられない。

有り難い時間ではあるけれども。


 そんなことを毎日、僕は思っています。

性転換していなければ最高なんだけど。


 それが今度はプールの授業。

神様、ありがとうございます。


 僕は前日の夜に新しく来た水着を見ていた。

思っていたとおり女子の時とは比べものにならないぐらい布地が少ない。

僕は

「こんなの着れるかな」

と独り言を呟いた。

それを聞いた委員長は

「何言っているんだよ。

これが正式な男子の水着。

慣れなきゃな。

それに女子の時とは違い余分なものが無い。

帰って気が楽だよ」

そりゃぁ、心が男のあんたは気が楽だったろうな。

と心の中では思ったが口には出さなかった。


 プールの着替えの時間。

思っていたよりも凄い光景だった。

ちゃんと大事なところを隠して履いている男子もいたがそんなことお構いなしの男子もいる。

それどころか自慢している奴もいる。

とにかく女子だったら体験できない経験だ。

それにしても僕には刺激が強すぎる。

卒倒しそうだ。

ここは天国ですかと神様に問いたい。

そうこうしながら天国の時間は過ぎていった。


 そして、授業。

クラスのみんなが整列してまずは準備体操。

それにしても男子の水着はなぜ胸を隠さないのか。

正直、この感覚はとても慣れない。

クラスの何人かは胸を隠す仕草。

僕も思わず胸を隠す。

あぁ、まだこんな所に女子が残っているんだなとつくづく思う。


 授業はいきなり水泳のタイムから始まる。

まずはバタフライ。

みんな一斉に泳ぎだした。

とても力強い泳ぎだ。

次に背泳ぎ。

そして平泳ぎ。

最後にクロール。

みんなとても早かった。

そして男子ってこういう泳ぎ方をするんだとも思った。

やっぱり女子とは違う。

みんなかっこいい。


 僕はと言うと、実は女子の頃からカナヅチ。

どの泳ぎも出来ない。

早速、担任から居残り授業を命じられたほど。

担任は

「男たるものあらゆるスポーツが出来なくてはならない。

もちろん水泳も」

と言っていた。

担任は実は元女子だが男子はこうあるべきだと偏見が強い。

運動音痴の男子もいるだろうにとも心の中で思った。


 僕の水泳特訓を横にみんなはタイムを計ったら自由時間。

僕は居残りが決定しているのに気楽なもんだ。


 自由時間をよく見ていると男子的な遊びと女子的な遊びに別れている。

具体的に言うと距離感が近いグループと遠いグループ。

体力を使っているグループとそうでないグループ。

見事に別れている。

僕は居残りが決まってどちらにも入っていないが。


 みんながいなくなった後、僕1人だけがプールに残った。

何せ今日最後の授業だからみんな帰ってしまったのだ。

委員長は

「帰ったら栄養に良いもの用意しておくからね」

と言って帰って行った。


 担任は

「泳げるようになるまでは毎日特訓だからな。

大丈夫、男になったからには女子の時より体力がある。

絶対にものに出来るように指導してやる」

と熱血指導。

僕にとってはありがた迷惑。

早く寮に帰ってBL小説を読みふけりたい。

そう思いながら僕は特訓に耐えました。


 結局一週間かかりましたけどようやく泳げるようになりました。

今は筋肉痛でとても痛いです。


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