お姉さん系ヒロインは黒髪ロング巨乳が王道
星々姫々は困惑していた。
(銀城友人くん、君はもしかして...........)
いや、あり得ない。これまで私の相談には何度も乗ってくれていた。自分が恋慕する対象が面林最照だと言うことは過程で知っている。
『________僕はただ、貴方の隣で生徒会を支えたいんです。』
私を支えたいなんて告白染みた言葉に思わず、心臓が高鳴る。
(...........一体何が起きているの?君はそう言った事に興味がないとばかり思っていたのに。)
彼女も作らず、告白も断り続けていた。友人として面林最照との時間を第一にしたいのだとばかり考えていたが、もし私が考えている憶測が正しければ合点がいく事になる。
「.......................」
一度整理しなければ。あの銀城友人がこの私にそういった感情を持っている可能性について。
(思い返してみれば、銀城くんといる時間は多い..........)
亡くなったお婆ちゃんの形見であるお守りを校内で失くしてしまい、一人遅くまで探していたところ、面林最照は手伝って見つけ出してくれたんだ。その時の嬉しそうに笑う彼に私は恋をした。
『良かった、星々さんの大切なものが見つかって。』
面林最照と談笑をしていると彼は駆け寄って来て現状を確認する。そして、安心した様子で胸に手を当てて、そう小さく呟くとその場を去って行った。
(自分の事で精一杯で、銀城くんにありがとうの一言も言えなかった。嫌な女だ。)
..........そう、銀城友人もあの場にいたのだ。それも一生懸命に探してくれていた。
(見つけたのは銀城くんではないけれど、ずっと一緒になって探してくれていたのは彼だ.........)
思い返して見れば、銀城友人はいつだって私を支えてくれていた。親身になって相談事にも乗ってくれていた。
「なんで今になって気付くんだよ、星々姫々ッ。」
自分の事が嫌になる。自分のバカさ加減に嫌気がさす。
「______________ごめん、待たせたかな?生徒会室の鍵を返しに職員室に向かったら昼夜会長と糸目先輩の漫才にまた巻き込まれてね。」
「全然待ってなどいないさ。寧ろ災難だったねと労いたいくらいだ。」
銀城友人と帰宅道を歩き始める。行き付けの喫茶店に寄り、いつも通り相談事をする。何時もの日常。だが、今日は少し事情が違う。
(_______________くそ、何故、私はこんなにも緊張しているんだ。)
身体が熱くなってきた。それに顔が少し赤いかも知れない。
(落ち着け私...........そ、そう、冷静に物事を考えるんだ。新年に引いたおみくじについて考えようじゃにゃいか。)
運試しに購入したおみくじは吉だったな。
(恋愛成就のおみくじ、運命の相手はみ、身近にいるって書かれてた...........うぅ、もうそれ銀城くんじゃん!)
墓穴を掘る。顔がボンっと赤色に染まってしまう。大丈夫?と銀城くんに聞かれ、うんと女々しく答えてしまった。
(ああああああああああああああもうなに可愛い子ぶってんだ!!!うん♡じゃないんだよ、チキショーッ!!!)




