第十一章44 【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第8試合】4/バトル方式1
チームメンバーが出揃った事で、【師弟チーム】からは、チームリーダーである女子大生【染井 佳乃】と祖父の【栞酎 翠詠】の2人、
【呪いチーム】からは同じくチームリーダーである【無数の霊】に取り憑かれた者【ネリー・ウォーラル】/イギリス女性と【無数の呪い】を受けた者【ローレッタ・サンドフォード】/アメリカ女性の2人が前に出る。
【翠詠】は、
「うほほほほ。
美女に囲まれて、天国の様じゃのぉ~」
と言った。
【佳乃】は、
「恥ずかしいから止めてってば、お爺ちゃん」
と顔を赤らめる。
2人は祖父と孫娘の関係である。
だが、師弟関係は逆である。
孫娘が師匠であり、祖父は弟子である。
【ネリー】と【ローレッタ】は口を揃えて、
「「きもっ・・・」」
と言った。
【佳乃】は、
「うちのジジイが失礼したわね。
お詫びと言っては何だけど、初戦の対決方法は貴女達が決めて良いわよ。
不公平な勝負じゃ無い限り、私達はそれに従うわ」
と言った。
すると【ネリー】は、
「ならば、【六道】と言う言葉はご存じかしら?」
と言った。
【佳乃】が、
「【六道】?」
と首を傾げると、【翠詠】は、
「それはひょっとして、
仏教の教義でいう地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道の六種の事かい?
人間は因果応報により、死後はこの六道を輪廻転生する(生死を繰返しながら流転する)という事じゃな」
と言った。
【ローレッタ】は、
「そう。
その【六道】になぞらえて、6つの【架空世界】を作って、脱出する勝負。
言ってみれば、【六道脱出勝負】ってのはどうかしら?
うちではこれを提案しようと思っていたんだけど」
と言った。