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生徒会VS風紀委員

「_____________そんな事があったんだ。」


冷めた目付きで時崎時子を見つめる。同じく釘宮デレナに対しても。


「ち、違うから!さっきのは時崎が勝手に暴走しただけで私には関係ないんだから!」


デレナは悪印象を持たれないように自分に弁解してくる。


「ねぇ、釘宮先輩........何してんの、アンタ?」


必死過ぎる謝罪に黙っていられなかったのか、風紀員の一人が立ち上がる。普通の女子生徒のように見えるが、絶対にそんなことはない。今は筋肉がパンプアップされていないため、分かりづらいが、彼女は出来上がっている。


(なんだ.......この女の筋肉..............)


洗礼され過ぎていて怖い。一般人が見れば理解できないだろうが、経験者から言わせて貰えば時崎時子並にヤバい素質をこの女風紀委員から感じられるのだ。


「武田さん...........私はただ、友人と「いや、ウチら風紀委員だし。なんで嘗められることしてんのって言ってんの?」


武田風林(タケダフウリン)、女子レスリング全国大会三冠王。地上最強の女とネットでは名高い。


「ねぇ武田ちゃん「は、はい!」何度も言わせないでよ。風紀委員内の序列は時子が一位で釘宮さんが二位ってことを。これは純粋な強さじゃないんだ。年功序列もそうだけど、貢献度が違うでしょ、先ず。」

「で、ですが、時崎先ぱ「敬えって言ってるんのが聞こえない?」は、はい........釘宮先輩、申し訳ありませんでした。」


武田は頭を下げ、自分の定位置へと戻っていく。


(この女........一回、時崎に絞められてるな。)


勝てるポテンシャルがあるのに恐怖が先行して、従順になってしまっている。


「ありがと、時崎」ボソッ

「貸一で」ボソッ


周りは気づいていないが、いつの間にやら仲が良くなっている。これは不味い。結束している。共通の敵、心眼心という巨大な敵が前に立ち塞がっている為か。


(共鳴し合っている、ヤンデレ同士が........)


何か不吉な予感がしてならないが、取り敢えず問題の解決に当たらないければならない。


(蓮華先生は..........うん、あの場に放置してこっちに来てしまった。)


取り敢えず、今日はこの件が片付いたら蓮華先生に会わないように直帰しよう。


「_________友人君たちが何と言おうと私達の方針は変わらないよー。私達は私達の正義を持って学園を正していく。」


そんな主人公みたいな台詞を吐かれてもやっている事はただの暴力と恐喝である。


「ただ、それでも方針を変えて欲しいって言うなら力づくで変えて見なよ。」


力づくで変えろ、か。時崎らしい発言だ。


「友人くんなら知ってるでしょ。私は負けない限り、意志が固い女だってこと。」


その通り。言葉でこの女の心は動かない。拳を交え、ベッドで濃厚接触してようやくこの女は一度屈服している。


(なら一回や二回くらい同じ話だろ?..........なんて甘い考えは頭にはない。)


簡単に言ってくれるなよ。初見、そして奇策に奇策を積み重ねて勝てたようなものだ。準備もなしにこの場でストリートファイトすればノーダメK.Oされるに決まってる。


「.............うん、よく知ってるよ。だけど、今争うのはよくない。学園内には沢山の生徒たちが残ってるからね。教師陣も僕達が暴れたら流石に黙ってはいないよ。」


生徒会VS風紀委員の抗争を今この場でやって見ろ。被害が一教室で収まる訳がない。学園の秩序を守る側が仲良くみんなで停学なんて間抜けな結末になってしまう。


「そだね..........今は人が多すぎる。なら、深夜零時にもう一度集合しよっか。生徒会VS風紀委員。最後まで立っていた人の勝ちルール♡」

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