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第十一章57 【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第8試合】17/恩人【ネリー】&【ローレッタ】×【フェアリア】4

 【ネリー】と【ローレッタ】の【フェアリア】に対する愛は少し異常とも言えるものがあるとも言える。

 会ったことも無いから当然、本人がどういう顔をしているかも解らないので、【美女】を描いたとされる【絵画】は全て、【フェアリア】と思いこむ事にしている。

 例えば、世界一有名な【美女】の絵として有名な【モナ・リザ】も彼女達は【モナ・リザ】とは呼ばず、【フェアリア】と呼んでいるくらい狂信的な部分がある。

 また、【宗教】の様なものも作り、【御神体】として【美女】をかたどった【彫刻】を祀り、それを崇める様な活動をして、世間から、【サバト】と呼ばれている。

 【サバト(SABBATH)】とは、ヨーロッパで信じられていた魔女あるいは悪魔崇拝の集会の事を指している。

 魔宴、魔女の夜宴・夜会とも呼ばれている。

 そう言った行動をするから、ますます【フェアリア】の【アブソルート・デモネス(絶対女悪魔)】としての悪名が広まって行った。

 つまり、良かれと思ってやっている事が逆に本人にとって嬉しくない事にすり替わっているのである。

 そう言う意味では感覚が世間と大きく乖離していると言えるだろう。

 悲しいかな、その噂が廻りに廻って、【フェアリア】自身の不幸も増幅させているのだ。

 彼女が、【悪魔女】として、蔑まれ、【シェリア】以上に【レイプ】や【殺人】の恐怖に怯えて暮らさなければならないのは、【ネリー】と【ローレッタ】の狂った様な【狂信】が元凶となっていた。

 【フェアリア】も命の危険から身を隠して生活しなくてはならなくなったのは、【ネリー】と【ローレッタ】の熱心過ぎる活動が発端になっている事が多いのだ。

 そう言う意味では、【ストーカー】にイメージが近いと言えるだろう。

 【ストーカー】も相手が喜ぶと思って近づくが、本人は恐怖とストレスを感じると言う事を引き起こす。

 【ネリー】と【ローレッタ】はそう言うタイプに近い性質を持っている。

 それは、【亡霊】や【呪い】に取り憑かれている人生を送っている2人だからそうなってしまったと言う不幸である。

 彼女達は決して悪気がある訳ではない。

 悪気は全くない。

 むしろ、【フェアリア】に対する善意しかない。

 だが、必ずしもそれが正攻法で伝わるとは限らないと言うことである。

 あなた方ならどう思うだろうか?

 誰かに絶対的に崇拝されるが、それが原因で不幸になる。

 そうと解っていてそれを認める事が出来るだろうか?

 おそらく、【フェアリア】はお人好しでもあるので、認めるかも知れない。

 【ネリー】と【ローレッタ】にとってはそれが逆に良いと思うのかも知れない。

 好かれる事イコール不幸とも言える【ネリー】と【ローレッタ】。

 それはチーム名ともなっている【呪い】を体現しているとも言えるだろう。

 あな恐ろしや【ネリー】と【ローレッタ】。

 彼女達の【フェアリア】に対する歪な愛と崇拝は今もなお、続いている。

 彼女達に悪気はない。

 彼女達は【フェアリア】のためを思って行動している。

 それだけは間違いない。

 自分達の行動が【フェアリア】の不幸を呼んでいると知ったとき、彼女達が受けるショックは計り知れないだろう。

 それは、避けたいところだ。

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