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魔力操作の練習だ!

当時 〜2年前〜


『カーラ。そろそろか?』

『耳が少し動いたわ。多分私達の声が聞こえてるのよ』


あったかいなぁ、まるで毛布にくるまれているような、、、

ん?毛布?


「クアァ、、、!」

『おぉ!起きたぞカーラ!』

『えぇ、あなたのその声でびっくりさせては駄目よジャック』


一発背伸びをかまして、声のする方向に目を向ける

ま、眩しい、、、って!

そうだ!俺は転生したんだった!


「!」

『ぬあっはっはっは!目を丸くさせて俺を見ているぞ!』

『ふふふ、はじめまして坊や。あなたのママとパパでちゅよ〜』


目が冷めてから最初に見た景色は、巨大な白い狼2匹の顔だった

左にいる薄い灰色の狼はおそらく俺の母親「カーラ」だろう

そして、右でちぎれんばかりに尻尾を振ってこちらを見ている純白の狼が父の「ジャック」で間違いないだろう

やはり目の前に猛獣二匹、今世の自分の親だとわかっていてもチビッちまうぜ


ジョロジョロジョロ〜


『む、これは、、、おもらしか?』

『あらあら〜、びっくりしちゃったのかしらぁ〜』

「わ、わうわぅ!(す、すみません!)」


声を発しようとしても、聞こえるのは子犬のような高い鳴き声だけだった


『なんて言ってるるんだろうな?』

『気持ちよかった〜。って言ってるんじゃない?』

『ぬはははは!こいつは大物になるぞ!』

「わぅぅ、、、(全く意味が通じてないな、、、)」


なんやかんやあってママとのミルクタイムになった


『おいちいでちゅか〜?』

「わぅ、わぅ、わぅ(めちゃ、うまいっす、うっぷ)」

『ふふふ、そんなに焦らなくてもママはどこにも行きませんよ〜』


この世界での初めての食事、五臓六腑に染み渡るぜ


ミルクを飲みながら現状について冷静に考えてみる

まず、俺は洞穴を拠点とするホワイトウルフの夫婦の子供に転生をした

そして、対象のことを知りたいと思えば、特典の一つである鑑定眼が発動して、(種族)(名前)(性別)(年齢)(強さ)がわかる。今もしようと思えばできたので、いつでも発動できると見ていいだろう。

前世の記憶に関しても、しっかりと残っているので、あと残すは「高い身体能力」だ

一応生まれたばかりでもホワイトウルフという狼と似た存在の赤ちゃんなので、元々の身体能力は人間よりは高いはず。

そう考えると、俺は人間側からしてもホワイトウルフ側からしても相当強力なホワイトウルフなんじゃないのか?


『いっぱい飲んだわねぇ〜。あら?そろそろ御眠の時間かしら』


どうやら今日はここまでのようだな、明日のことは明日の自分に任せよう

と、とにかく、、、今は、、、ひとまず寝るかぁ、、、


クゥ、、、クゥ、、、

『おやすみなさい』


*****


数時間後、、、


『ぬははは!今日はグリフォンを狩ってきたぞ!』

『キャー!ジャック、あなたその傷どうしたの!』

『やはり我が子には強い父を見といてもらいたくてな』

『張り切ってんじゃないわよ!このバカ!』


バシン!


鈍い音が聞こえたところで俺は覚醒した


『あ、あらあら〜起きちゃったの〜』

『どうだ我が子よ!お父さんがお前のためにグリフォンを狩ってきてやったぞ!』

『ちょっと静かにしててジャック!』


父のジャックが口に加えていたものを眼の前に落とし、見せてくれた


ーーーーー

(種族) グリフォン

(名前) なし

(性別) 雄

(年齢) 28

(強さ) B

ーーーーー


「ワゥウ!?(なんじゃこりゃ!?)」

『ぬあっはっはっは!驚いておるな!お前の父ちゃんはグリフォンを倒せるホワイトウルフなんだぞ?』

『はぁ〜。ジャック、あなたは万年バカね、、、後で手当するからそこで待っておいて』


ジャックはカーラに促されると豪快に笑いながら洞穴の奥へ消えていった


『はぁ、、、貴方はあんな大人になっては駄目よ』

「ワゥゥ、、、(どんな種族でも女性は苦労するんだな、、、)」

『ほら、もう一度寝ましょうか』


俺はカーラに促され、もう一度寝床である干草のベットで横になった


『ふふふ、興奮しちゃって眠れないわよね。じゃあお母さんがフェンリル様のお話をしてあげましょう』

「ワゥ?(フェンリル様?)」

『フェンリル様はね、私達のご先祖様と呼ばれているの。遠い遠い昔、あるところに魔王と勇者がいました。魔王と人間はお互いの縄張りを増やすために日々戦っていました。そんな戦いが長く続くうちに、川は枯れ、地上が痩せていき、ついには風さえも吹かなくなりました。そんな時、フェンリル様がさっそうと現れました。すりと、フェンリル様が通った場所から水が出て、花が咲き、風が吹き始めたのです。そんなフェンリル様のことは人間軍と魔王軍の両軍にもすぐに伝わり、皆がフェンリル様を救世主とたたえたのです。しかしそんな中、、、あら、寝ちゃったわね。じゃあ続きはまた今度ね、私のかわいい坊や』


