第十一章11 【覇王杯/オーバーロード・カップ1回戦/第7試合】8/バトル方式1
【宇宙人魚チーム】と【アンデッドチーム】はこれから行う予定の第7試合の最初のバトル方式の相談をする事になる。
ただし、これは無意味となる。
この第7試合は8つの試合で唯一、相手チームと直接戦っていないのである。
それは、どういう事か?
簡単な話である。
第3勢力が登場し、それとそれぞれバトルをして、【生き残った】のはもちろん、第3勢力を追い払った時の戦績の評価で良かった方が次の試合に勝ち残ると言う事で双方のチームは納得するからである。
この両チームにとって、相手のチームとの戦いよりも優先させるべき優先事項。
それは、両チームを迫害してきた【栄光主】達との戦いに他ならない。
勝利条件をその偽善者達の駆除、もしくは排除の結果とするのに双方のチームに異論は無かったのであった。
その流れについて、少し紹介しよう。
それでは、他の試合と同じ様に、チームリーダーとして、【宇宙人魚チーム】からは、【宇宙人】/【朧】と【人魚】/【ラーエル】のペアが、
【アンデッドチーム】からは、【ネクロマンサー】/【デス・ヘブン】と【ゾンビ】/【狂呼】と【ゴースト】/【エゴースト・エゴイスト】のトリオが前に出た。
【デス・ヘブン】は、
『【アンデッドチーム】にはチームリーダーは3名おる。
この私、【デス・ヘブン】。
私の右隣が【狂呼】、
左隣が【エゴースト・エゴイスト】になる。
代表して私が話す。
そちらは誰が私と話をするのだ?』
と言った。
【朧】は、
『ではこちらは【人魚】の【ラーエル】に任せるとする。
ちなみに僕は【朧】と言う』
と言った。
【ラーエル】は、
『良いの?私で?』
と聞く。
【朧】は、
『かまわんさ。
バトルのやり方の話し合いに口を挟むつもりは無い』
と話していると、
「じゃあさぁ~、悪いんだけど、俺達が口を挟まさせて貰って良いかなぁ~」
と言う声がした。
【朧】が、
『誰だ?』
と聞くと、その声は、
「分かり易い言い方をすれば、【勇者様】や【英雄】って感じかな?
いやね、【魔王(覇王)側】が勝手にレベルアップするって聞いたんでね。
こっちも黙って見てられないって思ってね。
こっちも【勇者候補】を鍛えなきゃって思ってさぁ~、
なら、【魔王】の戦力を削ろうって事になってさ、
ちょうど、【地球】の新しい【覇王】を決める戦いってのがあるって聞いたからさぁ~。
ちょいと、お邪魔させてもらおうと思ってね。
で、トーナメント戦みたいなのをやってるのを見かけてさぁ~、
この中から見た目がモロ討伐対象のチームが無いかって見てたらさぁ~、
両チームともぶっ殺してくださいって感じの見た目のチームだったんでね、この第7試合に乱入させてもらおうって思ってね」
と言ってきた。
そして、不敵にも、
「申し遅れました。
俺、【栄光主】の【栄光高主第千席】はらしてもらってる【高宮 新八】って言いまぁ~す。
あんた達をぶっ殺しに来ましたぁ~」
と付け加えたのだった。