第十一章9 【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第7試合】6/【アンデッドチーム】の危機感1
【宇宙人魚チーム】は、【フェイマス・フォーム・ドレッサー/有名形態鏡台】の力で変身する力を持った【勇者】、【英雄】などの別解釈の存在、【グローリー・スターダム/(略語)グロスタ/栄光スター地位/栄光主人公/(略語)栄光主】からのいわれの無い迫害を受けていたと言う過去があった。
それについて言えば、【アンデッドチーム】も同様である。
見た目が【死者】から蘇った者達などで構成されているメンバーなので、【宇宙人魚チーム】以上に【栄光主】から敵対視されていた。
姿を見たら即、殲滅とばかりに対話の機会すら持たせて貰えずに、存在イコール悪として討伐の対象となっていた彼等は何度も命?の危険にさらされた。
その危機感から、【アンデッドチーム】は24種類の【新生命体】の創造を研究する様になり、それが認められて【選ばれし者】に選ばれたのだった。
【アンデッドチーム】は、【超越】や【謎】に挑戦するために、この技術を学んでいるが、【下から這い上がって来る者】にも注意をはらっている。
【超越】や【謎】は【覇王】よりも【上位】に存在し、【覇王】は【挑戦者】と言う立場になる。
それに対して、【覇王】が【上位】とし、【下位】からの【挑戦者】の脅威も視野に入れている。
その【下から這い上がって来る者】こそが、【グローリー・スターダム/(略語)グロスタ/栄光スター地位/栄光主人公/(略語)栄光主】である。
【栄光主】は【上に君臨している者】では無く、基本的に【下から力を付けて自分達を追い落とす存在】なのである。
【上に君臨して暴虐の限りを尽くす者】は別に存在する。
それは【超越】や【謎】では無く別の【表現】で言い表される。
それについてはそれが出て来た時に語るとし、今はその事は触れないでおく。
問題は、【下から来る者】である。
【物語】において、【冒険譚】などで、【栄光主】と同じ立場の【勇者】や【英雄】は初めから強かったと言うことはない。
ほとんどの場合、【弱い立場】の存在で登場し、そこから紆余曲折を経て、強くなり、やがては、【覇王】と同じ立場の【魔王】や【邪神】などを討伐し、その者を【勇者】や【英雄】と呼ぶのである。
そう・・・人類が求めているのは、初めから強かった者ではない。
弱い存在から成長し、やがて、強大な敵を倒すから【英雄視】されるのである。
それが投影されているのが、【栄光主】と呼ばれる存在である。
ほとんどの【栄光主】が弱い存在として存在し、そこから這い上がって、スターダムに上がって行くのが弱者は求めている。
それを体現しているのが【栄光主】である。
初めから強い者が力のままに暴れたらそれはどちらかと言えば【覇王】と称される。
強い者が力のままに暴力をふるえばそれは悪とされる。
弱かった者が強くなって力を付けるからこそ、意味があるのである。
そうやって、【栄光主】は人々から求められている。
だが、【栄光主】が【主役】で居られるのは、【覇王】が居るからである。
【覇王】を倒す事によって【栄光主】は【勇者】や【英雄】とも言われているのだ。
それは努々忘れてはならない。