*****


現在 〜当時から2年後〜


「と、父さん母さん、ユニコーンの肉はもう十分だよ」

『本当か?なら、、、』

バシッ!

『あなた馬鹿なの?ほらアル。遠慮してちゃ強い雄には成れないわよ?』


隣で大きなたんこぶを作った父さんが感慨深い顔でウンウンと頷いている


「ありがとう母さん」


ブンブンブン!


プイッとそっぽを向いた母さんだが、尻尾は嘘をつけないみたいだ


『そういえばアル。今日はお前に魔力について教えてやろう』

「ほ、本当に!?」

『あぁ、以前からお前は魔法について知りたがっていたし、何よりお前には魔法の才能がある。体も大きくなってE級魔法なら余裕で耐えれる体に成っただろう』

「ありがとう父さん!すぐ食べるね!」


ブンブンブン!


わかりやすい夫婦だなオイ


*****


「それじゃあ母さん!行ってきます!」

『気をつけてね〜!人間を見つけたらすぐに逃げるのよ〜』

『安心しろカーラ。アルは命に変えても俺が守る』


こういうときにやっぱり父親ってのはかっこいいと思う


俺と父さんは近くの川に着くまで魔法や魔力について話し合った


「父さん、魔力って俺の体の中にあるんだよね?」

『そうだ。我々には魔石というものが体の中心にある。そこから必要な分だけの魔力を引き出して魔法を放つんだ』

「その魔石から魔力がなくなったらどうなるの?」

『死ぬな』

「は?」


死ぬ?魔法を使うのってそんなに命がけなことなのか?


『だが滅多に死ぬことはないから安心しろ。限界点に近づけば近づくほど体に負荷がかかるから止め方を知っていればしんどくなる前に止めればいい』

「そ、そっか」


逆に言えば、止め方を知らなければ魔力の放出が止まらずに死ぬということか、、、

思ったより魔法ってのはリスクがあるんだな


『そろそろ川に着くな。今日はそんな死に方をしないためにも体内の魔力操作を練習するぞ』

「体内の魔力操作か、、、」

『ぬあっはっはっは!そう力まなくても危なければ父さんが止めてやる』

「うん!頼りしてるよ父さん」


ブンブンブン!


*****


川についたので早速魔力操作を練習することになった

眼の前の川自体は非常に澄んでおり、そのまま飲んでも問題なさそうだ


『それじゃあ早速魔力操作を練習するぞ。まずは体内の魔力を感じるところからだ』

「体内の魔力を感じる?」

『さっき我々には体の中心に魔石があることを説明しただろう?具体的には胸の左側だ』


胸の左側ということは、前世で言う心臓と同じ場所にあるということか

父さんが俺に近づいて左胸に前足を当てる


ボワァン、、、


「あ、何か温かい、、、!」

『どうだアル、これが魔力だ。このまま魔力を流し続けるから左胸に意識を集中させろ』


父さんに言われた通り俺は目を閉じ、左胸に意識を集中させる


少しづつだが温かい場所が立体的に感じることができ始めた

少しづつ、ゆっくりと、俺は魔力の形を鮮明にしていく

そしてついに、球体の物を認識できるようになった


「父さん、左胸に丸いものがあることがわかったよ」

『ぬ、もうか?アルには才能があるとは思っていたがもしやそれ以上か、、、?』

「ん?父さんどうしたの?」

『い、いや何でもないぞ!それじゃあ次h』


ドァカン!ドカァン!ドカァアアン!

「う、うわあ!」


何やら森の奥から大きな轟音ともに何かが近づいてきているのが分かった

俺はあまりもの地響きに集中が切れて魔力を見失ってしまった


『この魔力、、、まさかグリフォンか!最近辺りの動物が姿を見せぬと思えばこやつが原因か』


グリフォンといえば、、、ちょうど2年前父さんが傷だらけで狩ってきたやつじゃないか

流石にションベンはチビらないが、地響きでも体感できる


これはヤバいやつだ

さあさあ!次回はアルの身体能力がついに開花か!?

面白いな!続きが気になる!と思われた方は高評価、ブックマーク登録お願いします!

してくれたら作者は尻尾振って喜びます

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